OTC類似薬の追加負担は誰にかかる?対象外の条件と処方箋の○・-を具体例で解説

こんにちは、薬剤師のしぐです。
「同じ薬なのに、追加でお金がかかる人とかからない人がいるの?」
「ジェネリックにしたら、この負担もなくなる?」
「処方箋に変更不可と書いてあるなら、追加負担はないよね?」
OTC類似薬の新しい負担を説明するとき、このあたりが混乱しやすいところです。
2027年3月1日から、対象となるOTC類似薬を保険診療で使用する場合、原則として薬剤費の4分の1を「特別の料金」として支払う仕組みが始まります。ただし、対象の薬を使う人全員に、同じように追加負担が生じるわけではありません。

確認するのは、薬の名前だけではなく、誰に、何のために、その薬を使っているか。そして、先発薬を選ぶときの「長期収載品の選定療養」との関係も整理しておく必要があります。
今回は、負担がかかる場合・かからない場合を一覧にし、処方箋の見方と具体例までまとめます。
- まず押さえたい、OTC類似薬の負担の仕組み
- 追加負担がかからない場合の一覧
- 「長く使っている薬だから対象外」は、少し注意
- 処方箋の「○」と「-」は、何を意味する?
- OTC類似薬と長期収載品が重なる場合の早見表
- 具体例で確認:同じ薬でも、使う目的で負担が変わる
- いくら増える?「3割+25%=55%」ではない
- 保険薬局で、どう確認する?
- OTC類似薬:対象薬一覧
- 結局、こういうこと!
- FAQ
- OTC類似薬の「一部保険外療養」とは?
- 2027年3月1日開始予定|今回の答申で見えた5つのポイント
- 「薬価の4分の1」はどう計算する?
- 処方箋様式はどう変わる?
- 旧様式の処方箋はすぐ使えなくなる?
- 長期収載品の選定療養と重なる薬はどうなる?
- 薬局実務はどう変わる?
- 対象医薬品と対象外ケースは「今後の告示」を確認
- 薬局が今から準備したいチェックリスト
- よくある質問
- まとめ
まず押さえたい、OTC類似薬の負担の仕組み
OTC医薬品とは、薬局やドラッグストアなどで処方箋なしに購入できる市販薬のことです。新制度では、その市販薬と成分・投与経路が同じで、1日の最大用量が異ならない医療用医薬品が対象になります。
制度設計では77成分が示され、解熱鎮痛薬、抗アレルギー薬、便秘薬、保湿剤などが含まれています。ただし、同じ成分の薬がすべて対象になると決めつけず、品目・規格・投与経路まで対象リストで確認することが必要です。
たとえば、フェキソフェナジン、酸化マグネシウム、ロキソプロフェン、ヘパリン類似物質などは、薬局でもなじみのある成分です。これらの対象品目を使うときには、処方の目的や患者の状況によって負担の有無が変わります。
また、今回の制度は、対象薬を丸ごと保険から外すものではありません。薬剤費の4分の1を保険外の特別の料金とし、残りの保険対象部分に通常の自己負担割合を適用する仕組みです。診察料や調剤の技術料まで、一律に4分の1を追加するわけでもありません。
追加負担がかからない場合の一覧
以下は、OTC類似薬の「一部保険外療養」の特別の料金が対象外となる主な条件です。通常の保険診療の自己負担までなくなる、という意味ではありません。
| 区分 | OTC類似薬の追加負担が対象外になる条件 | 間違えやすい点 |
|---|---|---|
| 子ども | 18歳に達する日以後、最初の3月31日までの人への処方・調剤 | 18歳の誕生日からすぐ負担が始まるわけではない |
| がん | がん治療中に、がんやがん治療に関連する状態へ使用する | がんの診断歴だけで、すべての薬が対象外になるわけではない |
| 指定難病など | 指定難病、または18歳から20歳までの小児慢性特定疾病や、それらに関連する状態へ使用する | 疾患との関連と、所定の確認書類が必要。指定難病には確認書類の経過措置がある |
| 国の公費負担医療 | 国の公費負担医療において使用する | 自治体独自の助成があるだけで一律に対象外とはならない |
| 入院時 | 入院時の処方。退院時処方も含む | 退院後の通常の外来処方まで、この理由で対象外になるわけではない |
