GLP-1?DPP4??インクレチン関連薬まとめ!インクレチンについて説明できますか??

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薬剤師のしぐです。

今回は、インクレチンについて。

DPP4阻害薬のシタグリプチンが販売されて、もう10年近くになります。発売当初は、どんどん発売されるDPP4阻害薬やGLP-1アナログなどありしっかり理解していたはずのインクレチン。

この薬剤師お勉強ブログで「ビクトーザ皮下注」や「トルリシティアテオス」について書いててふと気づいたのですが、みなさんこのインクレチンについて説明できますかーー??
→ https://shg11710blog.com/bptとゾルトファイ配合注/

インクレチン製剤の概要から、各薬剤の特徴、メリットまでまとめてみます〜

インクレチンとは

まずインクレチンとは、食物摂取時に主に小腸から血中に分泌される消化管ホルモンのこと。血糖依存的にインスリン分泌を促進する消化管ホルモンです。

GLP-1GIPの2種類がありますが、現在ではGLP-1に着目した製剤が販売されてます。その理由なんかも含めて、それぞれの特徴を紹介していきますね〜

インクレチンホルモンはDPP-4(dipeptidyl peptidase-IV)で速やかに分解され、血中半減期はGLP-1で2分GIPで5分と非常に短いことが知られています。

ちなみにこの「インクレチン」は、intestine secretion insulin の略語です。
意味は、腸管由来のインスリン分泌刺激因子ってこと。

略語がいっぱいですが、、、

まだまだたくさん略語が出てきます。
最後にまとめるので、ぜひ最後までお付き合いください。

インクレチンの1つ:GLP-1とは

GLP-1はインクレチンの1種で、下部小腸および大腸を中心に存在する L 細胞から分泌されるインクレチンホルモンの1つです。

Glucagon-Like Peptide-1 の頭文字から来てます。
これはグルカゴン様ペプチド1という意味で、下部腸管内分泌L細胞でプログルカゴンをプロセシングすることにより生成されることから名付けられています。

食事による刺激によって小腸からGLP-1が分泌されるとβ細胞にあるGLP-1受容体に結合してcAMPを上昇させ、インスリン分泌を増加させる働きをします。

この働きは血液中のブドウ糖量に依存しているので、血中ブドウ糖濃度(血糖値)が80mg/dL以下では低血糖が起こりにくいと言われています。

GLP-1の作用は多岐にわたりますが、主には下記5つの作用があります。

  • インスリン分泌促進作用
  • グルカゴン分泌抑制作用
  • 胃内容排出遅延作用
  • 満腹感の促進と食事摂取量の抑制作用(食欲抑制作用)
  • β細胞量の維持や増加作用

GLP-1は分泌された後に、血液中にあるDPP-4という酵素によって速やかに分解・不活性化されてしまいます。

GLP-1をアシル化することで、DPP4からの分解を受けにくくしたものがGLP-1受容体作動薬です。基本的には、消化器症状の発現を抑えるために低用量からの開始が多いです。

GLP-1受容体作動薬一覧

今後各薬剤についてまとめて、リンク貼っていきます!
とりあえず、簡単な使い方と、特徴だけ。

リラグルチド(ビクトーザ)

1日1回皮下注。最大1.8mgまで。使用開始後は室温保存で、30日以内に使用する。

詳細はこちらをご覧ください ↑

エキセナチド(バイエッタ・ビデュリオン)

バイエッタ:1日2回皮下注。朝夕食前60分以内で、少しタイミングが限定。1回10μgまで。

ビデュリオン:週1回2mg皮下注。使用前の混和等少し手間がかかる。

リキシセナチド(リキスミア)

1日1回朝食前1時間以内皮下注。1回20μgまで。胃内容物排泄抑制作用が大きい。

使用開始後は室温保存で、30日以内に使用する。

デュラグルチド(トルリシティ)

週1回皮下注。1回使い切り。

室温で保存する場合は14日以内で使用する。

セマグルチド(オゼンピック)

週1回0.5mg皮下注。この使い方だと1本で1ヶ月分になるのかな?

