「断らない在宅薬局」をGoogleマップで可視化!春日井モデルと薬剤師の地域連携を解説

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「断らない在宅薬局」をGoogleマップで可視化|春日井モデルから考えるこれからの地域連携

断らない在宅薬局をGoogleマップで可視化する春日井モデルのイメージ

こんにちは、薬剤師のしぐです。

今日は、

新薬でも、

出荷調整でも、

調剤報酬でもありません。

でも個人的には、

これからの薬局を考えるうえで、かなり面白いニュース。

2026年9月8日、

愛知県春日井市で進められている、

「断らない在宅薬局」をGoogleマップで可視化する取り組み

が報じられました。

中心になっているのは、

春日井市民病院、春日井市薬剤師会、名古屋市立大学、東邦ホールディングスの研究グループ。

目的は、

病院から在宅へ移る患者さんを、実際に受け入れてくれる地域薬局へ確実につなぐこと。

これ。

実際に在宅をやっている薬剤師ほど、

「これ、結構大事だよね」

と思うんじゃないでしょうか。

今回は、

なぜ「在宅対応薬局の見える化」が必要なのか。

Googleマップを使う意味。

病院側が薬局を探すときに何が問題になるのか。

そして、

2027年に変わる地域連携薬局との関係まで、

薬局実務目線で考えてみます。

在宅医療で意外と難しい「薬局探し」

患者さんが入院中。

治療が落ち着いて、

いよいよ退院。

でも、

退院したら医療が終わるわけではありません。

むしろ、

ここから、

医師。

訪問看護師。

ケアマネジャー。

薬剤師。

いろいろな職種が地域で患者さんを支えていくことになります。

薬物療法も同じ。

入院中は病院薬剤師が管理していても、

退院後は、

地域の薬局へバトンタッチ。

ところが、

ここで一つ問題があります。

「どこの薬局が在宅を受けてくれるの?」

これです。

薬局の看板に、

「処方箋受付」

とは書いてある。

でも、

在宅訪問は?

24時間対応は?

麻薬は?

無菌調剤は?

小児在宅は?

ターミナルは?

退院時カンファレンスには参加できる?

患者さんの自宅まで来てもらえる?

