OTC類似薬77成分の4分の1負担とは?対象外・長期処方の条件も解説【2027年3月開始予定】

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OTC類似薬の「薬剤費4分の1」別途負担とは?対象外となるケースが具体化【2026年9月最新版】

こんばんは、薬剤師のしぐです。

「OTC類似薬が保険から外れる?」

そんな話題が出始めてから、薬局の現場でも気になっていた方は多いのではないでしょうか。

以前の記事でも、OTC類似薬について77成分を対象として、患者さんに薬剤費の4分の1を別途負担してもらう仕組みが検討されていることを紹介しました。

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そして2026年8月、制度の具体像がかなり見えてきました。

ポイントは、単純に、

「この薬はOTC類似薬だから追加負担」

となるわけではないこと。

同じ成分でも、

  • 何の病気に使っているのか
  • 長期間の治療が必要なのか
  • がん治療に関連する処方なのか
  • 指定難病や公費医療なのか
  • 妊娠・授乳中なのか

などによって、別途負担の対象外となるケースが想定されています。

さらに長期使用については、**「年間おおむね50週」や「6か月以上の継続使用」**という具体的な考え方まで示されました。

OTC類似薬の2027年3月からの別途負担をイメージした画像

今回は、2026年8月5日に開催された厚生労働省の技術的検討会を踏まえ、2027年3月から開始予定のOTC類似薬の別途負担について、薬局薬剤師目線で整理していきます。

※本記事は2026年9月時点の中間とりまとめ等をもとに整理しています。今後の省令・告示等により内容が変更される可能性があります。


OTC類似薬とは?

OTC類似薬とは、簡単にいえば、

薬局やドラッグストアで購入できる一般用医薬品(OTC医薬品)と、同一成分等を含む医療用医薬品

のことです。

たとえば、花粉症や風邪、腰痛、筋肉痛などでは、病院を受診して処方薬を受け取るケースがある一方、類似した成分・効能を持つOTC医薬品を自分で購入できるケースもあります。

そこで現在進められているのが、

OTCで対応できる薬について、保険給付を維持しながら患者負担を追加する

という仕組みです。

今回の資料では、対象となるOTC類似薬は77成分とされています。


2027年3月から「薬剤費の4分の1」を別途負担へ

今回示されている仕組みでは、対象となるOTC類似医薬品を使用する患者さんについて、

薬剤費の4分の1を別途負担

することが予定されています。

2026年8月5日の厚生労働省「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会」で中間とりまとめが行われ、今後は社会保障審議会医療保険部会や中医協での議論を経て、省令・告示等を改正し、2027年3月から患者別途負担を開始する予定とされています。

ここで大切なのは、

現時点で「OTC類似薬がすべて保険適用外になる」という話ではない

という点です。

「保険から完全に外す」というより、対象となる処方について通常の患者負担とは別に薬剤費の4分の1を負担する仕組みとして整理されています。


「77成分なら全部対象」ではない

ここが今回のアップデートで、かなり重要なポイントです。

対象となるOTC類似薬は77成分とされていますが、

77成分に該当する薬を処方されたら、必ず別途負担が発生するわけではありません。

判断には、

その薬が「何のために処方されているのか」

が関係してきます。

OTC類似薬が使用目的によって対象と対象外に分かれるイメージ

フェキソフェナジンが非常にわかりやすい例

資料では、フェキソフェナジンが具体例として示されています。

フェキソフェナジンの場合、

使用目的別途負担
アレルギー性鼻炎原則として対象
蕁麻疹対象外
皮膚疾患に伴う症状対象外

という整理です。

つまり、

同じ「フェキソフェナジン錠」でも、適応によって扱いが変わる

可能性があるわけです。

これは薬局の現場にとって、かなり大きなポイントだと思います。

今までは薬剤名を見ればある程度処方内容を把握できましたが、この制度では、

「この薬が処方されている」

だけではなく、

「この薬が何の疾患に対して処方されているのか」

まで確認する必要が出てきそうです。


原則として別途負担となるのは?

