薬剤師のしぐです。
今回は糖尿病治療で第一選択薬にまで上り詰めているDPP4阻害薬のなかで、世界で初めて「週1回投与」といった用法で発売されたザファテック錠についてまとめたよー。
2019.12/2に、新規格25mgが発売になったんだよね!!
ちなみに、自分の薬局ではザファテック錠はほとーんど、処方されないです。
DPP4阻害薬でいうとジャヌビア、エクア、トラゼンタ、テネリア、、、って感じです。
そんなに週1回の糖尿病治療薬って需要ないんじゃないかな、、、と思いつつ、まとめるよー
ザファテック錠について
ザファテック錠の有効成分
トレラグリプチン
DPP4阻害薬といえば、「〜プチン」ですよね。
シタグリプチン、ビルダグリプチン、リナグリプチン、テネリグリプチン。ね。
トレラグリプチン〈ザファテック錠〉の効能効果
2型糖尿病
トレラグリプチン〈ザファテック錠〉の用法用量
通常、成人にはトレラグリプチンとして100mgを1週間に1回経口投与する。
用法用量に関連する使用上の注意
中等度以上の腎機能障害患者では、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するため、腎機能の程度に応じて、下表を参考に投与量を減量すること。
中等度以上の腎機能障害患者における投与量
血清クレアチニン(mg/dL) | クレアチニンクリアランス(Ccr、mL/min) | 投与量 | |
中等度腎機能障害 | 男性:1.4<〜≦2.4 女性:1.2<〜≦2.0 | 30≦〜<50 | 50mg、週1回 |
高度腎機能障害/末期腎不全 | 男性:>2.4 女性:>2.0 | <30 | 25mg、週1回 |
※:Ccrに相当する換算値(年齢60歳、体重65kg)
本剤は週1回服用する薬剤であり、同一曜日に服用すること。本剤の服用を忘れた場合は、気づいた時点で決められた用量のみを服用し、その後はあらかじめ定められた曜日に服用すること。
ここが、大きく変わったところですよね!
今までは、25mgの規格がなかったので「高度腎障害患者への投与は禁忌」になっていました。
しかし、製薬会社の武田さんは、2型糖尿病患者さんでは腎機能障害を合併する患者さんが多いのに、高度腎障害患者への投与が禁忌だということは、おかしいだろ!!
と、自社の医薬品の改善のために25mg発売に至ったというわけですね!
トレラグリプチン〈ザファテック錠〉の食事の影響
健康成人(12例)にトレラグリプチンとして100mgを朝食開始30分後に投与した時のCmax及びAUCは、朝食絶食下に投与した時と比較して、それぞれ16.8%増加、2.5%減少した。
結構患者さんんから質問されるので、ここの項目は結構見るようにしてます。
結果的に、あんまり食事の影響はないってことですね。
添付文書上の用法用量のところでも、特に食前・食後の指示はないですからね。
トレラグリプチン〈ザファテック錠〉の作用機序
本剤は食事の経口摂取刺激により腸管から血中に分泌されるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を不活性化するジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)活性を阻害することにより、GLP-1の血中濃度を上昇させ、糖濃度依存的に膵臓からのインスリン分泌を促進させる。
詳細は、こちらにまとめてあります
トレラグリプチン〈ザファテック錠〉の各規格の薬価
- 25mg:278.4円/錠
- 50mg:521.3円/錠
- 100mg:976.1円/錠
ザファテック錠の特徴
まあ、このDPP4阻害薬って競合が多いんですよね。
なので何かしら特徴がないと、生き残っていけない!!
というわけで、このザファテック錠の特徴がこちら。
やっぱり週1回投与ってところかな?今となってはザファテック錠の他にもマリゼブ錠ってのも週1回投与のDPP4阻害薬です。
最終服用7日後の血中濃度でも70〜80%のDPP4阻害活性を維持するって!
確かにスゴイ!!
今回はこんな感じですねーーー。
関連する内容でまとめたものも貼っておきます。
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ではではーーーしぐでしたっ
コメント
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[…] ザファテック錠で25mgの新規格発売!高度腎機能障害患者へも投与可能となりました!特徴や薬価もまとめたよ。どもどもーしぐです。今回は糖尿病治療で第一選択薬にまで上り詰めてい […]