こうなると、

「薬局がある」ことと「その患者さんを受けられる」ことは全然違います。

在宅薬局に求められる麻薬・無菌調剤・24時間対応などの機能イメージ

「在宅対応可」だけでは情報が足りない

愛知県薬剤師会の在宅医療受入薬局検索を見ると、

薬局ごとに、

麻薬処方箋への対応、

無菌注射薬の調製、

24時間対応、

退院時カンファレンス、

小児在宅医療

などの機能を確認できます。

これ、

すごく大切な情報です。

例えば、

一般的な高血圧・糖尿病の患者さんへの訪問なら対応できる。

でも、

在宅中心静脈栄養が必要。

医療用麻薬が必要。

小児。

ターミナル。

となれば、

求められる薬局機能は一気に変わります。

だから、

単純に、

「在宅○」

だけでは足りないんですよね。

そこでGoogleマップ

今回の春日井モデルで面白いのが、

Googleマップを使って在宅対応薬局を可視化する

というところ。

在宅では、

薬局の機能だけではなく、

距離

もかなり重要です。

患者さんの自宅。

病院。

薬局。

この位置関係を地図上で見られる。

すると、

「この患者さんの自宅近くで、在宅対応できる薬局はどこ?」

を探しやすくなります。

名簿を上から順番に電話するより、

かなり現実的ですよね。

今回報じられた取り組みは、

病院から地域薬局への接続を確実にすること

を目指しています。

「断らない」の意味を少し考えたい

ここで、

タイトルにもなっている、

「断らない在宅薬局」

という言葉。

もちろん、

どんな患者さんでも、

どんな時間でも、

どんな薬でも、

1薬局ですべて受ける。

という意味ではないと思います。

薬局にも、

人員。

設備。

在庫。

営業時間。

訪問可能範囲。

があります。

例えば実際に春日井市内の薬局情報を見ると、

24時間対応や麻薬処方箋、小児在宅、退院時カンファレンスなど、

対応できる機能は薬局ごとに違います。

だから重要なのは、

「できない薬局をなくす」ことではなく、「できる薬局へ確実につなぐ」こと。

僕は今回のニュース、

ここが一番重要だと思います。

病院側から見ると薬局の機能は意外と分かりにくい

普段、

薬局側から病院を見ると、

診療科。

外来日。

採用薬。

レジメン。

いろいろな情報があります。

でも逆に、

病院から地域薬局を見たらどうでしょう。

「この薬局はどこまでできる?」

って、

意外と分からない。

薬局名と住所だけでは、

在宅機能までは分かりません。

まして、

退院直前の患者さんについて、

一軒一軒電話して、

「この患者さん、お願いできますか?」

と確認するのは、

病院側にもかなり負担。

ここが、

見える化

されれば、

病院薬剤師や退院支援部門も動きやすくなります。

春日井市民病院の薬剤科も、多職種や薬剤師会を含む地域医療機関との連携を目標として掲げています。

病院から地域薬局へ退院患者をつなぐ地域連携のイメージ

実は2027年の「地域連携薬局」とかなりつながる

ここで、

しぐブログを読んでくれている方なら、

ちょっと思い出してほしい話があります。

地域連携薬局。

【2026年最新】地域連携薬局とは?認定要件・2027年5月20日改正を薬剤師向けに解説
地域連携薬局とは?2026年現在の認定要件と2027年5月20日改正を薬剤師目線で整理こんばんは、薬剤師のしぐです。今回…

で詳しくまとめました。

2027年5月20日から、

地域連携薬局の認定基準は大きく変わります。

特に重要なのが、

在宅医療への対応。

新基準では、

原則として、

年間48回以上の在宅実績

が求められます。

さらに、

ターミナルケア。

小児在宅。

地域の他薬局が一時的に対応できない場合の支援。

こういった、

より実践的な地域医療機能が重視される方向です。

つまり、

「うちは在宅できます」

ではなく、

地域の中で実際に患者さんを受け入れられる薬局

が求められる。

今回の春日井モデルと、

かなり方向性が一致しています。

地域連携薬局は減っている

もう一つ、

最近まとめたのが、

地域連携薬局が4カ月連続で減少!4299軒へ|認定薬局制度はこれからどうなる?
地域連携薬局が4カ月連続で減少!4299軒へ|認定薬局制度はこれからどうなる?こんにちは、薬剤師のしぐです。地域連携薬局…

