ポマリドミドGE登場でRevMate・TERMS改訂へ|2026年11月24日から何が変わる?
こんにちは、薬剤師のしぐです。
2026年9月4日。
厚生労働省から、
サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド製剤の安全管理手順改訂
について通知が出ました。
今回改訂されるのは、
TERMS®
そして、
RevMate®。
改訂後の手順は、
2026年11月24日から施行予定
です。
今回の改訂には、大きく2つの背景があります。
一つは、
ポマリドミドのジェネリック医薬品が承認されたこと。
そしてもう一つが、
男性患者のパートナー妊娠事例を踏まえ、安全管理をさらに強化する必要があること。
多発性骨髄腫を扱う病院・薬局では、
かなり実務に直結する変更です。
今回は、
- RevMateとTERMSとは?
- ポマリドミドGEで何が変わる?
- 男性患者への説明はどう強化される?
- 中止後確認調査票とは?
- 妊娠反応検査はどこで行う?
- 薬剤師が11月24日までに確認したいこと
を整理していきます。

まず、RevMateとTERMSとは?
サリドマイド、
レナリドミド、
ポマリドミド。
これらの薬剤には、
胎児曝露を防ぐための厳格な安全管理手順
が設定されています。
サリドマイド製剤は、
TERMS®
=サリドマイド製剤等安全管理手順。
レナリドミド・ポマリドミド製剤は、
RevMate®
=レナリドミド・ポマリドミド適正管理手順。
という仕組みで管理されています。
これは単なる「注意事項」ではありません。
患者登録、
処方時確認、
薬剤師による確認、
妊娠防止策、
服薬終了後の管理まで含めた、
安全に薬を使うための仕組みそのもの
です。
なぜここまで厳格な管理が必要?
サリドマイド関連製剤では、
胎児曝露を絶対に避ける必要があります。
特に重要なのが、
「女性患者だけ注意すればいい」
ではないということ。
男性患者についても、
薬剤が精液へ移行することなどから、
性交渉を行う場合には避妊が必要です。
厚労省は以前から、
服用開始時から服用中止4週間後まで
男性患者に対して確実な避妊を行うよう求めています。
今回の改訂では、
ここがさらに強化されます。

今回のきっかけ① ポマリドミドGEが承認
2026年8月17日、
富士製薬工業が、
ポマリドミドカプセル1mg・2mg・3mg・4mg「F」
の製造販売承認を取得しました。
適応は、
再発又は難治性の多発性骨髄腫。
厚労省通知では、
東和薬品と富士製薬工業がポマリドミド後発品の承認を受けたことを踏まえて、
TERMS・RevMateを改訂するとされています。
つまり、
ポマリストにGEが登場する。
でも、
「普通のGEみたいに先発→後発へ変更して終わり」
ではありません。
ポマリドミドは、
安全管理手順込みで運用する薬。
だから、
GEが登場するなら、
その安全管理システムもGEに対応させなければならない。
これが今回の改訂の大きなポイントです。
ポマリドミドGEもRevMate・TERMSで管理
厚労省の安全対策調査会では、
ポマリドミド後発品についても、
TERMSまたはRevMateに基づいて管理する
方針が整理されています。
実は、
レナリドミドGEでも同じような議論がありました。
後発品が出たからといって、
安全管理のレベルを下げるわけにはいきません。
むしろ、
メーカーや製品が増えるほど、
安全管理の仕組みを統一して、患者・医療者が混乱しないようにする
必要があります。
ここは薬剤師としてかなり大事な視点だと思います。
ポマリドミドってどんな薬?
ポマリドミドは、
IMiDs(免疫調節薬)
に分類される多発性骨髄腫治療薬です。
先発品は、
ポマリストカプセル。
多発性骨髄腫治療では、
レナリドミドやポマリドミドなど、
経口の抗がん薬が院外処方されることもあります。
だからこそ、
病院薬剤師だけでなく、
保険薬局薬剤師も安全管理に関わる可能性がある薬
なんですよね。
がん患者さんを地域で支える薬局については、

も合わせてどうぞ。
今回のきっかけ② 男性患者のパートナー妊娠事例
今回の改訂で、
もう一つ重要なのがこちら。
過去に、
レナリドミドを服用した男性患者が、服用中止後4週間以内に避妊せず性交渉を行い、パートナーが妊娠した事例
が報告されています。
これを受け、
厚労省は、
「服用を止めたから、もう大丈夫」
という誤解を防ぐ必要があると判断しました。
ポイントは、
服用中止後も4週間は管理が続く
ということ。
この期間まできちんと患者さんに理解してもらう必要があります。