| 検査・処置・手術後 | 対象となる医療行為に伴って生じた症状へ、同日に新たに処方される14日以内分など、通知の条件を満たす | 「処置をした」「14日分以内」だけでは決まらない |
| 長期使用 | 年間を通じた症状と治療の継続性を医師が確認し、長期使用の所定条件を満たす | 30日・90日処方だから自動的に対象外、とはならない |
| OTCの効能では対応できない | 類似の市販薬に承認されている効能・効果では対応できない状態へ使用する | 同じ成分でも、鼻炎とじんましんで判断が変わる場合がある |
| 妊娠・授乳に関する配慮 | 妊婦、妊娠の可能性がある人、授乳婦が、指定された対象医薬品を使う | 妊娠・授乳中の薬が全部対象外になるわけではない |
負担の判定には、それぞれ細かい条件があります。薬局で病名だけを見て一律に対象外とするのではなく、処方医の判断と処方箋の記載を確認することが基本です。
「長く使っている薬だから対象外」は、少し注意
ここは、患者さんへの説明で特に大切になりそうです。
内服薬の長期使用は、年間を通じた継続使用と、年間処方日数がおおむね50週であることが基準になります。ただし、最初から50週分の実績がそろわないと判断できないわけではありません。半年間の継続使用が確認され、今後も年間を通じた使用が医療上必要と医師が認める場合には、対象外と判断できる扱いです。
つまり、「半年飲んだら自動的に対象外」でも「1年待たないと対象外にならない」でもないということです。
外用薬には、さらに薬の種類や治療内容に応じた条件があります。たとえば、アトピー性皮膚炎への保湿剤の毎日の通年使用や、再燃を繰り返すアトピー性皮膚炎に対するステロイド外用薬のプロアクティブ療法などです。外用薬を長く処方しているという事実だけでは、十分ではありません。
季節性の花粉症で毎年春だけ薬を使う場合や、月に数日だけ鎮痛薬を使う場合は、繰り返し処方されていても「年間を通じた長期使用」とは扱いが異なります。他の対象外条件に該当しなければ、追加負担の対象です。
なお、9月30日の通知では、ステロイド外用薬のプロアクティブ療法も、所定条件を満たす長期使用の対象外に位置付けられています。以前の検討段階の情報だけで、「ステロイド外用薬は必ず追加負担」と説明しないようにしたいところです。

処方箋の「○」と「-」は、何を意味する?
新しい処方箋には「一部保険外療養」欄が設けられます。
| 一部保険外療養欄の記載 | 意味 |
|---|---|
| ○ | OTC類似薬の特別の料金の対象 |
| - | OTC類似薬の特別の料金の対象外 |
| 空欄 | 対象薬について、負担の有無が確認できていない状態。原則として処方医へ確認 |
「○」は、変更を許可する印ではありません。「-」も、単に該当薬がないという意味ではありません。対象医薬品ごとに、OTC類似薬の追加負担を求めるかどうかを示す記載です。
当分の間、従来の処方箋様式を手書きなどで修正して使う経過措置もあります。その場合でも、薬ごとの判断が薬局に明確に伝わる記載が必要になります。
OTC類似薬と長期収載品が重なる場合の早見表
長期収載品の選定療養は、患者が自ら先発薬を選ぶ場合に生じる特別の料金です。OTC類似薬の負担とは、別の制度です。
処方箋の記載と負担の関係を整理すると、次のようになります。ここでは、調剤する薬がOTC類似薬の対象品目で、長期収載品の選定療養の対象品目にも該当すると仮定しています。
| 変更不可(医療上必要) | 患者希望 | 一部保険外療養 | OTC類似薬の特別の料金 | 長期収載品の特別の料金 |
|---|---|---|---|---|
| 空欄 | ×などの記載あり | ○ | あり | なし |
| ×などの記載あり | 空欄 | ○ | あり | なし |
| 空欄 | 空欄 | ○ | あり | なし |
| 空欄 | ×などの記載あり | - | なし | あり |
| ×などの記載あり | 空欄 | - | なし | なし |
| 空欄 | 空欄 | - | なし | 患者の選択で長期収載品を使う場合は、原則あり。後発薬へ変更した場合はなし |
※「×」は、ここでは処方箋のチェックの記載例です。「患者希望がない」という意味ではありません。「✓」の記載も同様に扱います。
※長期収載品については、供給状況などによる既存の対象外条件も別途確認します。
