ナブパクリタキセル〈アブラキサン〉!ナブ(nab)の意味や製剤特徴

薬剤師のしぐです。

がん認定薬剤師取得に向けて、毎日お勉強を継続しています。

今回は、抗がん剤でよく見る薬剤の1つ。

大鵬薬品さんから販売されているパクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉について!

大鵬薬品さんの医薬品としては、【TS-1】に次ぐほどこのアブラキサンの処方頻度が高いんだとか。

自分の調剤薬局でも、薬局で算定する特定薬剤管理指導加算2・病院さんで算定する連携充実加算に必要な「レジメン情報提供書」で結構見かけるこのアブラキサン。

ではでは、先日行った勉強会の内容もからめつつ、このパクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉についてまとめていきます。

アブラキサン点滴静注用の有効成分

パクリタキセル

そう、このパクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉は毒薬なんですよね。

毒薬感が出るような表記にしてみました。

ちなみに、ただのパクリタキセルではないこのアブラキサン。

通常のパクリタキセル【PTX】と、アブラキサンのパクリタキセル【nab-PTX】については後ほど解説します。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の適応、効能効果

  • 乳癌
  • 胃癌
  • 非小細胞肺癌
  • 治癒切除不能な膵癌

このnab-パクリタキセル〈アブラキサン〉。印象的には、胃がんでの処方が多い印象。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の作用機序

微小管蛋白を安定化させ、重合を促進することにより過剰形成を引き起こし、紡錘体の機能を障害することにより細胞分裂を阻害して抗腫瘍活性を発揮する。

微小管は、細胞分裂の際に紡錘体形成を行ったり、細胞内小器官の配置や物質輸送など、細胞の正常機能の維持に重要な役割を果たしている器官。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の用法用量

乳癌にはA法又はE法を、胃癌にはA法又はD法を、非小細胞肺癌にはB法を、治癒切除不能な膵癌にはC法を使用する。

アブラキサンの用法用量【A法:乳癌・胃癌】

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回260mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

アブラキサンの用法用量【B法:非小細胞性肺癌】

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

アブラキサンの用法用量【C法:治癒切除不能な膵癌】

ゲムシタビンとの併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回125mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

アブラキサンの用法用量【D法:胃癌】

通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

アブラキサンの用法用量【E法:乳癌】

アテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬する。週1回投与を3週間連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして、投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜減量する。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の減量・休薬基準

A法、B法又はE法での減量・休薬基準

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、次コース投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。また、B法又はE法の同一コース内の投与にあたっては、投与前の臨床検査で好中球数が500/mm3未満又は血小板数が50,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。投与後、好中球数が7日間以上にわたって500/mm3未満となった場合、血小板数が50,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合、更にB法又はE法では次コース投与開始が7日間以上延期となる好中球減少が発現した場合も次コースの投与量を減量すること。

また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 1以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。

C法での減量・休薬基準

<第1日目(各コース開始時)>

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。

<第8及び15日目>

第8日目投与前血液検査(/mm3対応
[1]好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
投与量変更なし
[2]好中球数500以上1,000以下
又は
血小板数50,000以上75,000未満
1段階減量
[3]好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
休薬
第15日目投与前血液検査(/mm3第8日目での血液検査の結果 → 対応
好中球数1,000超
かつ
血小板数75,000以上
[1]の場合 → 投与量変更なし
[2]の場合 → 第1日目投与量に増量可
[3]の場合 → 1段階減量
好中球数500以上1,000以下
又は
血小板数50,000以上75,000未満
[1]の場合 → 投与量変更なし
[2]の場合 → 第8日目投与量に同じ
[3]の場合 → 1段階減量
好中球数500未満
又は
血小板数50,000未満
[1]〜[3]の場合 → 休薬

投与後、好中球数が7日間以上にわたって500/mm3未満となった場合、血小板数が50,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合には、次回の投与量を減量すること。

また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 1以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。

D法での減量・休薬基準

好中球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で好中球数が1,000/mm3未満又は血小板数が75,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。

本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用の場合は、第1日目の投与前の臨床検査で好中球数が1,500/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。

投与後、好中球数が500/mm3未満となった場合、血小板数が25,000/mm3未満となった場合、又は発熱性好中球減少症が発現した場合には、次回の投与量を減量すること。

また、高度(Grade 3)な末梢神経障害が発現した場合には、軽快又は回復(Grade 2以下)するまで投与を延期し、次回の投与量を減量すること。

減量の目安

減量段階A法B法又はE法C法D法
通常投与量260mg/m2100mg/m2125mg/m2100mg/m2
1段階減量220mg/m275mg/m2100mg/m280mg/m2
2段階減量180mg/m250mg/m275mg/m260mg/m2

胃癌及び非小細胞肺癌においては、本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること。

胃癌においては、本剤の用法・用量は「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること。特に、A法の実施にあたっては、D法の実施についても検討すること。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の禁忌

