調剤報酬改定で押さえておくべきポイント!今後の薬局業界の流れを読んでみよう。

薬剤師のしぐです。

これまで何度も今回の調剤報酬改定に関連した内容で記事を書いてきましたが、その内容は実際の調剤薬局の現場で話題に上がるものばかりでした。

特定薬剤管理指導加算2とか。

連携充実加算とか。

吸入薬指導加算とか

新発売のGEとか。

今回はこの調剤報酬改定をみて、会社の上層部の人間や、もっと上のお偉いさんがたがどのように考えているのか、注目している点を聞けたのでご紹介します。

やっぱり現場とは違う視点を持っていて、すごくためになる話でしたので。

調剤薬局で、調剤報酬請求するにあたって1番の根拠にすべき1冊です。
嚥下困難と自家製加算の併算定に迷ったら?など。困ったときに必要になる本です。

非薬剤師の活用により効率化を図る

調剤機器による自動化や、非薬剤師による一部調剤業務の解禁を背景に、日数に応じた算定の仕組み自体を見直す内容が含まれています。

以前書いた全自動錠剤分包機プラウドの使用レビューはコチラ!

これまで15日以上の処方に対する調剤料は何度か見直されてきましたが、今回ちぃに14日以下の処方も見直されることになりました。

14日以下の処方は処方箋全体の約45%を占めており、薬局経営に大きな影響を与えることは間違い無いそうです。

薬局の業務全体を整理し、薬剤師がやるべき業務とそうで無い業務を切り分けて、各種システムやツール、非薬剤師を積極的に活用しながら、よりいっそう効率的な運営をしていく必要がでてくるようです。

薬剤師は患者と向き合い、最適な薬物治療を提供する

残薬・重複投与・相互作用の防止

調剤業務を効率化する目的は、薬剤師が患者の薬物治療や健康サポートに集中するためです。

医療機関との事前取り決めにより疑義照会をせずに事後承諾で残薬調整できる仕組みや、薬局が患者からの情報を収集し調整するだけでなく、その情報を整理して医師に報告し、医療機関間で重複投薬を調整するための情報提供を行うなど「薬学的知識をもとに処方の再設計を担う」薬剤師の役割に対する国の期待も見えているように思いますよねー

後発医薬品やバイオシミラーの使用促進で保険財政の健全化

2020年9月までに後発医薬品調剤割合を80%まで上昇させることを目標に国が使用促進を進めてきた後発医薬品。

前回の改定では著しく調剤割合が低い薬局への減算措置が設定され、今回はさらに減算対象薬局が拡大しました。

これに伴い、今後はより一層の後発医薬品の使用促進に加えて、先発医薬品との価格差が大きいバイオシミラーの使用促進についても国を挙げて取り組んでいく必要があるみたいです。

バイオシミラーという言葉から、バイオセイムなど、今後も新しい医薬品の登場が期待されます。

とりあえず、今後は「ヒューマログ」などのバイオシミラーが発売するのでは!!という情報が出ています。

服薬指導の評価

対物から対人への利益構造の転換を図るには、対人業務に対する評価が必要になります。厚生労働省は薬局の服薬指導に対する様々な評価項目をあげてくれています。

テレフォンフォローや遠隔地へのオンライン服薬指導など。

薬剤師として、近年の時代の流れに沿った業務運営が必要ということですね。

門前依存型から地域で患者に選ばれるかかりつけ薬局へ

調剤基本料

門前薬局から、かかりつけ薬局への転換に関わるのが「調剤基本料」の改定です。

これまで何度も引き下げが行われてきましたが、今回の改定でも調剤基本料1を算定できる薬局の縮小・病院敷地内薬局のみではなく「診療所」敷地内薬局にも最も低い点数が設定されるなど、大手チェーン薬局や立地で選ばれている薬局の調剤基本料を下げる流れは変わりませんでした。

ただ、これは完全に自分の独断と偏見なのですが、逆に大学病院などの大規模な病院の門前薬局って個人運営の薬局では経営が難しくないですか??

1錠数千円〜数万円の医薬品はザラに処方され、採用薬の変更で完全に不動になってしまい、こういった高額医薬品の端数はチェーン店での転用でしか対応できないですよね??

ここ数ヶ月の間で、自分の薬局の門前病院では「サムスカ錠」の全規格が「サムスカOD錠」に切り替わりました。返品で対応したとしても、端数や全自動錠剤分包機に入っていたバラ錠などなどで、数十万は不動在庫になってしまいます。

それなりの店舗数があるチェーン薬局なら社内転用でなんとか廃棄せずに対応できますが、個人経営の数店舗運営薬局でこの転用はなかなか難しいかと思います。

と、国の方針に1薬局の薬局長が噛みついても何にもならないのですが、、、

地域支援体制加算・かかりつけ薬剤師

ここの加算についても点数が増えることになっています。

やはり、対人業務に力を入れる薬局に点数をという方針が現実のものになってるんですね。

地域支援体制加算については、調剤基本料1以外の薬局での算定は99%不可能です。

ここも、納得いかないですねー。

やる前から、無理っていうスタッフのことスゴク嫌なんですけど、この地域支援体制加算についてはもうやる前から断言できます。調剤基本料1以外の薬局では無理です

調剤基本料1以外で、どうしても地域支援体制加算を算定したいのでされば、どうやって要件を満たすかではなく「どうやって調剤基本料1にするか」を考えたほうがいいです。

分割調剤

長期処方は、容態の安定している患者さんにはメリットもありますが、残薬につながり無駄な医療費となってしまう可能性も秘めています。

これは後発医薬品の使用促進・バイオシミラーの使用促進の意に反することになりますからね。

この残薬発生を解消するための1つに、分割調剤の推進がありました。が、この分割調剤も患者側からはあまり良いいい印象がないようで、ただただ手間だ、と感じているようです。

患者への説明もなく病院が一方的に分割調剤の処方箋を発行するという状況をよく耳にします。分割調剤の必要性を患者本人にしっかり理解してもらってから少しずつ推進していくという手順が必要みたいです。

とりあえず、お偉いさんと話をしていて自分が興味持ったのはこの辺ですね。

他にもイロイロ話したんですけど、印象に残ってないので。この辺だけ。

調剤薬局に限らず、薬剤師である以上知っておくとスゴクためになる情報満載の増刊号でした!いろんな知識を学ぶのには最適な1冊です。

ではではーしぐでした。

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