読み方の順番は、まず「一部保険外療養」欄、その後に必要に応じて「変更不可」「患者希望」です。
「○」なら、OTC類似薬の料金が生じ、同じ薬に長期収載品の料金を重ねて求めることはありません。
「-」なら、OTC類似薬の料金は生じません。ただし、患者自身の選択で先発薬を使う場合には、長期収載品の料金が生じることがあります。
「医療上必要で変更不可」と「OTC類似薬の追加負担が対象外」は、同じ意味ではない。この点を押さえると、表の読み方がすっきりします。

具体例で確認:同じ薬でも、使う目的で負担が変わる
以下は制度を理解するための例です。いずれも対象品目を使う前提で、別の対象外条件に該当しない場合を想定しています。実際の判定は処方医が行います。
例1:成人が、春の花粉症でフェキソフェナジンを使う
毎年、花粉が飛ぶ時期だけ服用している成人です。
この場合は、原則としてOTC類似薬の追加負担の対象になります。「何年も花粉症の薬を飲んでいる」というだけでは、年間を通じた長期使用には該当しません。
患者さんには、薬を使い始めた年数と、1年の中で継続して使う期間は、制度上の確認点が違うことを説明すると伝わりやすいでしょう。
例2:成人が、じんましんでフェキソフェナジンを使う
同じ成分でも、じんましんの治療に使う場合です。
類似のOTC医薬品ではじんましんが効能・効果に含まれないため、この目的の処方はOTC類似薬の追加負担の対象外になります。
「薬の成分が市販薬と同じなら、必ず追加負担」という理解では、この違いを説明できません。何の症状に使う薬かを確認する意味が、よくわかる例です。
例3:抗がん薬の治療に伴う便秘へ、酸化マグネシウムを使う
がん治療中に、がん治療に関連した便秘への支持療法として処方された場合は、OTC類似薬の追加負担の対象外です。
一方で、同じ患者さんでも、がん治療とは関係の薄い花粉症や水虫などへの処方は、がんという理由だけで対象外にはなりません。
保険薬局では、支持療法の薬が何のために処方されているかを把握していることが、説明の助けになります。「便秘の薬が出ていますね」で終わらず、治療との関係まで理解しておきたいところです。
例4:17歳の高校生が、対象となる抗アレルギー薬を使う
子どもの条件に該当するため、OTC類似薬の追加負担は対象外です。18歳の誕生日を迎えても、その後最初の3月31日までは、この条件に含まれます。
ただし、ここでなくなるのはOTC類似薬の特別の料金です。通常の自己負担や自治体の助成の扱いは、それぞれ確認します。また、先発薬を希望する場合には、長期収載品の選定療養を別に確認する必要があります。
例5:抜歯後の痛みに、同日、対象となる鎮痛薬を3日分処方
抜歯によって新たに生じた痛みへの処方で、通知の条件を満たす場合は、OTC類似薬の追加負担は対象外です。
ただし、「歯科で処方されたから全部対象外」ではありません。以前からある痛みへの処方や、翌日以降の処方などは、同じ扱いとは限りません。処置との関係、処方日、日数をまとめて確認します。
例6:成人の慢性便秘に、酸化マグネシウムを毎日継続
半年間の継続使用が確認され、医師が今後も年間を通じた長期使用が必要と認め、所定条件を満たす場合は、追加負担の対象外と判断できます。
初回から90日分処方されたというだけでは、長期使用の対象外が確定するわけではありません。お薬手帳などで過去の使用歴を伝えられることが、判断の助けになります。
処方箋の表に対応する、もう一歩具体的な例
ここからは、OTC類似薬と長期収載品の両方に該当する「薬A」を使うと仮定した例です。実在する特定製品の対象状況を断定する例ではありません。
| 処方箋・調剤の状況 | 結果 |
|---|---|
| 一部保険外療養が○。患者が先発薬Aを希望 | OTC類似薬の料金あり。長期収載品の料金は重ねない |
| 一部保険外療養が○。医師が先発薬Aを変更不可と判断 | OTC類似薬の料金あり。変更不可だけで、その料金はなくならない |
| 一部保険外療養が-。患者が先発薬Aを希望 | OTC類似薬の料金なし。長期収載品の料金は原則あり |
| 一部保険外療養が-。医療上必要で先発薬Aが変更不可 | どちらの特別の料金も対象外 |
