イソジンがコロナウイルスに効果!?その実際を解説。薬効や作用機序。

薬剤師のしぐです。

ミヤネ屋さん。やってくれましたね。

本日(2020.8/4)のミヤネ屋さんが「イソジンがコロナに効くのでは!?」という内容でした。

夕方から急に「イソジンは売ってないのか?」という患者さんが立て続けに、、、電話も数件きてます。

テレビの力は絶大で、これでまたイソジン関連商品が品薄になるのかなーと、、、。

本当に必要な人の手にわたらなくなるので、こういった放送だったり、買い占めの規制が必要だと思うんですけどねー。

一応、大阪府の吉村知事は買い占めはしないようにと一言つけておいてくれたようですが。結局人間みな自分が1番カワイイわけですよね。

これまでにまとめたことのあるコロナ関連の内容がコチラ!

と、言うわけで、このあたりの実際について薬剤師のしぐが考察し、まとめてみます

イソジンとは:医療用医薬品

医療用医薬品で言う「イソジン」といえば、1番はイソジンガーグル液7%ですね。今回の内容も、このイソジンガーグルを中心に話していきます。

イソジンガーグル液7%の有効成分

ポビドンヨード 70mg(有効ヨウ素として7mg)

このヨードが殺菌・消毒作用に関連しています。

以前原子力発電所の事故があった際、このヨウ素も話題になりました。

イソジンガーグル液を飲んじゃう人まで出てたと聞きます。

適正使用は大原則なんですけどねー。

イソジンガーグル液7%の適応・効能効果

咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯創を含む口腔創傷の感染予防、口腔内の消毒

イソジンガーグル液7%の用法用量

用時15〜30倍(2〜4mLを約60mLの水)に希釈し、1日数回含嗽する。

イソジンガーグル液7%の特徴

  • 速効力と広い抗微生物スペクトルを持つ生体消毒薬

ポピドンヨードの作用機序

ポビドンヨードは、界面活性作用のあるポリビニルピロリドンとヨウ素の複合体で、ヨウ素を遊離することで殺菌作用を示す。

その作用機序はヨウ素の微生物細胞成分酸化による細胞破壊である。抗菌スペクトルは広域性で、一般細菌、結核菌、真菌、一部のウイルスに有効である。

ポビドンヨードゲル10%「マイラン」は、in vitroにおいて、創傷部位から頻繁に検出される代表的な細菌(S.aureus FDA209PJC-1、E.coli NIHJ-JC-2、P.aeruginosa NCTC 10490、P.vulgaris OX-19)に対して殺菌効果を示した

イソジンガーグル液7%のコロナ以外での臨床効果

臨床効果の有効率は389例中342例87.9%を示した。

イソジンガーグル液7%の細菌に対する臨床効果

イソジンガーグルの20倍希釈液の殺菌効果は次のとおりであった

本剤のうがい効果を判定する目的で口腔内疾患のないもの10例、口腔内に疾患のあるもの10例にブイヨンを用いた試験を行った。チオグリコレートブイヨンに被験者のうがい液を注入37℃24時間培養したところ菌の発育阻止効果が認められた。

生理食塩液含嗽後の液存在下で本剤の15倍及び30倍希釈液は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)及び多剤耐性緑膿菌(MDRP)を15秒以内に殺菌した。

イソジンガーグル液7%のウイルスに対する効果

イソジンガーグルには殺ウイルス効果があり、次のとおりであった。

ウイルスイソジンガーグルの希釈倍数殺ウイルス時間
コクサッキーウイルス原液
10倍
100倍
30秒
5分
5分
エコーウイルス原液
10倍
100倍 
30秒
1分
5分
エンテロウイルス(AHC) 原液
10倍
100倍
30秒
30秒
30秒

以下のウイルスに対しても十分な不活化効果を示した

ウイルスイソジンガーグルの希釈倍率
(PVP-I濃度) 
作用時間ウイルス不活化率
単純ヘルペスウイルス70倍(0.1%)30秒99.99%以上
アデノウイルス14倍(0.5%)30秒99.0%以上
風疹ウイルス14倍(0.5%)60秒99.9%以上
麻疹ウイルス14倍(0.5%)60秒99.0%以上
ムンプスウイルス70倍(0.1%)60秒99.99%以上
インフルエンザウイルス14倍(0.5%)30秒99.99%以上
ロタウイルス(サル)14倍(0.5%)30秒99.99%以上
ポリオウイルス14倍(0.5%)30秒99.9%以上
 HIV100倍(0.07%)30秒99.99%以上
サイトメガロウイルス70倍(0.1%)30秒99.99%以上
SARSウイルス15倍(0.47%)60秒99.9%以上
鳥インフルエンザウイルス(高病原性)30倍(0.23%)10秒99.99%以上
鳥インフルエンザウイルス(低病原性)30倍(0.23%)10秒99.99%以上
豚インフルエンザウイルス30倍(0.23%)10秒99.99%以上
カリシウイルス(ネコ、イヌ)30倍(0.23%)10秒99.9%以上
マウスノロウイルス(0.2%) 15秒99.99%以上

この臨床成績をみると、なんだかコロナウイルスにも効きそう!!という気持ちになりますよね。あらゆるウイルスに効果をだしてます。

イソジンガーグル液7%の包装

ココが、薬局泣かせなところ。

50本入れ。おぉーーい、、、50本。

1回に処方されるのは基本1本でしょうよ。最大でも3本程度が限度だよね?50はまた多過ぎるよ、、、。在庫になるわ場所もとるわで、薬局泣かせです。

なんならジェネリックのポピドンヨードガーグル液も50本入れですからね。場所とるよねーホント

医療用「イソジンガーグル液7%」の供給について

えー、どこの医療機関か、わかりませんが、、、

買い占めはやめてくれーーーー!

