モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉のGE:ジェネリック!無菌化療法の注意点

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薬剤師のしぐです。

6月に新しく発売になるたくさんのジェネリック医薬品の中から今回はコチラ。

「ベガモックス点眼液」のGEジェネリックとなる「モキシフロキサシン点眼液」について!!

2020.4の調剤報酬改定でも後発医薬品調剤体制加算が残ることがわかり、むしろGE変更率が高い薬局にはより高い加算がもらえることになりました。

そして、この6月は大きな節目となります。

なぜなら、大型の処方量の多い医薬品から多数GE医薬品が発売になるからです。

そんな中から、採用率の高いオーソライズドジェネリック:AGについていくつかピックアップしたものが、コチラ。

今回は、残念ながらAGではないんですが、自分の薬局では結構処方頻度が高いモキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉についてまとめてみたいと思います。

ベガモックス点眼液の有効成分

モキシフロキサシン

ニューキノロン系のお薬ですね。

ふと思ったけど、クラビット点眼液にしろ、ガチフロ点眼液にしろ、タリビット点眼液にしろ、どれもニューキノロン系ですね!

ちなみにこれ、ベガモックス点眼液のジェネリックで、「ニットー」さんのもの。

ニューキノロン系が多いのには何か理由があるのかな?

コチラは新薬のアジマイシン点眼液についてまとめた内容です。

モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉の作用機序

モキシフロキサシンの主な作用機序は、II型トポイソメラーゼ(DNAジャイレース及びトポイソメラーゼIV)を阻害することにより核酸合成を阻害し、抗菌効果を示す。

モキシフロキサシン〈ベガモックス液〉の効能効果

  • 目瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)
  • 眼科周術期の無菌化療法

モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉の用法用量

眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

眼科周術期の無菌化療法

通常、手術前は1回1滴、1日5回、手術後は1回1滴、1日3回点眼する。

そうなんです。無菌化療法で用いる際の用法用量って、複雑なんですよね。

なので、眼科クリニックさんでも、大きめの病院さんでも院内で簡易的な使用方法として統一していることがほとんどです。

自分の薬局で処方を受ける門前病院での処方の際は、「処置日前後3〜4日、1日3回点眼」で統一されています。

無菌化療法で用いる際の注意点

ここで問題になるのが「添付文書の用法用量を逸脱している」ということ。

返戻や、個別指導で「これ、無菌化療法での使用なの?無菌化療法での用法用量じゃないよね??疑義照会してますか???」

と、なるわけです。

なので事前に門前病院・クリニックさんと無菌化療法の際は用法用量の疑義照会は不要と取り決めしておく必要がありますね。

疑義照会はしないけど、無菌化療法で問題ないってことでね。

無菌化療法とは

予防抗菌薬の目的は、手術部位感染(SSI)発生率の減少とされていて、原則として遠隔部位感染は対象とされていない。

予防抗菌薬は組織の無菌化を目標にするのではなく、術中汚染による細菌量を宿主防御機構でコントロールできるレベルまでに下げるために補助的に使用することを考えて使用される。

無菌化療法を行う治療とは

  • 白内障手術
  • 抗血管新生薬療法注射

パッと思いつくのはこれくらい。

以前まとめたことのある白内障悪化予防薬「カリーユニ点眼液」がコチラ。

モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉の無菌化率

眼科周術期の無菌化療法試験におけるモキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉の無菌化率は 85.0%(68/80 例)であったという結果が出ています。

ちなみに、70〜90%除菌することができると、十分手術部位感染症を防ぐことができると言われています。

無菌化療法に用いる点眼剤の保険請求について

「眼科周術期の無菌化療法」の処方せんを受け取った場合、また、通常の処方に加えて、こ のような薬剤が処方された場合であっても、通常通り、基本料や技術料、指導料を算定して請求することができます。

ここは、直接支払基金の担当者さんに自分が確認しているので間違いないです!

モキシフロキサシンの内服薬

実は、モキシフロキサシンは内服薬でも存在してます。

「アベロックス錠400mg」

ですね。不整脈薬に禁忌があったり、運転禁止だったり注意の多いこのアベロックス錠。

抗生剤では少ない「劇薬」に分類されていたり、けっこう扱いに注意が必要なお薬。

適応症も「皮膚科領域の二次治療」「第一選択薬では使用しない」だったりで積極的には用いられません。

モキシフロキサシンの薬価

  • モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉:121.9円/ml 【609.5円/本】
  • モキシフロキサシン点眼液(GE):薬価未収載【随時更新予定】
  • モキシフロキサシン〈アベロックス錠400mg〉:444.2円/錠

モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉ジェネリックの発売日

2020.6/19発売予定

 2020.6/12か6/19のどちらかでまだ未確定でしたが、6/19できまりのようです!

今回はこんな感じですねー

モキシフロキサシン〈ベガモックス点眼液〉についてのまとめでした。

振り出しに戻りますが、GEが発売になりますからね。

ではではーしぐでしたっ

コメント

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