| 一部保険外療養が-。変更不可・患者希望は空欄で、薬局で後発薬へ変更 | OTC類似薬の料金なし。長期収載品の料金もなし |
ここで気をつけたいのが、ジェネリックへの変更です。
長期収載品の料金は、後発薬への変更でなくなる場合があります。しかし、その後発薬自体がOTC類似薬の対象品目で、処方が「○」に該当する場合には、OTC類似薬の料金は生じます。
「ジェネリックにすれば追加負担が全部なくなる」と案内すると、会計時に食い違いが起こります。何の制度の料金を説明しているか、最初に言葉をそろえておく必要があります。
いくら増える?「3割+25%=55%」ではない
仕組みを理解するために、対象薬の薬剤費を1,000円と仮定してみます。ここでは点数換算、端数処理、消費税を省いた単純モデルで、診察料や調剤の技術料も含めていません。
| 通常の自己負担割合 | 従来の薬剤費負担 | 新制度の単純モデル | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1割 | 100円 | 250円+750円×10%=325円 | +225円 |
| 2割 | 200円 | 250円+750円×20%=400円 | +200円 |
| 3割 | 300円 | 250円+750円×30%=475円 | +175円 |
3割負担の人の場合、薬剤費全体の3割に25%をそのまま足すのではなく、まず保険外になる4分の1を分け、残りに3割を適用します。
実際の窓口負担は、国が公表する価格、投薬量、保険部分の点数換算や端数処理によって計算するため、上の単純モデルとは異なる場合があります。また、9月30日時点では、OTC類似薬の特別の料金への消費税の扱いは検討中で、年末を目途に示すとされています。「必ずこの金額になる」と断定しないことが大切です。

保険薬局で、どう確認する?
実務では、次の順番で確認すると、制度を混同しにくくなります。
- 調剤する品目・規格が、OTC類似薬の対象リストにあるか。
- 処方箋の一部保険外療養欄は「○」か「-」か。
- 「-」で長期収載品を使う場合、変更不可・患者希望・供給状況はどうか。
- 患者へ説明する金額が、どの制度の料金なのか。
対象薬なのに「○/-」がない場合は、原則として処方医に疑義照会します。年齢などから子どもの対象外が明らかな場合や、指定された妊娠・授乳の条件が明らかな場合には、疑義照会を行わず対象外とできる例外もありますが、処方医への事後報告が必要です。
患者さんの話を聞いて、処方箋の記載との食い違いが疑われることもあるでしょう。その場合は、薬局で勝手に判定を置き換えるのではなく、確認した状況を具体的に処方医へ伝えることが大切です。
そして、会計で初めて「今日から追加料金です」と伝えると、どうしても戸惑いが生じます。受付や服薬指導の段階で、薬の目的と制度の関係を説明できるようにしておきたいですね。
なお、2027年3月1日より前に処方され、同日以降に薬局へ提出された処方箋は、制度施行前の扱いとなり、この制度の特別の料金は対象外です。開始直後は、調剤日だけでなく処方日にも注意が必要です。
OTC類似薬:対象薬一覧
対象77成分は以下の通り(カッコ内は代表的な医療用医薬品名)
消炎鎮痛薬
イブプロフェン(ブルフェン錠)
インドメタシン(カトレップパップ)
サリチル酸メチル・dl-カンフル・トウガラシエキス(ラクール温シップ)
サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル(ラクール冷シップ)
サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル・グリチルレチン酸(スチックゼノールA)
ジクロフェナク(ジクロフェナクナトリウムクリーム)
フェルビナク(セルタッチパップ)
ロキソプロフェン(ロキソニン錠)
抗アレルギー薬
アシタザノラスト(ゼペリン点眼液)
エピナスチン(アレジオン錠)
ケトチフェン(ザジテン点眼液)
フェキソフェナジン(アレグラ錠)
フェキソフェナジン・プソイドエフェドリン(ディレグラ配合錠)
フルチカゾン(フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液)