ミヤネ屋さんの放送後すぐに発注をかけたと言う友人でも、すでに出荷調整中で納品が難しい状況になっていると言われたようで、、、

抗がん剤治療により口腔内粘膜が弱くなって炎症・感染症を起こしやすくなっている患者さんや、免疫抑制剤投与中のため感染症予防でうがいを徹底する必要がある患者さん等。

本当に必要な患者さんのもとに届かない状況になっちゃいます、、、。

イソジンガーグル液7%のコロナウイルスへの効果

本日発表された内容がコチラになります。

大阪府と大阪市、府立病院機構大阪はびきの医療センター(大阪府羽曳野市)は4日、新型コロナウイルスの感染者に殺ウイルス効果のあるうがい薬でうがいをしてもらったところ、唾液(だえき)中のウイルス量が減ったとの研究結果を発表した。

肺炎などの重症化の予防につながる可能性があるとみて、本格的な研究を始める。 政府が効果などを認めていないため、吉村知事は「薬事法(現・医薬品医療機器法)上、効果があるとはいえない」とした上で、「ポピドンヨードを含むうがい薬は『イソジン』などとして市販されているので、うがいを励行してほしい」と呼びかけた。

センターの松山晃文・次世代創薬創生センター長によると、研究は府内で宿泊療養している軽症や無症状の患者41人を対象に実施。殺ウイルス効果のある「ポビドンヨード」を含んだうがい薬で1日4回うがいした人の唾液のPCR検査の陽性率は、1日目は56・0%で、4日目は9・5%に減った。うがいをしなかった人は、それぞれ68・8%、40・0%だった。

大阪府の吉村知事が4日、イソジンなど殺菌効果のある「ポピドンヨード」を含むうがい薬(イソジン等)を使用しうがいをすると唾液の中の新型コロナウイルスが減少し、ある程度他人にうつしにくくなる可能性があるとして本格的な研究を進めると明らかにした。

大阪府の吉村知事は、うがい薬を使った「うがい」が、新型コロナウイルスの重症化を防ぐ可能性があると発表しました。

【大阪府・吉村洋文知事】
「嘘みたいな本当の話、嘘みたいな真面目な話をこれからさせていただきたい。皆さんもよく知っているうがい薬を使ってうがいすることによって、コロナの陽性者が減っていく、効くのではないかという研究が出ました」

大阪府が医療機関と行った研究によると、宿泊療養中の軽症者41人のうち、1日4回ポピドンヨードの入ったうがい薬でうがいをした人が、うがいをしていない人よりウイルス量が減ったということです。 研究を行った大阪はびきの医療センターによると、新型コロナウイルスは唾液の中に多く含まれるのが特徴で、唾液が発生する舌の周りを殺菌することが効果的だとみられています。

【大阪はびきの医療センター・松山晃文次世代創薬創生センター長】
「4ミリリットルのポピドンヨード液を60ミリリットルの水で薄めます。下に向いて、ぷくぷくして、舌の周りにポビドンの液を塗りたくるように。ペッと吐いたあとは2回目(上を向き)ガラガラガラガラ、ペッと」

ただ、この研究は軽症者が対象だということです。

【吉村知事】
「人工呼吸器・酸素マスクつけていても、うがいはできない。そこにいくまでの軽症の段階で、中等症や重症に行くのをできるだけ抑えていきたい。大阪における市中感染をできるだけ抑えていたい。府民の皆さんへのお願い。このポビドンヨード、代表的なのはイソジンですけれども、こういったうがい薬を8月20日まで集中的に是非うがいを励行してもらいたい」

吉村知事は、特に風邪に似た症状がある人とその家族、接待を伴う飲食店の従業員、医療・介護従事者にうがいを行ってほしいと訴えました。

【吉村知事】
「普通に薬局に行ったらどこでも売ってるものですから、誰かが買い占めるとすぐ無くなっちゃうので。買占めは控えてもらいたい」 私たちにとって身近な「うがい薬」が、コロナウイルスとの戦いの光明となるでしょうか。

今回はこんな感じー

なんだかけっこうコロナに有効なのではないかと考えさせられる内容になってます。が、これもみてみてね。https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200804-00191721/

↑これもたしかにごもっとも。何を信じたらいいのやら、、、

コロナウイルスの治療関連の内容がコチラ

まだまだ第2波により落ち着かないコロナウイルス騒動。

このイソジンに限らず、また詳細がわかり次第追記していきますー

ではではーしぐでしたっ

コメント

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  2. […] […]

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