という記事。

2026年7月末時点で、

地域連携薬局は、

全国4,299軒。

しかも、

4カ月連続で2桁減少していました。

制度上、

地域連携が重要。

在宅が重要。

と言われても、

実際の薬局運営では、

人員確保。

24時間対応。

在宅訪問。

地域活動。

医療機関への情報提供。

かなり負担があります。

だから僕は、

認定薬局の数だけ増やすより、

今回のように、

「地域のどの薬局が何をできるのか」を共有して、地域全体で患者さんを受ける仕組み

を作る方が重要なんじゃないかと思っています。

在宅を「薬局単独」で考えない

これからの在宅医療って、

一つの薬局が、

全部抱え込む形では難しいと思います。

例えば、

いつもの薬局はA薬局。

でも、

無菌調剤が必要になった。

A薬局には設備がない。

だったら、

無菌調剤ができるB薬局と連携する。

夜間休日に急な麻薬が必要になった。

対応可能なC薬局につなぐ。

小児在宅なら、

経験のあるD薬局へ。

そんな、

薬局同士のネットワーク

が必要になります。

実際、春日井市では行政としても、かかりつけ医・歯科・薬剤師・訪問看護・ケアマネジャーなどによる多職種連携を推進しています。

複数の薬局が連携して在宅患者を支える地域薬局ネットワークのイメージ

薬局側も「自分たちが何をできるか」を発信する時代

今回のニュースを見て、

薬局側にも課題があると思いました。

僕らは、

「在宅やっています」

と思っている。

でも、

病院側は、

知らないかもしれない。

ケアマネジャーも、

知らないかもしれない。

患者さんも、

知らない。

だったら、

薬局側から機能を見えるようにする。

これ、

これから結構大事だと思います。

在宅対応。

麻薬。

無菌。

24時間。

退院時共同指導。

小児。

ターミナル。

オンライン服薬指導。

こういった機能を、

地域の医療職が検索できる。

そして、

必要な患者さんを、

必要な薬局へつなげる。

Googleマップは、

そのための一つの手段。

今後、

全国の薬剤師会や病院でも、

似た取り組みが広がるかもしれません。

薬剤師として今から考えておきたいこと

今回の春日井モデルを見て、

自分の薬局でも一度確認しておきたいのが、

「在宅できますか?」

と聞かれたとき、

どこまでなら、

即答でYESと言えるか。

通常の訪問。

麻薬。

夜間休日。

ターミナル。

小児。

無菌。

緊急訪問。

退院時カンファレンス。

薬局によって、

できることは違って当然です。

だからこそ、

できること・できないことを整理して、

地域で共有しておく。

そして、

自局で難しければ、

対応できる薬局につなぐ。

それも、

地域連携なんだと思います。

まとめ|「在宅できます」から「この患者さんを受けられます」へ

2026年9月8日、

春日井市民病院、春日井市薬剤師会、名古屋市立大学、東邦ホールディングスによる、

「断らない在宅薬局」をGoogleマップで可視化する春日井モデル

が報じられました。

在宅医療では、

単に近くに薬局があるだけでは足りません。

患者さんによって、

麻薬。

無菌。

24時間。

小児。

ターミナル。

など、

必要な機能が違います。

だから、

これから必要なのは、

「在宅対応薬局の数」ではなく、「誰が、どこまで対応できるか」の見える化。

そして、

病院から地域へ。

薬局から薬局へ。

患者さんを切れ目なくつなぐこと。

2027年には、

地域連携薬局の認定基準も変わります。

在宅医療の重要性は、

間違いなく今より高くなる。

「在宅できます」

から、

「この患者さんなら、うちで受けられます」

へ。

今回の春日井モデル、

これからの薬局の姿を考えるうえで、

かなり面白い取り組みだと思います。

ではではー。

しぐでしたっ。

FAQ

Q1. 「断らない在宅薬局」とは何ですか?

今回報じられた春日井市の取り組みでは、病院から在宅へ移行する患者を、実際に在宅対応できる地域薬局へ確実につなぐ仕組みづくりが進められています。すべての薬局がすべての患者を受けるという意味ではなく、対応可能な薬局を把握して適切につなぐことが重要です。

Q2. なぜGoogleマップを使うの?

在宅医療では薬局機能だけでなく、患者宅との距離も重要だからです。地図上で薬局の場所と対応機能を確認できれば、退院支援時の薬局選定を効率化できる可能性があります。

Q3. 在宅対応薬局ならどんな患者でも受けられる?

いいえ。麻薬、無菌調剤、24時間対応、小児、ターミナルなど、対応可能な機能は薬局によって異なります。

Q4. 地域連携薬局と関係ありますか?

非常に関係の深いテーマです。2027年5月20日からの地域連携薬局新基準では、在宅実績やターミナル・小児在宅への対応、地域の他薬局との連携などがより重視されます。

Q5. 薬局側は何を準備しておけばいい?

自局の訪問可能範囲、麻薬・無菌調剤・夜間休日・小児・ターミナルなどへの対応可否を整理し、病院、薬剤師会、ケアマネジャーなど地域の関係者と共有できる状態にしておくことが重要です。

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