ベポタスチン(タリオン錠)
ペミロラスト(ペミラストン点眼液)
モメタゾン(モメタゾン点鼻液)
ロラタジン(クラリチン錠)
風邪薬など
L-カルボシステイン(ムコダイン錠)
サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プロメタジン(PL配合顆粒)
テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン(コールタイジン点鼻液)
便秘薬など
イトプリド(ガナトン錠)
酸化マグネシウム(マグミット錠)
炭酸水素ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)
ビサコジル(テレミンソフト坐薬)
ピコスルファート(ラキソベロン錠)
ベルベリン・ゲンノショウコエキス(フェロベリン配合錠)
マルツエキス(マルツエキス分包)
ビタミン剤など
アスコルビン酸(アスコルビン酸原末)
沈降炭酸カルシウム・コレカルシフェロール・炭酸マグネシウム(デノタスチュアブル配合錠)
トコフェロール(トコフェロール酢酸エステル錠)
ステロイド
オキシテトラサイクリン・ヒドロコルチゾン(テラ・コートリル軟膏)
デキサメタゾン(デキサメタゾン軟膏)
ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイド軟膏)
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(リドメックスコーワ軟膏)
ベタメタゾン吉草酸エステル(リンデロン-V軟膏)
ベタメタゾン吉草酸エステル・フラジオマイシン(ベトネベートN軟膏)
皮膚保湿剤など
イブプロフェンピコノール(ベシカムクリーム)
サリチル酸(サリチル酸ワセリン軟膏)
酸化亜鉛(酸化亜鉛)
チンク油(チンク油)
尿素(パスタロンクリーム)
白色ワセリン(白色ワセリン)
ヘパリン類似物質(ヒルドイドゲル)
抗菌薬(皮膚用)
クロラムフェニコール(クロロマイセチン軟膏)
クロラムフェニコール・フラジオマイシン・プレドニゾロン(クロマイ-P軟膏)
抗真菌薬
イソコナゾール(イソコナゾール硝酸塩膣錠)
オキシコナゾール(オキナゾール膣錠)
クロトリマゾール(エンペシドクリーム)
テルビナフィン(ラミシールクリーム)
ブテナフィン(ボレークリーム)
ミコナゾール(フロリードDクリーム)
抗ウイルス薬
アシクロビル(ゾビラックス軟膏)
ビダラビン(アラセナ-A軟膏)
殺菌消毒剤など
イソプロパノール(イソプロパノール)
エタノール(エタノール)
オキシドール(オキシドール)
希ヨードチンキ(希ヨードチンキ)
クロルヘキシジン(ヘキザック消毒液)
消毒用エタノール(消毒用エタノール)
次亜塩素酸ナトリウム(テキサント消毒液)
トリアムシノロンアセトニド(オルテクサー口腔用軟膏)
複方ヨード・グリセリン(複方ヨード・グリセリン)
ベンザルコニウム(ベンザルコニウム塩化物消毒液)
ホウ砂(ホウ砂)
ホウ酸(ホウ酸)
ポビドンヨード(イソジンガーグル液)
無水エタノール(無水エタノール)
ヨウ素(ヨードコート軟膏)
残尿感薬、痔治療薬、その他
アンモニア水(アンモニア水)
オリブ油(オリブ油)
静脈血管叢エキス(ヘモリンガル舌下錠)
精製水(精製水)
ハチミツ(ハチミツ)
フラボキサート(ブラダロン錠)
ブドウ酒(ブドウ酒)
睡眠薬
ラメルテオン(ロゼレム錠)
結局、こういうこと!
OTC類似薬の追加負担は、薬の名前だけで決まらず、患者の状況・使用目的・継続治療の条件で変わります。
処方箋では、まず一部保険外療養欄の「○/-」を確認。「○」ならOTC類似薬の料金を求め、同じ薬に長期収載品の料金は重ねません。「-」ならOTC類似薬の料金はありませんが、先発薬を患者自身が選ぶ場合は、長期収載品の料金を別に確認します。
薬局の役割は、追加料金を計算することだけではありません。なぜ負担が生じるのか、なぜ今回は対象外なのかを、患者さんが納得できる言葉でつなぐことです。
「市販薬と似た薬だから、お金が増えます」で終わらせず、この薬が、今の治療でどんな役割を担っているかまで説明する。新しい制度への対応でも、保険薬局の普段の仕事の大切さは変わらないと思います。