今回の内容で、

  • 花粉症
  • アレルギー性鼻炎
  • 風邪
  • 腰痛
  • 筋肉痛
  • 捻挫

など、OTC医薬品で対応できる効能・効果で処方される場合が、原則として別途負担の対象例として示されています。

ここだけを見ると、

「じゃあOTCを買ってください、という制度なの?」

と思ってしまいますが、実際にはそう単純ではありません。

患者さんの背景や治療内容によって、さまざまな対象外のケースが設けられる方向です。


OTC類似薬でも「別途負担の対象外」になる主なケース

今回、対象外となる主なケースがかなり具体的に整理されています。

対象外となるケースポイント
OTCに適応がない効能・効果蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症など
がん患者(治療関連)抗がん剤・放射線・手術に伴う副作用や有害事象への処方
指定難病患者指定難病または難病に付随する傷病への処方
国の公費負担医療公費負担医療制度の対象となる疾病・療養
入院中・退院時入院中・退院時に処方される対象医薬品
処置・手術後生検・処置・手術等に伴う処方
長期使用(内服薬)年間おおむね50週以上の継続使用が必要な場合
長期使用(外用薬)通年使用が必要な点眼薬など
妊娠・妊娠の可能性・授乳期OTC添付文書上「服用しないこと」とされる対象薬

ここまで対象外が設定される予定なのを見ると、

「OTC類似薬=一律追加負担」ではない

ことがよく分かります。


がん患者への処方が対象外なのは薬局でも重要

個人的に、薬局の現場で特に注意したいと思うのがここです。

今回の資料では、

抗がん剤・放射線・手術に伴う副作用・有害事象への処方

が対象外となるケースとして示されています。

たとえば一見すると「普通の薬」に見えても、

  • がん薬物療法
  • 放射線治療
  • 手術

などに関連した症状へ処方されている可能性があります。

つまり薬剤名だけを見て、

「OTCにもあるから別途負担」

とは判断できないということ。

これは外来がん治療に関わる薬局では特に重要になりそうです。

患者さんの治療背景を把握することが、これまで以上に必要になる制度なのかもしれません。


長期処方はどうなる?「年間おおむね50週」がポイント

そして今回、かなり具体的になったのが長期使用です。

資料では、長期使用が医療上必要な場合についても対象外とする方針が示されています。

内服薬では、

年間おおむね50週分の処方実績

があれば対象外とする考え方です。

「52週じゃなくて50週?」

と思った方もいるかもしれませんが、資料上は**「年間おおむね50週」**とされています。


50週使用していなければ必ず対象になる?

ここも大事です。

答えは、

必ずしもそうではありません。

処方日数を確認できない場合には原則として対象となりますが、

  • 初診から6か月以上
  • 継続・反復して使用していることが確認できる
  • 医師が通年使用を必要と認める

という場合には、年間50週に満たなくても対象外とする方針が示されています。

OTC類似薬の年間50週・長期使用をイメージした画像

これは実務上、かなり重要だと思います。


処方歴をどう確認するの?

では、その患者さんが長期間使用しているかどうかを、どう確認するのでしょうか。

今回の内容では、

  • 診療情報提供書
  • お薬手帳
  • オンライン資格確認

などを使って処方日数を確認するとされています。

ここで薬局薬剤師として気になるのが、

「自薬局の処方歴だけ見ればいいわけではなさそう」

という点です。

医療機関が変わっている。

薬局が変わっている。

それでも実際には同じ治療を継続している。

そんな患者さんも珍しくありません。

お薬手帳やオンライン資格確認による薬剤情報の確認が、制度運用上これまで以上に重要になってきそうです。


「薬を見る制度」ではなく「患者さんを見る制度」になりそう

今回の内容を読んでいて、個人的に一番印象に残ったのはここです。

OTC類似薬の見直しというと、

「どの薬が77成分に入っているのか?」

に目が行きがちです。

もちろん、それも重要。

でも実際の運用では、

薬だけを見ても判断できないケースがかなり多そうです。

フェキソフェナジンひとつをとっても、

「アレルギー性鼻炎なのか?」

「蕁麻疹なのか?」

で変わる。

長期使用なら、

「どれくらいの期間使っているのか?」

を見る。

さらに、

「がん治療との関連は?」

「指定難病では?」

「妊娠・授乳中では?」

と患者背景まで確認する。

つまり、

OTC類似薬かどうかだけではなく、「誰に・何のために・どのくらい使っているか」を確認する制度

になりそうです。

ここは、薬局薬剤師の役割にもかなり関係してくるのではないでしょうか。


薬局では何が変わりそう?

