薬剤師のしぐです。
これまで何度も眼科領域の内容でまとめてきてます。
眼科領域も、奥が深いんですよねー。
今回は緑内障治療の新薬「アイラミド配合懸濁性点眼液」について!
以前まとめたことがある眼科領域の内容はコチラ!
α2作動薬「アイファガン点眼液」を含む配合剤。
まだまだ新しいお薬ですよね。
このアイファガン点眼液。優秀な「2番手」の緑内障治療薬で、「他の緑内障治療薬が効果不十分な場合に使用する」にも関わらず、国内シェアではトップクラスの売り上げを持っています。
まあ、単価が高いってのもあるんですけどね。
ではでは、まとめていきます。
アイラミド配合懸濁性点眼液の有効成分
アイラミド配合懸濁性点眼液の有効成分は下記2種類。
- ブリモニジン〈アイファガン点眼液〉
- ブリンゾラミド〈エイゾプト懸濁性点眼液〉
アイラミド配合懸濁性点眼液の適応・効能効果
他の緑内障治療薬が効果不十分な緑内障・高眼圧症
アイラミド配合懸濁性点眼液の用法用量
1回1滴、1日2回点眼
効能または効果に関連する注意
単剤での治療を優先すること。
アイラミド配合懸濁性点眼液の重要な基本的注意
全身的に吸収される可能性があり、α2作動剤又はスルホンアミド系薬剤の全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
眠気、めまい、霧視等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する場合は注意させること。
アイラミド配合懸濁性点眼液の作用機序
ブリモニジン〈アイファガン点眼液〉
α2受容体作動により房水産生抑制・房水流出促進作用を示し、眼圧を下降させる。
ブリンゾラミド〈エイゾプト懸濁性点眼液〉
炭酸脱水酵素阻害(CAI)作用により、房水産生抑制作用を示し、眼圧を下降させる。
アイラミド配合懸濁性点眼液の特徴
2剤の点眼剤を使用する場合は、しっかり間隔を空けないと眼から溢れ、その分十分な薬効を得られない場合が多い。
配合剤にすることで、1滴で2種類の成分の点眼が可能なため、アドヒアランス向上につなげることができる。
アイラミド配合懸濁性点眼液は日本で初の「α2作動薬・炭酸脱水酵素阻害薬」の配合点眼液であり、同時に日本で初の「β遮断薬を含まない」配合点眼液ということになります。
配合点眼液共通の注意事項となるのですが、「単剤での治療を優先する」「他の治療薬で効果不十分な場合に使用する」この2点。大原則ですよね。
アイラミド配合懸濁性点眼液の禁忌
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児
・重篤な腎障害のある患者
重篤な腎障害患者は禁忌!!
結構見逃しませんか?ココ。
炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)共通の禁忌なんですよね。
β遮断薬の気管支喘息に禁忌同様、注意しましょう。
アイラミド配合懸濁性点眼液の薬価
- アイラミド配合懸濁性点眼液:492.2円/ml 【2,461円/本(5ml)】
なかなか、高額ですね。
目薬って意外と?高額なんですよね。
ちなみに、アイファガン点眼液は456円/ml【2,280円/本(5ml)】。
アイラミド配合懸濁性点眼液の処方日数制限
新薬扱いではないので、14日の処方日数制限の対象にはなっていません。
アイラミド配合懸濁性点眼液の発売日
2020.6/16
今回はこんな感じですねー。
アドヒアランス向上のための、配合剤としての発売。
これのGEが発売される時がまた大変だったりするんですけどね。
配合剤のGEは名前が大変。
ではでは、しぐでしたっ
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