正直1度も見たことがない!というお薬。ちょっと、勉強しときます。

インクレチンの1つ:GIPとは

GIPは、GLP-1 に比べて脂質に対する刺激によって、小腸上部K細胞から分泌されます。

GIPは以前まではGastric Inhibitory Polypeptide(胃の運動を抑制するホルモン)と呼ばれていたが、現在ではGlucose-dependent Insulinotropic Polypeptide(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)の頭文字と言われています。

血液中ではGLP-1同様、DPP-4によって代謝されます。

GIPは2型糖尿病患者に投与してもインスリン分泌促進作用がないと言われています。

また、体重増加作用があることや、GLP-1受容体作動薬にはある膵臓α細胞へのグルカゴン分泌抑制作用が明らかではないことなどあり、GLP-1受容体作動薬に比べて製剤化がすすんでいない状況です。

DPP4阻害薬

DPP-4阻害薬は、GLP-1やGIPといったインクレチンホルモンを分解するDPP-4(dipeptidyl peptidase-IV)の働きを妨げることでインクレチンホルモンが分解されるのを防いで血中濃度を高めます。

これによりインスリン分泌が増強され血糖値を下げてくれる効果があります。

この主となる作用は、GLP-1濃度の上昇によるインスリン分泌促進作用とグルカゴン分泌抑制作用によるものと考えられています。

1日1~2回の投与で、そして食事の影響がないので食前・食後のどちらの投与でもよいことや、血糖コントロールの改善に伴う体重増加のリスクが低いこと、低血糖リスクが低いことなどが利点として挙げられています。

確実な血糖降下作用と、低血糖リスクが低いことから第一選択薬として選ぶ医師も多い様です。実際、糖尿病治療薬の売上高ではこのDPP4阻害薬が上位を占めています。

DPP4阻害薬一覧

こちらも簡単な使い方や特徴だけ。
ちなみに、DPP4阻害薬全般で「急性膵炎」の副作用報告がありました。

今後まとめられたら、リンク貼りますね〜

シタグリプチン(ジャヌビア・グラクティブ)

1番最初のDPP4阻害薬。1日1回50mg。1回100mgまで。

ちなみにウチの薬局は99.9%ジャヌビアです。

ビルダグリプチン(エクア)

1日1〜2回。1回50mg。血糖降下作用はDPP4阻害薬の中でも強い。

アログリプチン(ネシーナ)

1日1回25mg。
腎機能により細かな用量調節が必要で、6.25mg、12.5mg、25mgの規格がある。

リナグリプチン(トラゼンタ)

1日1回1錠。腎機能低下でも減量の必要なし!

テネリグリプチン(テネリア)

1日1回1錠。2錠まで可。日本国産DPP4阻害薬で腎機能低下でも減量の必要なし!

アナグリプチン(スイニー)

1日2回投与。LDL-コレステロール低下作用もある。

サキサグリプチン(オングリザ)

1日1回5mg。1日1〜2回服用のDPP4阻害薬の中では1番新しい。

トレラグリプチン(ザファテック)

1週間に1回100mg服用。腎機能低下の程度によって禁忌。

だったのが、改訂されたよ!そして、まとめたのがコチラ

オマリグリプチン(マリゼブ)

1週間に1回25mg服用。腎機能による用量調節が必要ない。

インクレチン関連略語のまとめ

  • INCRETIN:intestine secretion insulin
    (腸管由来のインスリン 分泌促進因子)
  • GLP-1:glucagon-like peptide-1 (グルカゴン様ペプチド)
  • GIP:glucose-dependent insulinotropic polypeptide
    (グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド) 
  • DPP4:dipeptidyl peptidase-IV

とりあえず、こんな感じですねーーー。

一応まとめてみたけどまだまだ穴ぼこだらけですねー、、、。

少しずつ、まとめて磨き上げていきます!!

ではではーーーしぐでしたっ

コメント

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