FAQ
Q. OTC類似薬は全部保険が使えなくなる?
いいえ。対象薬の薬剤費の4分の1を特別の料金とし、残りの部分に保険を適用する仕組みです。対象外条件を満たす場合は、その特別の料金を求めません。
Q. ジェネリックならOTC類似薬の追加負担はない?
そうとは限りません。後発薬も対象リストに含まれる場合があります。長期収載品の料金とOTC類似薬の料金は、分けて確認します。
Q. がん患者なら、花粉症の薬も対象外?
がんという理由だけでは対象外になりません。がんやがん治療との関連がない症状については、他の対象外条件に該当するかを確認します。
Q. 変更不可なら追加料金はかからない?
長期収載品の医療上の必要性と、OTC類似薬の負担判定は別です。一部保険外療養欄が「○」なら、変更不可の記載があってもOTC類似薬の料金の対象です。
Q. 「-」なら特別の料金は何もかからない?
OTC類似薬の料金は対象外ですが、患者の選択で対象の長期収載品を使う場合は、選定療養の料金が生じることがあります。
Q. 長期収載品とOTC類似薬の料金を両方払うことはある?
同一の対象医薬品に両制度が重複して適用されることはありません。ただし、複数の薬の処方では、薬ごとに異なる制度の料金が生じる場合があります。
Q. お薬手帳を持っていく意味はある?
長期使用の判断に必要な過去の処方歴を伝える助けになります。別の医療機関での使用歴も確認材料になりますが、手帳を持参すれば必ず対象外になるわけではありません。

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過去内容はコチラ
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2027年3月から始まる予定の、OTC類似薬を対象とした「一部保険外療養」。
これまで「薬剤費の4分の1を別途負担する」「対象は77成分」などの方向性が示されてきましたが、今回、制度の施行に向けた療養担当規則や処方箋様式の改正が答申されました。
薬局にとって大きいのは、単に患者さんの薬代が変わるだけではありません。
- 処方箋に「一部保険外療養」欄が追加される
- 対象なら「○」、対象外なら「-」が記載される
- 薬局窓口で別途負担を説明し、徴収する
- レセコン・会計システムの改修が必要になる
- 旧様式の処方箋には当面の経過措置が設けられる
と、処方箋受付から会計、患者説明まで実務全体に影響します。
今回は、今回の答申で何が決まり、薬局は何を準備すべきなのかを、現時点で断定できない部分も含めて整理します。
この記事の結論
2027年3月1日から、対象となるOTC類似薬には「薬剤費の4分の1」の別途負担が発生する予定です。ただし、薬価の25%がそのまま従来負担へ上乗せされるわけではありません。具体的な対象品目や対象外となる条件は、今後の告示・通知を必ず確認する必要があります。
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OTC類似薬の「一部保険外療養」とは?
今回の制度でいう一部保険外療養とは、要指導医薬品または一般用医薬品との代替性が特に高い医療用医薬品を処方・調剤した場合に、薬剤費の一部を保険給付の対象から外し、患者さんに別途負担してもらう仕組みです。
重要なのは、対象薬が保険診療から完全に外れる制度ではないことです。
対象となる薬剤費のうち、4分の1を「別途の負担」とし、残る4分の3相当について保険外併用療養費の仕組みを使います。
2027年3月1日開始予定|今回の答申で見えた5つのポイント
薬局がまず押さえておきたいのは、次の5点です。
| 項目 | 今回押さえたい内容 |
|---|---|
| 施行時期 | 2027年3月1日予定 |
| 別途負担 | 対象医薬品の薬剤費の4分の1 |
| 処方箋 | 「一部保険外療養」欄を追加 |
| 薬局窓口 | 別途負担の説明・徴収が必要 |
| 未確定事項 | 具体的な対象品目、対象外条件、請求実務などは今後の告示・通知を確認 |
「制度の骨格が決まった」ことと、「全品目・全実務が確定した」ことは分けて考えなければなりません。
特に、現段階で個別の成分名や製品名を見て、追加負担の対象・対象外を一律に断定するのは安全ではありません。
「薬価の4分の1」はどう計算する?

