薬剤師のしぐです。
今回は薬剤師なら知らない人はいないであろう医薬品「アズノールうがい液」について!
もちろんみなさんみたことありますよね?あの濃い青色の液体。
手や服につくとなかなか落ちない、あのアズノールうがい液です。
「そこまで徹底的なパッケージの必要ある!?」と言いたくなる外箱の中にまた白い内箱があり、その中に納められている濃い青のうがい液。アズノールうがい液。
ただ、抗がん剤服用による副作用「口内炎」でも多く処方されることがあり、詳しく知っておく必要がある医薬品でもあります。
がん治療にも関わってくる、メジャーだけど深いアズノールうがい液。
その適応症・効能効果や作用機序まで簡単にまとめてみます。
アズノールうがい液の有効成分
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
ちなみに、アズノール軟膏の成分はジメチルイソプロピルアズレン。
アズノールST錠口腔用はアズレンスルホン酸ナトリウム水和物。
アズノールうがい液の適応・効能効果
咽頭炎、扁桃炎、口内炎、急性歯肉炎、舌炎、口腔創傷
アズノールうがい液の用法用量
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として、1回4〜6mg (1回押し切り分、又は5〜7滴)を、適量 (約100mL)の水又は微温湯に溶解し、1日数回含嗽する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法用量における注意点
患者さんへの服薬指導時、大事なのが1回量。
「1回押し切り分、または5〜7滴をコップ半分の水に薄めて」と指導します。
付属の指導箋がこちら。
アズノールうがい液の作用機序
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は、in vitro において白血球遊走阻止作用を認めるとともに、肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用を示し、またカラゲニン、デキストラン等の各種起炎物質による浮腫、カラゲニン胸膜炎等、種々の実験的炎症を抑制することが知られている (ラット)。
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物の消炎作用機序は、下垂体−副腎系を介するものではなく、炎症組織に対する直接的な局所作用であると考えられている。
アズノールうがい液の特徴
本品は光により変化する。
光に弱いんですよ。アズノールうがい液。
最後に、光による品質の変化についてまとめます!!
アズノールうがい液の薬価
- アズノールうがい液:37.7円/mL
- 5ml/188.5円/本
- 10ml/377円/本
アズノールうがい液の光に対する安定性
アズノールうがい液は光により変化します。
その含量低下、残存率の変化について下記の通りになります。
投与直後 | 1日後 | 3日後 | 7日後 | |
性状 | 青紫 | 変化なし | ごくわずかに退色 | わずかに退色 |
pH | 7.26 | 6.86 | 6.84 | 6.52 |
含量 | 99.3 | 97.2 | 90.3 | 65.1 |
残存率 | 100% | 97.9% | 90.9% | 65.6% |
この表から単純に考えると「1日おくごとに5%程度」で含量低下していくということになります。
なので、コップに入れて1週間置いておくともう薬効として期待できるのは半分程度になってしまうとうわけですね。
今回はこんな感じ。
アズノールうがい液も、いろんなパターンで利用されるので、薬剤師としてしっかり理解しておきたいところですよね!
ではではーしぐでした
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