まだ制度の詳細は最終確定前ですが、少なくとも現時点の内容を見る限り、薬局では次のような確認が重要になりそうです。

① OTC類似薬に該当するか

まずは対象となる77成分かどうか。

② 適応・使用目的は何か

同じ薬でも適応によって対象・対象外が変わる可能性があります。

③ 長期使用か

年間おおむね50週、あるいは6か月以上の継続・反復使用などを確認。

④ 対象外となる患者背景がないか

がん治療、指定難病、公費医療、入退院、処置・手術、妊娠・授乳などの確認も必要になります。

⑤ 他院・他薬局での処方も確認する

お薬手帳やオンライン資格確認などを利用し、継続使用の状況を把握する必要があります。

こう考えると、単純なレセコン上の自動判定だけで終わる制度ではなさそうですね。

薬剤師がお薬手帳や処方歴を確認するイメージ

患者さんへの説明も難しくなりそう

薬局ではもう一つ、患者さんへの説明も重要になりそうです。

たとえば、

「前回は追加料金がなかったのに、今回はある」

「同じ薬を飲んでいる家族は対象外だった」

「同じフェキソフェナジンなのに負担が違う」

というケースが出てくる可能性があります。

そこで、

「薬の名前だけで決まるわけではありません」

と説明できることが大切。

適応疾患や治療期間、患者背景などによって対象外となる仕組みがあることを、薬局側もしっかり理解しておく必要がありそうです。


まだ「確定」ではない点には注意

今回の情報で制度の輪郭はかなり見えてきました。

ただし、今後、

社会保障審議会医療保険部会や中央社会保険医療協議会で議論し、省令・告示等を改正したうえで2027年3月から開始する予定

とされています。

つまり2026年9月時点では、

「この内容ですべて最終決定」ではありません。

今後、

  • 正式な対象医薬品
  • 患者負担の具体的な計算方法
  • 薬局での確認方法
  • レセコン・請求上の取り扱い
  • 対象外患者の確認方法

など、実務面の詳細がさらに出てくる可能性があります。

ここは引き続き追っていきたいと思います。


まとめ|OTC類似薬は「薬だけ」で判断しない

今回のアップデートで重要なのは、

「OTC類似薬77成分・薬剤費の4分の1」だけではありません。

むしろ薬局として重要なのは、

対象外となるケースがかなり具体化してきたこと

だと思います。

今回のポイントをまとめると、

  • 2027年3月から開始予定
  • 対象はOTC類似薬77成分
  • 原則、薬剤費の4分の1を別途負担
  • OTCにない効能・効果なら対象外
  • 同じ成分でも適応によって扱いが変わる
  • がん治療、指定難病、公費医療などは対象外となるケースあり
  • 長期使用も対象外
  • 内服薬では年間おおむね50週が一つの目安
  • 6か月以上の継続使用などでも対象外となる可能性
  • お薬手帳・オンライン資格確認などで処方歴を確認

という内容です。

「OTC類似薬だから追加負担」

ではなく、

「誰に、何の目的で、どのくらい使用している薬なのか」

まで見る。

薬局の現場では、この視点がかなり大切になりそうです。

2027年3月の開始に向けて新しい情報が出てきたら、この記事も随時アップデートしていきます。

OTCを巡る動きとしては、ロキソニンの販売制度についても大きな変化があります。詳しくはコチラでもまとめています。

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FAQ

Q1. OTC類似薬は2027年から保険適用外になるの?

現時点で示されているのは、対象となるOTC類似薬について保険給付を完全になくすのではなく、薬剤費の4分の1を別途負担する仕組みです。2027年3月からの開始が予定されています。

Q2. OTC類似薬77成分はすべて追加負担になりますか?

いいえ。同じ成分でもOTCにない効能・効果で使用する場合などは対象外となる方針です。フェキソフェナジンでは、アレルギー性鼻炎は対象ですが、蕁麻疹や皮膚疾患への使用は対象外となる例が示されています。

Q3. 長期間飲んでいる薬も対象になりますか?

医療上長期使用が必要な場合は対象外となる方針です。内服薬では年間おおむね50週分の処方実績が一つの基準として示されています。

Q4. 50週未満なら必ず別途負担ですか?

必ずしもそうではありません。初診から6か月以上継続・反復使用しており、医師が通年使用を必要と認めた場合には、50週未満でも対象外とする方針です。

Q5. 処方期間はどうやって確認しますか?

診療情報提供書、お薬手帳、オンライン資格確認などを利用して確認することが示されています。

Q6. 制度内容はもう最終決定していますか?

2026年9月時点では中間とりまとめの段階です。今後、医療保険部会や中医協での議論、省令・告示等の改正を経て、2027年3月からの開始が予定されています。

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