  • 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制は用量制限毒性(Dose Limiting Toxicity)であり、感染症を伴い、重篤化する可能性がある。]
  • 感染症を合併している患者[骨髄抑制により、感染症を増悪させるおそれがある。]
  • 本剤又はパクリタキセル、アルブミンに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、下記を患者に説明し、理解を得るよう努めること。

【疾病の治療における本剤の必要性】

本剤は添加物としてヒト血液由来成分を含有しているため、感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、ヒト血漿を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないこと

本剤の添加物である人血清アルブミンの原料となる血漿については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HBV-DNA、HCV-RNA及びHIV-1-RNAについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。人血清アルブミンの製造工程である、Cohn低温エタノール分画法及び60±0.5℃10〜11時間の液状加熱処理は、HIVをはじめとする各種ウイルスに対し、除去・不活化効果を有することが確認されているが、本剤投与による感染症発生の可能性は否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。

添加物に使用している人血清アルブミンの現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19などのウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。

現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)などが伝播したとの報告はない。しかしながら、本剤の添加物である人血清アルブミンの製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJDなどの伝播のリスクを完全には排除できないので、本剤投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。

骨髄抑制などの重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。なお、白血球減少が軽度であっても著明な好中球減少を発現する症例を認めていることから、血液検査の際には、白血球分画の測定を実施すること。また、本剤の投与にあたってはG-CSF製剤の適切な使用に関しても考慮すること。

末梢神経障害が高頻度に起こるので、観察を十分に行い、症状(しびれなど)があらわれた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。使用が長期間にわたると発現頻度が高くなる傾向にあるので、投与は慎重に行うこと(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)。

重篤な過敏反応が起こることがあるので、観察を十分に行い、重篤な過敏症状(呼吸困難、胸痛、低血圧、頻脈、徐脈、潮紅、血管浮腫、発汗等)があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤投与中は頻回にバイタルサイン(血圧、脈拍数)のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

低血圧、高血圧、徐脈等が起こることがあるので、本剤投与中は頻回にバイタルサイン(血圧、脈拍数)のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。重篤な刺激伝導障害があらわれた場合には、適切な処置を行い、その後の本剤投与に際しては継続的に心電図のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。

関節痛及び筋肉痛が高頻度に起こるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には鎮痛剤投与等の適切な処置を行うこと。

発熱が起こることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には感染に対する管理を十分に行い、解熱剤投与等の適切な処置を行うこと。

感染症(敗血症を含む)が起こることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には、抗菌薬投与等の適切な処置を行うこと。

出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。

投与初期又は比較的低用量の投与でも副作用があらわれることがあるので、使用上の注意に十分注意すること。

生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の副作用

胃癌の国内第III相試験におけるA法の副作用の発現率は99.6%(243/244例)で、主な副作用は末梢神経障害(84.8%)、好中球減少(81.6%)、脱毛症(80.7%)、白血球減少(63.9%)、食欲減退(38.5%)、関節痛(38.5%)、筋肉痛(35.2%)であり、D法の副作用の発現率は98.8%(238/241例)で、主な副作用は脱毛症(82.6%)、末梢神経障害(66.0%)、好中球減少(65.6%)、白血球減少(56.8%)であった。

胃癌の国内第II相試験(単独投与)における副作用の発現率は100%(55/55例)であり、主な副作用は脱毛(94.5%)、末梢神経障害(92.7%)、白血球減少(85.5%)、好中球減少(78.2%)、関節痛(65.5%)、筋肉痛(63.6%)、発疹(54.5%)、食欲不振(52.7%)、貧血(38.2%)、リンパ球減少(38.2%)、悪心(38.2%)、ALT(GPT)上昇(36.4%)、AST(GOT)上昇(34.5%)、口内炎(32.7%)であった。

胃癌の国内第II相試験(本剤とラムシルマブとの併用投与)における副作用の発現率は100%(43/43例)であり、主な副作用は脱毛(93.0%)、好中球減少(90.7%)、末梢神経障害(58.1%)、鼻出血(46.5%)、高血圧(41.9%)、白血球減少(37.2%)であった。

非小細胞肺癌の国際共同第III相試験(日本人72例を含む)における副作用の発現率は91.2%(469/514例)であり、主な副作用は好中球減少(59.1%)、脱毛(55.8%)、貧血(48.8%)、末梢神経障害(45.5%)、血小板減少(44.7%)であった。

乳癌の使用成績調査(全例調査)における副作用の発現率は92.8%(867/934例)であり、主な副作用は白血球減少(64.8%)、末梢神経障害(63.7%)、好中球減少(56.2%)、貧血(31.0%)、筋肉痛(14.9%)、血小板減少(13.1%)、関節痛(12.7%)であった。

乳癌の国際共同第III相試験の本剤とアテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用投与(日本人34例を含む)における副作用発現率は96.5%(436/452例)であり、主な副作用は、脱毛(56.2%)、末梢神経障害(52.2%)、倦怠感(43.4%)、悪心(41.2%)、好中球減少(33.2%)であった。また、主な免疫関連副作用は甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症(12.6%)、甲状腺機能亢進症(3.8%)等)、副腎機能障害(副腎機能不全(0.4%)等)であった。