ここは患者さんにも誤解されやすい部分です。
「薬価の4分の1を負担する」と聞くと、従来の自己負担額へ薬価の25%がそのまま上乗せされるように見えますが、実際の考え方は異なります。
対象医薬品について、
- 薬剤費の4分の1を別途負担として計算する
- 残る部分を保険対象となる費用として計算する
- その保険対象部分に通常の自己負担率を掛ける
という仕組みです。
厚労省資料の計算例
厚生労働省資料では、薬価16.50円の錠剤を1回1錠、1日2回、30日分使用する例が示されています。
- 薬価の4分の1:4.13円
- 4.13円×2錠×30日=247.8円
- 1円単位を四捨五入し、別途負担は250円
- 残る保険対象費用:600円
- 3割負担の場合:600円×30%=180円
- 患者負担の総額:250円+180円=430円
つまり、別途負担分だけで250円、通常の一部負担金が180円となり、合計430円です。
なお、別途負担に対する消費税の扱いは資料作成時点で政府内検討中とされています。最終的な窓口金額は、正式な告示・通知とレセコンの計算仕様を確認する必要があります。
処方箋様式はどう変わる?

新しい処方箋様式には、「一部保険外療養」の欄が追加されます。
対象となるOTC類似薬を処方する場合、医療機関側が次のように記載する方針です。
| 記載 | 意味 |
|---|---|
| ○ | 別途負担の対象 |
| - | 別途負担の対象外 |
薬局はこの記載を確認し、対象であれば患者さんへ制度と金額を説明したうえで、別途負担を受け取る流れになります。
必要に応じて疑義照会を行うことも想定されていますが、薬局が処方内容だけから医学的必要性を一から判定する制度ではありません。医師が対象・対象外を判断し、その結果を処方箋へ反映することが基本です。
旧様式の処方箋はすぐ使えなくなる?
今回の資料では、変更前の処方箋様式について、当面の間は使用できる経過措置を設ける方針も示されています。
これは現場にとって重要です。
制度開始直後は、
- 新様式の処方箋
- 旧様式の処方箋
- 電子処方箋
- システム対応前後の医療機関
が混在する可能性があります。
旧様式で対象薬が処方された場合に、対象・対象外をどのコメントやコードで確認するのか、どの場面で疑義照会が必要かなど、運用の詳細は今後示される全国共通のQ&Aや通知を確認したいところです。
長期収載品の選定療養と重なる薬はどうなる?
対象薬が長期収載品でもある場合、二つの「特別の料金」が重複するのか気になるところです。
厚労省資料では、OTC類似薬の一部保険外療養の別途負担が発生する場合、長期収載品の選定療養における特別の料金は求めない整理が示されています。
つまり、両方を二重に徴収する仕組みではありません。
一方、OTC類似薬の別途負担が対象外で、患者希望により長期収載品を選ぶ場合には、長期収載品の選定療養が適用される可能性があります。
処方箋には「変更不可(医療上必要)」「患者希望」「一部保険外療養」と複数の確認欄が並ぶため、受付時の見落とし防止が重要になりそうです。
薬局実務はどう変わる?

1.処方箋受付時の確認項目が増える
対象薬が含まれている場合は、「一部保険外療養」欄の○・-を確認します。
長期収載品にも該当する薬では、選定療養の記載との組み合わせも確認しなければなりません。
2.レセコン・会計システムの改修が必要になる
窓口では、通常の一部負担金と別途負担を分けて計算する必要があります。
また、レセプト上の記載、領収証や明細書への表示、返金・再請求時の処理なども整理が必要です。
厚生労働省は、対象医薬品に係る薬剤コードやレセプト記載例など、システム改修に必要な情報を制度開始前に示す方針です。
3.患者説明が増える
患者さんからは、
- なぜ前回より高くなったのか
- OTCを買うのとどちらが安いのか
- 同じ薬なのに、なぜ今回は対象なのか
- 子どもや慢性疾患でも負担するのか
といった質問が予想されます。
「保険から外れた薬です」と説明すると誤解につながります。
対象となる薬剤費の一部だけが保険給付の対象外となり、残る部分には保険が適用される制度です。
という説明を、薬局内で統一しておく必要があります。
4.疑義照会の判断基準をそろえる
処方箋の記載漏れや、対象薬と対象外理由の組み合わせに疑問がある場合、疑義照会が必要になる可能性があります。
ただし、処方医の医学的判断まで薬局側で置き換えないことも大切です。
制度開始までに、
- どの記載漏れなら照会するか
- 旧様式では何を確認するか
