フィアスプ注フレックスタッチ!糖尿病治療超速攻型インスリンの特徴

薬剤師のしぐです。

今回は糖尿病治療の新薬「フィアスプ注」についてです。
ついに、2020.2/7から発売開始になりました!!

このフィアスプ注。処方箋を応需している薬局さんも増えてきているのではないでしょうか、、、。

ではでは、ノボさんからいただけた情報をまとめてみます。

糖尿病治療は今後の高齢化社会である日本において、優先事項の高い疾患となります。

インスリンデバイスの改良、新規治療薬の登場など、継続した学習が必要ですよね。

フィアスプ注の概要

有効成分「インスリンアスパルト」。皮下投与後初期のインスリンアスパルトの血中への吸収速度を速め、かつ血糖降下作用が速く発現するようにノボラピッド注の処方を変更した製剤みたいです。

具体的にはニコチン酸アミドを添加することで実現できたとか。

ちなみにこのニコチン酸アミドって、ビタミンB3とも言われてる成分なんですよねー。ビタミンをくっつけるだけで吸収を早められるんですね、、、。不思議ですね、インスリンアスパルト。

成分はノボラピッドと同じってことですもんね。

あ、あとLーアルギニンも追加してるんだって。コレは吸収うんぬんではなく、体内で効果発現を安定させるため。

フィアスプ注は米国や欧州では2017年には承認取得していて、すでに43カ国で承認されています。

フィアスプ注。見た目は、こんな感じ。

フレックスタッチとペンフィル、バイアルがありますね。

まさかの黄色!!なかなかいいセンスしてますねーフィアスプ注よ。

フィアスプ注の効能効果

「インスリン療法が適応となる糖尿病」での製造販売承認取得ですね。

1型・2型糖尿病のどちらでも使えるってことですね〜。

ちなみに、フレックスタッチでの販売です。

フレックスペンから、フレックスタッチに変わった時はなかなか衝撃的だったあの注入の感覚。

フィアスプ注の使い方

インスリン製剤なので、以前説明したことがある「単位」での表記。

ゾルトファイ配合注の「ドーズ」やビクトーザ皮下注の「mg」とは違うってことですね。
→ https://shg11710blog.com/bptとゾルトファイ配合注/

ノボラピッドとの大きな違いは、その吸収速度の速さから
「食事開始時に投与する製剤として承認。また、生活習慣や状態により必要な場合は食事開始後投与を選択することもできます。」
とのこと。

ほうほう。吸収を早めることでついに食事開始後でも食後の血糖値上昇を抑えることができるようになってきてるってことですね。すごい。

投与後2.5分前後で、血中に移行していくっていうんだからこれまたスゴイ。

用法用量をどのように設定するかはまだわからないらしいんですけど、もしかしたら「食前投与。必要に応じて食中、直後も可」ってなるかもですよねーーー。

と、書いていたのですが、正式なものがでましたねー!!

フィアスプ注の用法用量

用法用量について、正式なものが出たようです。

【通常、初期は1回2〜20単位を毎食事開始時に皮下投与するが、必要な場合は食事開始後の投与とすることもできる。持続型インスリン製剤の投与量を含めた維持量は4〜100単位である。】

簡単に書いたらこんな感じ。食後も可。ですね!

フィアスプ注の空打ち

あ、空打ちなんかの手技はノボラピッドと全く一緒。安定の2単位ですね。

フィアスプ注の名称の由来

Faster Insulin aspart

インスリンアスパルト(ノボラピッド)よりも速く!

って意味からきてるみたい。

フィアスプ注各種の薬価

こんな感じ!!

  • フィアスプ注フレックスタッチ:1918円/300単位1キット
  • フィアスプ注ペンフィル:1338円/300単位1筒
  • フィアスプ注バイアル:334円/100単位1mlバイアル

思ったより?ノボラピッドと比較して??

全然高くないよね。

むしろノボラピッドと全く同額

ビクトーザなんかと比較するとね。びっくりするくらいプライスレス。ฅ(๑⊙д⊙๑)ฅ

実際の効果・安全性

成人1型糖尿病患者を対象とした試験では、「ノボラピッド注を1日3回食直前投与」と
「フィアスプ注を1日3回食後(食事終了時または食事が20分で終わらない場合は食事開始後20分)投与」で非劣性であり、安全性評価項目での明らかな違いは認められなかったみたいです。

効き目が早い分、投与後は食事もしっかり取らなきゃ。低血糖の危険がありますからねー。

剤形はフレックスタッチ・ペンフィル・バイアルがあるみたいですね。
バイアル製剤は、ポータブルインスリン用輸液ポンプを用いた投与や静脈内注射を行うこともできますね。

薬剤使用にあたっては、既存の同一有効成分のノボラピッド注と同様に発現する可能性のある副作用(特に、重大な副作用として、低血糖、アナフィラキシーショック)などに注意し、対処方法などを含め患者に十分な説明を行い理解させる必要があるってことですね。

インスリン製剤の保管について

以前リリーさんからいただいたことのある「インスリン製剤の保管について」のお知らせがコチラです。

ポイントはこの2点!

  • 30℃以下の室温で保管
  • 直射日光を避ける

インスリン製剤全般での注意点ですね

こんな感じですねーーー。

まだまだMRさんたちにもそこまで情報がおりてきてないみたいです。

ただ、ノボさんからは「フィアスプ注はノボラピッド注より速い血糖降下作用のため、患者さんのライフスタイルや状態に応じて、投与タイミングを従来より柔軟に選択いただけます」とのお言葉をいただけているようです。

まあ少し気になったのが、ノボさんはそんなに積極的にプロモーションしていないってこと。まあ、ライバルというか、競合相手が自社製品の「ノボラピッド」ですからね。

これからも、いろいろ分かり次第まとめていきます。

ではではーしぐでしたっ

最後に紹介したいのがコチラ!

最近自分が気に入ってるレシピプラス糖尿病治療で用いられる注射剤特集

インスリンから GLP-1作動薬の各デバイスの使い方や、プレフィルド製剤の使い方までまとめてくれています。

薬についての説明に加えて、使用方法についても説明が必要になる注射製剤。

とてもわかりやすく、詳しくまとまってるのでとてもオススメです!!

コメント

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