薬剤師のしぐです。
どこの薬局、ドラッグストアに行ってもマスクが売り切れで入荷未定状態ですね。
新型コロナウイルスの国内感染者数も日に日に増えていて、誰もが注目しているウイルス感染予防。
以前まとめたことがある、「クレベリン」もこのコロナウイルスには効果的なんだとか。
そんな中、中国保険部から新たに発表されたのが「新型コロナウイルスはエアロゾル感染する」ということ。
あまり聴き慣れない言葉でもあるので、この「エアロゾル感染」というワードを中心に、予防方法等対策も一緒にまとめていくよ。
エアロゾル感染とは
まず、簡単にまとめるとこういうこと。
5μm未満の飛沫(エアロゾル)が空気中を一定期間漂い、
飛沫を含んだ空気を吸い込むことにより感染する
要するに、飛沫感染の中でも、飛沫の大きさが極々小さく、空気中を一定時間漂ってしまうのでその場の飛沫のみを防ぐだけでは完全に感染経路を断つことは出来ない。ってこと。
空気感染≒エアロゾル感染のような印象を受けるのですが、定義上は飛沫感染と空気感染の間にある感染経路ってイメージですね。
以前から新型コロナウイルスは飛沫感染という情報はあったのですが、感染者と15秒程度の立ち話をしただけで感染したという情報もあり、疑問な部分が多々あったんだとか。
飛沫感染にしては接触が少なすぎるため、疑問を持たれてた。ってことね。
で、実際に中国保険部が調べてみたところ、下記のような報告となりました。
飛沫に接触して間接的に体内に入ることだけが感染経路と考えられていた(飛沫感染)が、同一空間内にいる感染者の飛沫が浮遊する空気(エアロゾル)を吸い込むことによっても感染することが確認された。
空気感染との違い
空気感染との違いは、浮遊する期間と距離の影響が大きいですね。
空気感染であれば、汚染された空気が長期間維持され、空気の流動により、隣の部屋などにも感染する。
一方、エアロゾル感染は空気中に浮遊する期間は空気感染よりも短く、感染範囲も限定されると考えられます。
「限定された空間では空気感染のように拡がるが、長期間や広範囲に感染はしない」
ってことですね。
エアロゾルでは3時間、銅の表面では4時間、段ボール表面では24時間、プラスチックまたはステンレスの表面では2~3日間検出されることも分かっています。
エアロゾル感染への対策は?
基本は、マスク、手洗い、うがい。ここはどの感染症でもマストな対策。
「限られた空間では空気を媒介して伝染る」ということを再認識して、定期的に手洗いうがいを行うことが重要。
5μm未満の飛沫が空気中を漂うことで感染するこのコロナウイルス。
マスクが効果が薄いと言われてもいますが、正直どの細菌感染・ウイルス感染にしても少しでもそのリスクを低下させることができるのであれば自分は実践すべきだと考えてます。
現時点でできる対策をできる限り、しっかり行っていきましょう。
エアロゾルとは
日本エアロゾル学会がだしてる、エアロゾルの解説がコチラ!
気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子をエアロゾル(aerosol)といいます。エアロゾルは,その生成過程の違いから粉じん(dust)とかフューム(fume),ミスト(mist),ばいじん (smokedust) などと呼ばれ,また気象学的には,視程や色の違いなどから,霧(fog),もや(mist),煙霧 (haze),スモッグ(smog)などと呼ばれることもあります。
エアロゾル粒子の性状は,粒径や化学組成,形状,光学的・電気的特性など多くの因子によって表され,きわめて複雑です。その上,例えば粒径についていえば,分子やイオンとほぼ等しい0.001μm=1nm程度から花粉のような100μm程度まで約5桁にわたる広い範囲が対象となり,また個数濃度についても,清浄空気の10個/cm3程度から発生源近傍の106~1010個/cm3程度まで 7~8 桁にもわたり,さらに最近の超クリーンルームにおいては10-5個/cm3程度まで要求されるようになっています。
このように,エアロゾル粒子は微小・微量である上に,多数の因子によって表され,しかも個々の因子の対象範囲がきわめて広いことから,エアロゾル研究の基本となるエアロゾル粒子の粒径測定一つをとっても,単一の方法はもとより同一の原理に基づく方法により全域を測定することは容易でなく,このような性状特性がエアロゾル研究の難しさの原因となっています。
エアロゾル粒子は,重金属粒子やディーゼル黒煙,たばこ煙,アスベスト粒子,放射性粒子など,以前には環境汚染や健康影響など,主として悪玉としてのエアロゾル粒子が議論されてきましたが,最近ではnmオーダーの超微細粒子がもつ特性を生かした高機能性材料の開発,より効果的な作用をもつ薬剤や農薬の開発など,善玉としてのエアロゾル技術も大きな関心を集めています。また最近では,地球温暖化や酸性雨,オゾン層破壊など,地球環境問題におけるエアロゾルの役割などが注目されています。
よりよい地球環境を子孫に残すためにも,エアロゾル粒子の大気環境に及ぼす影響の解明が急がれています。
エアロゾルは,医学,薬学,農学,工学,理学など広い分野に関連しています。各分野における,あるいは分野間にわたる各種問題を解明し解決するためには,研究の基礎となる粒子計測法や標準粒子発生法の確立,粒子の物理・化学的性状や挙動・動態の解明などが不可欠です。
日本エアロゾル学会では,自然科学を中心とした広い分野から研究者,技術者が参加し,エアロゾルの基礎的研究はもとより,身近な環境,地球規模の環境中で起こるエアロゾルに関連する種々様々な問題の解明・対策,エアロゾル粒子の材料や医薬,先端産業など実用面への応用など各分野での課題と取り組み,またエアロゾルを通じての研究交流,情報の交換を行っています。
エアロゾル感染のまとめ
まとめると、こんな感じ!
- エアロゾル感染とは、空気感染と飛沫感染の間にあるイメージ
- エアロゾル感染も、予防には手洗いうがい・マスク着用!
- クレベリンも有効だよ
こんな感じですねーー。
以前まとめてある内容がコチラ!コロナウイルスとは
治験段階で1番期待されている治療薬候補「レムデシビル」について
ではでは、しぐでしたっ
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