膵癌の国内第I/II相試験における副作用の発現率は100%(34/34例)であり、主な副作用は、血小板減少(88.2%)、脱毛(88.2%)、好中球減少(85.3%)、白血球減少(82.4%)、末梢神経障害(76.5%)、貧血(61.8%)、食欲減退(55.9%)、悪心(44.1%)、発疹(41.2%)、ALT(GPT)上昇(35.3%)、倦怠感(35.3%)、下痢(32.4%)であった。

膵癌の海外第III相試験における副作用の発現率は95.7%(403/421例)であり、主な副作用は疲労226例(53.7%)、脱毛211例(50.1%)、悪心207例(49.2%)、末梢神経障害206例(48.9%)、貧血194例(46.1%)、好中球減少193例(45.8%)、下痢156例(37.1%)、血小板減少149例(35.4%)、末梢性浮腫141例(33.5%)、嘔吐133例(31.6%)であった。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の薬価

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉:49402円/瓶

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の取扱い上の注意

本剤〈アブラキサン点滴静注用〉は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。

特定生物由来製品。薬局ではなかなか見かけない分類ですね。

自分の薬局では唯一「ベタフェロン皮下注」がこの分類。処方されてるのも数名しかいませんが、帳簿の管理には気を使います。

ナブ(nab-)パクリタキセルの意味とは

アブラキサンについて学ぶ上で、必ず気になるのがこの

ナブパクリタキセル

の、ナブ(nab)について。

このナブ(nab)。

何を意味するか説明できますか?

nab:nanoparticle albumin-bound

簡単に各単語の意味を記載すると、

  • nanoparticle:ナノ粒子
  • 〇〇-bound:〇〇に拘束する、〇〇にへばりつく

というわけで、ナノ粒子レベルでアルブミンと結合したパクリタキセル。という感じ。大鵬薬品さんからいただいた説明はこんな感じ。

ナブパクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉は、パクリタキセルとヒト血清アルブミンとが結合したもの。疎水的、静電気的相互作用によって結合しており、化学的な共有結合とは別のものとなります。

nab technologyは、薬剤を均一なナノ粒子化製剤にする技術を指しています。アブラキサンは、このナノ粒子化製剤技術により、約130nmの均一粒子として製造されています。

パクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉の特徴

パクリタキセルは、水に溶けにくいため、アルコールと油を使って溶かしていました。これが原因でぜん息様の呼吸困難や発疹などの重篤なアレルギー反応を起こすことがあります。そのため前処置として、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬などを投与する必要がありました。

また、標準的な投与法では、1回の溶解に含まれるアルコールはビール500mLに相当するとされます。こうしたことから、お酒に弱い人には使いにくい事と、投与後すぐに運転すると、飲酒運転となってしまいます。

アブラキサンは、ヒト血液由来のアルブミンにパクリタキセルを結合した製剤です。従来のパクリタキセルに比べて、ポリオキシエチレンヒマシ油及びエタノール等の溶媒を使用していない分アレルギーが少ない、それに関連してステロイド剤や抗ヒスタミン剤の前投薬が必須ではない、点滴静注時間は30分と短いなどの利点があります。

また、いくつかの試験では、従来のパクリタキセルより効果が優れているとの報告があります。
しかし、ヒト血液由来であることから、血液を介しておこる感染症を完全に排除できない可能性もあります。現在知られている感染症は、事前にチェックが行われており、ウィルスなどの不活化 も行われています。

世界では、2005年の発売以降39ヵ国で発売されており、現在までにアブラキサンが原因の感染症は報告されていません。特定生物由来製剤の内容については、初めての点滴前に医師から説明用紙を受け取流ことになっています。

なお、患者さま にアブラキサンを使用した記録は、少なくとも病院で 20年間は保存され、万が一、アブラキサンが原因の感染症が発見された場合は、使用記録を確認できるようになっています。

アブラキサンはパクリタキセルと人血清アルブミンからなる130nmの均一なナノ粒子製剤で、用時、生理食塩液で懸濁して投与する凍結乾燥注射剤です。

アブラキサン点滴静注用のバイオシミラー

さて、昨今の医薬品業界でよく聞く、気になる話題がこのバイオシミラー。

以前まとめたことのある内容がこちら!

このパクリタキセル〈アブラキサン点滴静注用〉も発売から10年が経っています。

バイオシミラーの発売も近い気がします。

自分だったら、バイオシミラーの採用をするならやはり「ファイザー」さんのものが安心な気がするな。やはり、世界一のファイザーブランド。ありますよね

今回はこんな感じー。

適応癌腫が多く、よく見る点滴アブラキサン。

院内治療についても少しず興味を持っていきたいと思います。

ではではーしぐでした。

コメント

  1. […] ナブパクリタキセル〈アブラキサン〉!ナブ(nab)の意味や製剤特徴薬剤師のしぐです。がん認定薬剤師取得に向けて、毎日お勉強を継続しています。今回は、抗がん剤でよく見る薬…s […]

  2. […] […]

タイトルとURLをコピーしました