薬剤師のしぐです。
本日届いた、富士製薬工業株式会社さんから「ハリゾンシロップ全ロット回収」についてのお知らせ。
最近ホントに多いですよね。医薬品の自主回収。
先発医薬品についての自主回収ならいたしかたないと思いながらも、後発医薬品の全ロット自主回収については、正直後発医薬品の変更率を少しでも上げさせまいとする国の陰謀なのではないかとすら思えてしまうほど。
考えすぎだとは思いますが、、、。
そして今回は「ファンギゾンシロップ」のGEである「ハリゾンシロップの全ロット自主回収」です。
この、ほんの数%のGE変更率を上げるために汗水流して患者さんへの声がけを行なっているという薬局業界で、、、ホントにモチベーションが下がってしまう出来事になります。
とりあえず、今回のこの「ハリゾンシロップ全ロット回収」の内容をまとめていきます。
ハリゾンシロップ全ロット自主回収の通知
今回富士製薬株式会社さんからいただいた、この「ハリゾンシロップ全ロット自主回収」の通知がコチラです。
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、この度弊社製品 ハリゾンシロップ100mg/ml(有効成分:日局 アムホテリシン B)を自主回収させていただくことになりましたので、お知らせいたします。
本剤に使用されている添加物のうち二成分ヒドロキシエチルセルロースとシリコーン樹脂において、承認書に設定されている規格とは異なる企画品を使用していたことが判明したため、市場にある使用期限内の全ての製品について、自主回収することにいたしました。
なお、上記添加物二成分の承認規格との差異を確認し、いずれも安全性への影響はないことを確認しております。また最終製品としては承認規格を満たしており、品質、有効性および安全性に影響はないと考えられることから、重篤な健康被害が発生する恐れはないと考えております。また、現在までに本件に関連したと考えられる健康被害の報告は受けておりません。
お手元に本製品がございましたら、ご使用を中止していただき、ご購入されました特約店様を通じてご返品くださいますようお願い申し上げます。
なお、大変申し訳ございませんが、承認規格に適合した添加物を使用した製品の出荷は見通しが立っておりません。従いまして、勝手ではございますが、同一成分の他社製品をご使用いただきますようお願い申し上げます。
医療関係者の皆様、患者様には多大なご迷惑とお手数をお掛けいたしますこと、心よりお詫び申し上げますとともに、事情をご賢察の上、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
謹白
ハリゾンシロップ全ロット自主回収対象製品
ハリゾンシロップ100mg/ml【24ml× 1瓶】製造番号:使用期限
- AG18A:2020.07
- AH18A:2020.08
- AJ18A:2020.09
- AK18A:2020.10
- BK18A:2020.10
- AM18A:2020.12
- BM18A:2020.12
- AA19A:2021.01
- AB19A:2021.02
- AC19A:2021.03
- BC19A:2021.03
- AE19A:2021.05
- AF19A:2021.06
- AG19A:2021.07
- BG19A:2021.07
- AJ19A:2021.09
- BJ19A:2021.09
- AK19A:2021.10
- AM19A:2021.12
- BM19A:2021.12
- AA20A:2022.01
- AB20A:2022.02
ハリゾンシロップ100mg/ml【24ml× 10瓶】製造番号:使用期限
- AJ18A:2020.09
- AB19A:2021.02
- AG19A:2021.07
- AA20A:2022.01
ハリゾンシロップ100mg/ml【240ml× 1瓶】製造番号:使用期限
- AD19A:2021.04
ハリゾンシロップ全ロット自主回収の原因となる成分
上記通知にも記載のある「規格とは異なる規格品を使用していた二成分」がコチラ
- ヒドロキシエチルセルロース:粘着増強剤
- シリコーン樹脂:消泡剤
コチラ二成分について、ハリゾンシロップの承認条件として2016年に含有量を調整・変更したものを申請・受理されていたのですが、実際のところその2016年以前の含有量のままだったとのことです。
なので、確かに有害事象の起こる心配もほとんどないですよね。
ハリゾンシロップ全ロット自主回収による代替品
先発医薬品「ファンギゾンシロップ100mg/ml」(製造販売元:クリニジェン株式会社)
これのみです。もともとアムホテリシンBを有効成分に持つ医薬品がこのハリゾンシロップとファンギゾンシロップのみなんですよね。
ファンギゾンシロップの供給状況・出荷調整はあるのか!?
ココも気になりますよね。
ある製品が出荷調整や出荷停止になると、その分の使用量が他の同一成分医薬品に流れるためその同一成分医薬品や類似医薬品が出荷調整になるという悪循環も頻発します。
ココで、ファンギゾンシロップについては、「ハリゾンシロップの出荷分、全てカバーできるくらいファンギゾンシロップの出荷はできています。」とのこと。
つ、強気!そしてカッコイイ!!さすがクリニジェン株式会社さん、、、え?クリニジェン株式会社??ど、どちらさま???
初めて聞いたメーカーさん。クリニジェン株式会社。
まだまだ自分も勉強不足です。
一応局方品となり、薬価もファンギゾンシロップ・ハリゾンシロップで同様の薬価となります。ちなみに、薬価は54.6円/mlとなります。1本24ml入れなので、1310.4円/本です。
ハリゾンシロップ全ロット自主回収。供給再開は!?
ハリゾンシロップの供給再開については、完全に、未定とのこと。
製造は他の会社さんに完全に委託しているようなので、そちらさんとの取り決めだったり契約だったりイロイロあるんですかねー。
とりあえず、今回のハリゾンシロップについてのお知らせの内容、詳細についてはこんな感じ。
またこのハリゾンシロップの今後の動向、詳細わかり次第更新していきます!
ではではーしぐでしたっ
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