ピモベンダン錠の作用機序!添付文書、特徴や使い分け、先発品紹介

薬剤師のしぐです。

心不全療養指導士を目指して毎日お勉強しています。

今回は、心不全治療薬の中でもあまりみる機会が少なく、作用機序も印象的ではない「ピモベンダン錠」について!

「ピモベンダン」という有効成分。

大学時代でも、薬理の授業でやったかな、、、というくらい、印象に残ってません。

そんなピモベンダンについて、まとめてみます。

これまでまとめてきた心不全治療薬についてはこちら!

では、ピモベンダンについてまとめていくよ。

ピモベンダン錠とは

有効成分:ピモベンダン

有効成分がピモベンダン

先発医薬品は「アカルディ」という薬品です。

ご存知でしたか?この有効成分ピモベンダンである、先発医薬品アカルディ。

実は先発医薬品のアカルディにはカプセル製剤しかありません。なので、GEであるピモベンダン錠の方が世の中で使われるようになったという過去があります。

そもそもあまり使用されないからかな?製剤改良を行わなかったんですかね。先発品メーカーのベーリンガーさん。

リリカのように、最初はカプセル製剤しか作れなくても後々OD錠に改良するとかしていけばこの心不全パンデミックを控える時代でも使用頻度は増えてくるように感じますが、、、。

先発品アカルディカプセルは吸湿性に注意

そう、先発品のアカルディカプセルよりもピモベンダン錠の方が使用頻度が高い1番の理由が吸湿性吸湿性のため、アカルディカプセルは脱カプセルどころか分包することもできません。

そんな中、分包どころか粉砕まで可能にしたピモベンダン錠。

先発品のアカルディカプセルよりも、ピモベンダン錠の方が使用されるのにはしっかりとした理由がありました。

ピモベンダン錠の適応、効能効果

  • 下記の状態で、利尿剤等を投与しても十分な心機能改善が得られない場合
    急性心不全
  • 下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が得られない場合
    慢性心不全(軽症〜中等症)

急性心不全では「利尿薬投与後」、慢性心不全では軽症〜中等症に限り「ジギタリス・利尿剤投与後」に使用するということですね。

ピモベンダン錠の用法用量

  • 急性心不全:成人にはピモベンダンとして1回2.5mgを経口投与する。なお、患者の病態に応じ、1日2回経口投与することができる。また、必要に応じて、ジギタリス製剤等と併用する。
  • 慢性心不全(軽症〜中等症):通常、成人にはピモベンダンとして1回2.5mgを1日2回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、ジギタリス製剤、利尿剤等と併用する。

上記適応症、効能効果でも記載のあるものと併用すること。ですね。

ピモベンダン錠の作用機序・特徴

心筋の収縮は筋小胞体というところからCa2+(カルシウムイオン)が放出され、筋原線維のトロポニンCという物質と結合し、アクチンとミオシンが相互作用(滑走)することにより収縮を起こします。

ピモベンダンはトロポニンCに対するCa2+の結合親和性を高めることで心筋のCa2+感受性を増強する作用をあらわすとされています。

  • 心筋の収縮に関わるCa(カルシウム)イオンの感受性の増強作用
  • PDE3(ホスホジエステラーぜ3)阻害によりcAMPの濃度を上昇する作用

上記作用により心筋機能を改善させ、心不全による息切れや息苦しさなどの症状を改善します。

心不全患者のQOL改善、経静脈的強心薬からの離脱を目的に短期投与される。

今回はこんな感じー。

久しぶりの心不全治療薬の紹介。

今回はピモベンダンについて!でした。

オンラインでの勉強会が増えて、最近はいろんな心疾患関連の勉強会に参加させていただいております。

これまでに学ぶ機会のなかったSHD治療に関する内容も学んできたので、今後まとめていきます。

ではではーしぐでたっ

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