尿素クリーム10%・20%の違いは?顔・ひび割れに使える?ウレパール・ケラチナミンを薬剤師が解説

こんにちは、薬剤師のしぐです。
尿素クリームには「10%」と「20%」があります。
処方された患者さんからも、こんな質問を受けることがあります。
- 10%と20%は、何が違うの?
- 20%のほうが強くて、よく効く?
- 顔や手のひび割れにも塗っていい?
- ヒルドイドなどのヘパリン類似物質とはどう違う?
- ベギンクリームは、もうなくなったの?
結論からいうと、尿素20%が10%の単純な上位版というわけではありません。
尿素には皮膚の水分を保つ作用に加え、硬くなった角質をやわらかくする作用があります。濃度が高い製剤は、かかと・ひじ・ひざなどの厚く硬い角質に向く一方、炎症や傷、ひび割れがある場所では刺激を感じやすいため注意が必要です。
この記事では、尿素クリーム10%・20%の違い、ウレパールとケラチナミンの関係、顔やひび割れへの使用、薬局で確認したいポイントまでまとめます。
- 尿素クリーム10%・20%の違いを先に比較
- 尿素クリームは何に効く?
- 尿素10%と20%はどう使い分ける?
- 尿素クリームを顔に使ってもいい?
- ひび割れや傷に塗ると、しみる?
- ウレパールとケラチナミンの違い
- ベギンクリームは尿素クリーム「フジナガ」へ名称変更
- 尿素クリームとヘパリン類似物質の違い
- 薬局での服薬指導・確認ポイント
- 尿素クリームのよくある質問
- まとめ|濃度よりも「皮膚の状態と塗る場所」が大切
- ベギンクリームが一般名へ!「尿素クリーム」
- ベギンクリームが尿素クリーム「フジナガ」へ
- ベギンクリーム→尿素クリーム「フジナガ」変更品の識別方法
- ベギンクリーム→尿素クリーム「フジナガ」患者さん用説明カード
- 尿素クリーム10%・尿素クリーム20%「フジナガ」製剤イメージ
- ベギンクリームの保険請求上の経過措置
- ベギンクリームの有効成分
- ベギンクリーム・尿素クリームの適応、効能効果
- ベギンクリーム・尿素クリームの用法用量
- 「ウレパールクリーム」と「ケラチナミンクリーム」の違い
尿素クリーム10%・20%の違いを先に比較
| 比較項目 | 尿素クリーム10% | 尿素クリーム20% |
|---|---|---|
| 尿素濃度 | 10% | 20% |
| 主な働き | 保湿+角質をやわらかくする | 保湿+より硬い角質をやわらかくする目的で使われることが多い |
| 使用を考えやすい部位 | 乾燥してカサつく皮膚 | かかと、ひじ、ひざ、手足など角質の厚い部位 |
| 刺激感 | 20%より選びやすい場面がある | 傷や炎症があると、しみる・ピリピリすることがある |
| 医療用の代表例 | ウレパールクリーム10%、尿素クリーム10%各社 | ケラチナミンコーワクリーム20%、尿素クリーム20%各社 |
これは実務上の目安です。**10%・20%とも適応疾患が重なる製品があり、濃度だけで使用部位や治療効果を決めるものではありません。**処方薬は医師の指示に従って使用してください。
尿素クリームは何に効く?

尿素は、もともと皮膚の角層に存在する天然保湿因子の一つです。
外用することで、主に次の働きが期待されます。
1.皮膚の水分を保つ
角層に水分を取り込み、乾燥してカサカサした皮膚をしっとりさせます。
2.硬くなった角質をやわらかくする
尿素クリームの特徴は、単に保湿するだけでなく、厚く硬くなった角質をやわらかくして皮膚をなめらかにする点です。
そのため、乾燥だけでなく、かかとのガサガサ、手足の角化、魚鱗癬、老人性乾皮症、毛孔性苔癬などに使用されます。
一方で、この角質をやわらかくする働きが、傷や炎症のある皮膚では刺激につながることがあります。
尿素10%と20%はどう使い分ける?
患者さんへの説明では、次のように伝えるとイメージしやすいです。
- 10%:乾燥してカサつく皮膚に使われることが多い
- 20%:厚く硬くなった角質に使われることが多い
特に、かかと・ひじ・ひざのように皮膚が厚い部分では、20%製剤が選ばれることがあります。
ただし、「20%のほうが2倍効く」「症状が強ければ20%」と単純にはいえません。皮膚の状態、部位、炎症の有無、刺激の感じ方によって選択が変わります。
自己判断で10%から20%へ変更したり、処方された部位以外へ広げたりせず、医師や薬剤師へ相談しましょう。
尿素クリームを顔に使ってもいい?