- 医療機関へ何を問い合わせるか
- 患者さんへどう説明するか
を店舗内で手順化しておきたいところです。
5.掲示義務は課されない方向
一部保険外療養は、全ての保険医療機関・保険薬局で一律の内容・費用として行われるため、選定療養などとは異なり、院内掲示・ウェブサイトへの掲示義務は課さない方針が示されています。
ただし、掲示義務がないことと、患者周知が不要なことは別です。窓口の混乱を防ぐため、厚労省の患者説明用資料が公表されたら、薬局でも案内方法を検討したいところです。
対象医薬品と対象外ケースは「今後の告示」を確認
ここが今回、最も慎重に扱いたいポイントです。
これまでの資料では、77成分、約1,100品目を対象とする考え方が示され、対象外となる患者・治療についても具体化が進んでいます。
しかし、最終的にどの製品が対象となるのか、どの条件で対象外になるのか、実際の請求でどう判断するのかは、告示・通知や対象医薬品リストを確認する必要があります。
たとえば、がん、指定難病、公費負担医療、医療上必要な長期使用、処置・手術・検査に伴う短期処方などは対象外となる方向で整理されていますが、薬局が成分名だけで判断するものではありません。
アトピー性皮膚炎のプロアクティブ療法と追加負担の考え方のように、同じ成分でも疾患や治療目的、使用方法によって扱いが変わり得ます。
「この薬は対象」「この患者さんは対象外」と先走って断定せず、正式な対象リストと運用通知を待つのが安全です。
薬局が今から準備したいチェックリスト
- 制度開始日と院内スケジュールを共有する
- レセコンベンダーの対応時期を確認する
- 新処方箋様式の「○」「-」の意味を周知する
- 旧様式処方箋の確認手順を決める
- 長期収載品の選定療養との組み合わせを確認する
- 患者説明の定型文を準備する
- 疑義照会が必要なケースを店舗内でそろえる
- 告示後に対象品目マスターを更新する
- 領収証・明細書の表示と返金処理を確認する
大学病院前の薬局では、がん、指定難病、公費負担医療、複数診療科の処方が多く、対象外理由の確認が複雑になる可能性があります。
制度開始直前になってから慌てないよう、対象品目の確定を待つ間にも、受付・監査・会計・患者説明の動線は整理しておけそうです。
よくある質問
OTC類似薬はすべて保険適用外になりますか?
いいえ。対象薬を保険診療から完全に除外する制度ではありません。薬剤費の4分の1を別途負担とし、残る部分には保険外併用療養費の仕組みが適用されます。
患者負担は従来より薬価の25%分だけ増えますか?
単純な25%上乗せではありません。薬剤費の4分の1を別途負担とし、残る保険対象部分に通常の自己負担率を掛けて患者負担総額を計算します。
対象となる薬は77成分ですか?
これまでの資料では77成分が示されていますが、最終的な対象製品は告示や対象医薬品リストで確認する必要があります。成分だけで一律に断定しない方が安全です。
処方箋には何が記載されますか?
「一部保険外療養」欄が追加され、別途負担の対象なら「○」、対象外なら「-」を記載する方針です。
旧様式の処方箋は使えなくなりますか?
当面の間、変更前の様式も使用できる経過措置が設けられる予定です。旧様式での具体的な確認方法は、今後の通知やQ&Aを確認する必要があります。
長期収載品の選定療養と二重に請求されますか?
OTC類似薬の一部保険外療養の別途負担が発生する場合、長期収載品の選定療養における特別の料金は求めない整理です。
まとめ
OTC類似薬の一部保険外療養は、2027年3月1日の施行に向け、処方箋様式や薬局窓口での取り扱いまで具体化してきました。
薬局が押さえたいポイントは、次の5つです。
- 2027年3月1日開始予定
- 対象薬の薬剤費の4分の1を別途負担
- 処方箋に「一部保険外療養」欄を追加
- 薬局が患者説明と別途負担の徴収を担う
- 対象品目・対象外条件・請求実務は今後の告示・通知を確認
個人的には、制度そのもの以上に、開始直後の窓口説明が大きな課題になると感じています。
同じ薬でも、患者さんの年齢、疾患、治療目的、長期使用の必要性などによって負担の有無が変わる可能性があります。「前回と同じ薬なのに、なぜ今回は高いのか」という疑問へ、薬局が制度をかみ砕いて説明する場面は確実に増えそうです。
対象品目一覧、レセプト記載方法、全国共通Q&A、患者説明用資料が公表されたら、あらためて最新情報へ更新していきます。





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