変更点① 服用中止時の患者教育を強化
今回のRevMate改訂では、
服用中止4週間後までの禁止事項について、服用中止時の資材を使って患者教育を行う
ことが新たに規定されます。
これ、
実務的にはかなり重要。
これまでも、
服用中止後4週間までの避妊は必要でした。
でも、
治療終了時になると、
患者さんは、
「薬が終わった=管理も終わった」
と思いやすい。
そこで、
治療終了時にもう一度しっかり説明する
仕組みにするわけです。
個人的には、
かなり理にかなった改訂だと思います。
変更点② 「中止後確認調査票」を新設
そして今回、
かなり分かりやすい変更が、
中止後確認調査票の新設。
RevMateでは、
A男性患者とC女性について、
服用中止4週間後の遵守状況と報告方法
を新たに規定します。
つまり、
薬を止めたら終了。
ではなく、
「4週間後までルールを守れていたか」まで確認する
仕組みになります。
これは、
患者教育だけでなく、
医療者側のフォローアップもより明確になる変更です。
変更点③ 妊娠反応検査は原則、処方医療機関で
C女性については、
妊娠反応検査の実施場所
も明確化されます。
原則として、
処方医療機関で実施。
そのうえで、
特例措置についても規定される予定です。
このあたりは、
病院と薬局の役割分担をはっきりさせる意味でも大切ですね。
安全管理手順は、
「誰かがやっているはず」
ではダメ。
誰が、どこで、いつ確認するのか。
ここまで決めておかないと、
抜けが起きます。
TERMS側も同じ方向で改訂
今回の改訂は、
RevMateだけではありません。
TERMSについても、
- 男性患者のパートナー妊娠事例への対応
- 中止後4週間までの確認
- 妊娠反応検査に関する整理
- 用語の整合
など、
RevMateと同じ方向で改訂されます。
これまで、
TERMSとRevMateで少し表現や運用が違う部分がありました。
今回、
両制度の用語を揃える
ことも改訂内容に含まれています。
医療者側からすると、
これは地味だけどありがたい変更かもしれません。
11月24日からいきなり変わるわけではない
今回の通知では、
改訂後のTERMS・RevMateは、
2026年11月24日から施行予定
です。
つまり、
今から約2カ月半。
この期間に、
病院・薬局では、
- 新しい手順の確認
- 患者説明資材の更新
- 中止後確認調査票への対応
- GE採用時の運用確認
- 医師・薬剤師・事務間の情報共有
を進める必要があります。
特に、
ポマリドミドGEを採用する施設では、
「どの安全管理システムで運用するか」
を明確にしておきたいところですね。
薬局薬剤師は関係ある?
「RevMateって病院の話じゃない?」
と思う方もいるかもしれません。
でも、
経口抗がん薬は、
院外処方になることがあります。
そして多発性骨髄腫患者さんは、
抗がん薬だけでなく、
感染症対策、
血栓対策、
疼痛管理、
便秘対策など、
他の薬もたくさん使用することがあります。
薬局で、
ポマリドミドやレナリドミドの処方を受けたとき、
最新の安全管理ルールを知らない。
これは避けたいところ。
特に、
がん患者さんの治療を地域で支える薬局では、
院内の治療だけではなく、
治療を続けるための安全管理まで理解する
必要があります。
専門的ながん薬物療法と地域薬局の関係については、

も関連して読めます。

薬剤師が11月24日までに確認したいこと
今回の改訂を受け、
僕ならこの5つをチェックします。
① ポマリドミドGEを採用する予定があるか
まずここ。
採用予定があるなら、
先発品と同じ感覚で採用しない。
安全管理手順込みで確認します。
② RevMate/TERMS最新版を確認
11月24日から、
新しい版へ切り替わります。
施設内マニュアルや手順書も、
最新版に合わせておきたいところ。
③ 男性患者への説明を再確認
特に、
服用中止後4週間まで避妊が必要
という点。
治療終了時の説明が重要です。
④ 中止後確認調査票の運用
誰が、
いつ、
どのように確認するのか。
施設内で共有しておきたいです。
⑤ 医療機関と薬局の連携
院外処方がある場合、
病院側の説明内容と、
薬局側の確認内容が食い違わないようにする。
ここもかなり重要。
「ジェネリックだから簡単になる」薬ではない
今回、
個人的に一番伝えたいのはここ。
ジェネリックが登場すると、
どうしても、
「薬価が下がる」
「採用品を変える」
「メーカーを比較する」
という話になりがち。
でも、
ポマリドミドは違います。
この薬で一番大事なのは、
安全管理。
先発品だろうが、
GEだろうが、
胎児曝露を防ぐ必要性はまったく変わりません。
むしろ、
製品が増えるからこそ、
医療者側は、
どの製剤でも同じレベルの安全管理を続ける
必要があります。
GE化というと、
「安くなる話」
に目が行きますが、
今回のポマリドミドGEは、
安全管理手順まで一緒に理解して初めて完成するGEニュース
だと思います。
まとめ|ポマリドミドGE登場でRevMate・TERMSもアップデート
2026年9月4日、
厚労省は、
TERMS・RevMateの改訂
を通知しました。
改訂後の手順は、
2026年11月24日から施行予定。
今回のポイントは、
- ポマリドミドGEへの対応追加
- 男性患者の服用中止後4週間までの患者教育強化
- 中止後確認調査票を新設
- C女性の妊娠反応検査は原則処方医療機関で実施
- RevMateとTERMSの用語を統一
- 11月24日から新しい運用へ
です。
ポマリドミドGEが出る。
これは、
薬価だけを見るニュースではありません。
胎児曝露を防ぐ安全管理を、先発品と同じレベルでどう継続するか。
そこまで含めて、
薬剤師が理解しておきたい内容です。
そして、
こういう薬こそ、
病院と薬局の情報共有が大切。
11月24日までに、
自施設の運用を一度確認しておきたいですね。
ではではー。
しぐでしたっ。
FAQ
Q1. RevMateとTERMSはいつ改訂される?
改訂後のTERMS・RevMateは、2026年11月24日から施行予定です。
Q2. なぜ今回改訂される?
ポマリドミド後発品が承認されたことと、男性患者のパートナー妊娠事例を踏まえて、安全管理をさらに強化する必要があるためです。
Q3. ポマリドミドGEもRevMate管理?
ポマリドミド後発品についても、TERMSまたはRevMateに基づいた安全管理を行う方針です。
Q4. 服用を中止したらすぐ避妊は不要?
いいえ。男性患者では、服用中止4週間後まで避妊の徹底が必要です。
Q5. 中止後確認調査票とは?
A男性・C女性について、服用中止4週間後まで安全管理上の遵守事項が守られていたか確認・報告するために新設される調査票です。


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