「顔に絶対使えない」と一律に決めることはできませんが、自己判断で顔全体の保湿剤として使うのはおすすめしません。
顔は手足やかかとより皮膚が薄く、目の周囲や口の周囲もあります。尿素による刺激を感じることがあるためです。目や粘膜には使用できません。
顔へ処方されている場合は、塗る場所と量を確認して指示どおりに使用します。化粧水や美容クリームの代わりとして顔全体へ塗る薬ではありません。
顔の乾燥には、皮膚の状態に応じてワセリンやヘパリン類似物質など、ほかの保湿剤が選ばれることもあります。
ひび割れや傷に塗ると、しみる?
ここは薬局で特に説明しておきたいポイントです。
尿素クリームは、次のような場所では刺激感が出ることがあります。
- ひび割れて出血している場所
- 引っかき傷や切り傷
- ただれ、びらん、潰瘍がある場所
- 赤みや炎症が強い場所
- 目の周囲や粘膜
「かかとがガサガサだから尿素20%」という考え方自体はわかりやすいのですが、すでに深く割れて痛い状態では、尿素がしみる可能性があります。
硬い角質には尿素が合っていても、亀裂部分には別の外用薬や保護が必要になる場合があります。強くしみる、赤くなる、痛みが続く場合は使用を中止し、処方元や薬局へ相談してください。
ウレパールとケラチナミンの違い
医療用の代表的な尿素製剤として、次の2つが知られています。
- ウレパールクリーム10%:尿素10%
- ケラチナミンコーワクリーム20%:尿素20%
どちらも有効成分は尿素ですが、濃度が異なります。また、製品ごとに基剤や添加剤、使用感も同一ではありません。
そのため、先発品から後発品へ変更したときなどに、「以前より伸びにくい」「使用感が違う」と感じる可能性があります。有効成分と濃度が同じでも、塗り心地まで完全に同じとは限りません。
ベギンクリームは尿素クリーム「フジナガ」へ名称変更
この記事を最初に作成したきっかけは、ベギンクリームの販売名変更でした。
旧販売名と変更後の販売名は次のとおりです。
| 旧販売名 | 変更後の販売名 |
|---|---|
| ベギンクリーム10% | 尿素クリーム10%「フジナガ」 |
| ベギンクリーム20% | 尿素クリーム20%「フジナガ」 |
有効成分が別の薬になったわけではなく、一般名を基本とした販売名へ変更されたものです。
現在では旧名称の切り替え時期や経過措置は終了していますが、古い薬歴やお薬手帳に「ベギンクリーム」と記載されていることがあります。患者さんから「薬の名前が変わったけれど、違う薬ですか?」と聞かれたら、名称変更であることを説明できます。
後発医薬品の名称変更では、見慣れた商品名が突然変わり、患者さんが重複していると誤解することもあります。薬局では旧名称と新名称を薬歴で確認し、同じ成分・同じ濃度かまで確認することが大切です。


尿素クリームとヘパリン類似物質の違い
どちらも乾燥肌に使われますが、特徴は異なります。
| 比較項目 | 尿素クリーム | ヘパリン類似物質 |
|---|---|---|
| 主な特徴 | 保湿+硬い角質をやわらかくする | 保湿、血行促進、抗炎症作用 |
| 向いている場面 | 角質が厚く、ガサガサ・ゴワゴワする部位 | 乾燥した皮膚を広く保湿したい場面 |
| 注意点 | 傷・亀裂・炎症部位では刺激が出やすい | 出血性血液疾患などでは使用できない場合がある |
| 剤形 | 主にクリーム | クリーム、油性クリーム、ローション、フォームなど |
乾燥しているから、すべて同じ保湿剤でよいわけではありません。
角質の厚さ、炎症、傷、塗る部位、使用感まで含めて選ぶのがポイントです。複数の外用薬が処方されている場合は、塗る場所や順番を薬局で確認しておきましょう。
薬局での服薬指導・確認ポイント

尿素クリームは身近な外用薬ですが、薬局では次の点を確認したいところです。
1.10%と20%を取り違えていないか
同じ「尿素クリーム」でも濃度が異なります。処方監査、調剤、交付時には販売名だけでなく濃度まで確認します。
患者さんにも「今回は10%です」「かかと用の20%です」など、濃度と使用部位をセットで伝えると取り違え防止になります。
2.どこに塗る薬なのか
「乾燥しているところへ」とだけ説明すると、顔や傷口を含めて広範囲に使用してしまうことがあります。
手、足、かかと、ひじなど、処方医から指示された部位を具体的に確認します。
3.傷や炎症がないか
ひび割れ、出血、ただれ、強い赤みがある場合は、塗布時の刺激に注意します。
「しみても効いている証拠」ではありません。刺激が強い場合は我慢して続けず、相談してもらうよう説明します。
4.塗る回数とタイミング
医療用尿素クリームは、通常1日1~数回、患部へ塗擦します。入浴後など皮膚が清潔なタイミングは継続しやすいですが、処方された用法を優先します。
5.先発品・後発品変更後の使用感
有効成分と濃度が同じでも、基剤や添加剤により伸び、べたつき、においなどが違うことがあります。「前の薬と違う」と感じた場合は、使用をやめてしまう前に薬局へ相談してもらいましょう。
尿素クリームのよくある質問
Q1.尿素20%は10%より強い薬ですか?
尿素の濃度は高いですが、単純な上位版ではありません。20%は硬く厚い角質に使われることが多い一方、皮膚の薄い部位や傷、炎症部位では刺激を感じやすくなります。
Q2.尿素クリームは顔に使えますか?
自己判断で顔全体の保湿に使うのは避けましょう。顔へ処方された場合は、目や粘膜を避け、指定された場所と量を守ってください。
Q3.かかとのひび割れに尿素20%を塗ってもいいですか?
角質が厚いかかとには使われますが、深い亀裂、出血、ただれがある部分では強くしみる可能性があります。皮膚の状態によって治療が変わるため、医師または薬剤師へ相談してください。
Q4.尿素クリームとヒルドイドは同じ保湿剤ですか?
同じではありません。尿素は保湿に加えて角質をやわらかくする特徴があり、ヒルドイドなどのヘパリン類似物質には保湿、血行促進、抗炎症作用があります。
Q5.ベギンクリームと尿素クリーム「フジナガ」は同じ薬ですか?
ベギンクリームは、尿素クリーム「フジナガ」へ販売名が変更されました。古い薬歴やお薬手帳では旧名称が残っていることがあります。
Q6.尿素クリームはステロイドですか?
ステロイドではありません。有効成分は尿素で、乾燥した皮膚の保湿や、硬くなった角質をやわらかくする目的で使われます。
まとめ|濃度よりも「皮膚の状態と塗る場所」が大切
尿素クリーム10%と20%の大きな違いは、尿素の濃度です。
- 10%は乾燥してカサつく皮膚に使われることが多い
- 20%はかかとなど、厚く硬い角質に使われることが多い
- 20%が常に10%より優れているわけではない
- 顔への使用は自己判断せず、目や粘膜を避ける
- 傷、ひび割れ、ただれ、炎症部位では刺激に注意する
- ウレパールは10%、ケラチナミンコーワは20%
- ベギンクリームは尿素クリーム「フジナガ」へ名称変更された
尿素クリームは昔から使われている身近な薬ですが、皮膚の状態に合っていなければ、しみたり赤くなったりすることがあります。
「乾燥しているから、とりあえず保湿剤」ではなく、乾燥だけなのか、角質が厚いのか、炎症や傷があるのかまで確認することが、適切な外用薬選びにつながります。
ではではー、しぐでしたっ。
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薬剤師のしぐです。
今回は最近多い、ジェネリック医薬品の名称変更について!
「ベギンクリームを探しているけど、見つからない」
「尿素クリームという名前に変わったの?」
以前「ベギンクリーム」として処方・使用されていた尿素製剤は、現在では製品名の整理や販売状況の変化により、**尿素クリーム10%・20%**という名称の製品が中心になっています。
そのため、過去の薬歴やお薬手帳に「ベギンクリーム」と記載されていても、現在の処方では「尿素クリーム」と記載されるケースがあります。
この記事では、ベギンクリームと尿素クリームの関係、10%・20%の違い、効果・使い方、ヒルドイドなど他の保湿剤との違いを薬剤師目線で整理します。
もとは、「ウレパールクリーム」と「ケラチナミンクリーム」のGEであるベギンクリームです。
「ベギンクリーム」は現在の医療現場では旧名称として目にすることがあり、現行では**尿素クリーム10%・20%**という名称の尿素製剤が使われています。
過去の記事や薬歴を調べるときは、「ベギンクリーム=尿素製剤」という関係を押さえておくと理解しやすいです。
これまでまとめてある名称変更についてはコチラ。



ちなみに、ウレパールクリームとケラチナミンクリーム。同じ尿素クリームではあるんですが、何が違うのか説明できますか?
後半にそこに関してもまとめてます。まとめるほどの内容でもないですが、、、。
それでは、尿素であるベギンクリームやウレパールについて!
ベギンクリームが一般名へ!「尿素クリーム」
先日、下記通知が届きました。
第一三共さんからのお知らせだけど、「フジナガ」なんですねー
販売名変更のご案内
角化症治療剤
ベギンクリーム10%
ベギンクリーム20%
このたび、上記製品の販売名を変更いたしますので、下記の通りご案内申し上げます。
今回の変更に伴い各種コード変更をいたしますのでご留意いただきますようお願い申し上げます。(コードに関する変更は2ページ目に記載いたします)
しばらくの間、新旧の製品が混在しお手数をおかけいたしますが、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。
2020年12月
記
対象製品
ベギンクリーム10% 20g×10(プラスチック製チューブ)、500g(プラスチック製瓶)
べギンクリーム20% 25g×10(プラスチック製チューブ)、500g(プラスチック製瓶)
変更内容
●販売名を変更いたします。併せて、英名表記を変更いたします。
| 変更前 | 変更後 |
| ベギンクリーム10% ベギンクリーム20% | 尿素クリーム10%「フジナガ」 尿素クリーム20%「フジナガ」 |
| VEGIN CREAM 10% VEGIN CREAM 20% | UREA CREAM 10%「FUJINAGA」 UREA CREAM 20%「FUJINAGA」 |

ベギンクリームが尿素クリーム「フジナガ」へ
販売名が成分である「尿素クリーム」に変更になります。

ベギンクリーム→尿素クリーム「フジナガ」変更品の識別方法
個包装および梱包箱に「販売名変更品」と表示いたします。
ベギンクリーム→尿素クリーム「フジナガ」患者さん用説明カード
チューブ製品は、販売名変更に伴い患者さんよう説明カードを個装箱に封入いたします。
(封入期間は、変更品の初回出荷より約3ヶ月の予定です。)

尿素クリーム10%・尿素クリーム20%「フジナガ」製剤イメージ
製剤のイメージがこちら。一緒に、個装箱の包装も。


ベギンクリームの保険請求上の経過措置
ベギンクリームの経過措置満了時期:2021年3月末
- 本製品は統一名秀才品目のため経過措置に関する個別の告示はありませんが、銘柄別収載品目と同一の扱いになります。
- 旧販売名製品は2020年12月11日をもちまして経過措置期間に移行いたします。
経過措置期間満了時期は、2020年12月10日付厚生労働省告示第三百八十九号にて、2021年3月末とされておりますが、2021年3月の告示にて2021年9月末まで延長される見込みです。経過措置期間の延長につきましては、確定次第改めてご案内申し上げます。
とりあえず、3月までということですね。
アーガメイトゼリーと全く同じ対応みたいですね。

ベギンクリームの有効成分
尿素クリーム
ベギンクリーム・尿素クリームの適応、効能効果
- 魚鱗癬
- 老人性乾皮症
- アトピー皮膚
- 進行性指掌角皮症(主婦湿疹の乾燥型)
足蹠部皸裂性皮膚炎 - 掌蹠角化症
- 毛孔性苔癬

ベギンクリーム・尿素クリームの用法用量
1日1〜数回、患部に塗擦する。
「ウレパールクリーム」と「ケラチナミンクリーム」の違い
では、簡単に。
この「ウレパールクリーム」と「ケラチナミンクリーム」はどちらも有効成分は尿素です。
さて、何が違うかというと、含有量です。
ウレパールクリームは尿素10%含有。
ケラチナミンコーワクリームは尿素20%含有。
ということですね。
ちなみに、ウレパールクリームは20gチューブ。
ケラチナミンコーワクリームは25gチューブ。
そんなこんなで、ベギンクリーム10%も20gチューブ、ベギンクリーム20%も25gチューブ。
尿素クリームも右にならえ。ということですね。
今回はこんな感じー
カンタンに。
ではではーしぐでしたっ


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