ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉てんかん重積状態へ新投与経路薬。武田薬品から

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薬剤師のしぐです。

近年、てんかん領域の治療薬は目まぐるしく変化しています。

記憶に新しいところでは、イーケプラ錠、フィコンパ錠、ビムバット錠、、、どれもここ数年でてんかん治療領域の主流となっている医薬品です。

少し調べてみると、2006年以降で10剤以上の新規抗てんかん薬が発売されているようです。

あ、あと2018年に日本神経学会より発刊された「てんかん診療ガイドライン2018」も、すごく勉強になる内容でした。皆さん、見ましたか??

全人口の100人に1人が罹患するてんかん。

小児に限らず、どの年代の患者さんでも治療を行なっている患者さんが多いので、最低限、基礎的な知識だけでもつけておく必要があります。

今回は新投与経路で話題になっているミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の概要から、てんかんという疾患の概要についてまとめてます

ブコラム口腔用液の有効成分

ミダゾラム

このミダゾラム。実はすでに医薬品として存在しています。後半で簡単に紹介します。

ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の適応、効能効果

てんかん重積状態

てんかん重積状態とは

てんかん重積状態には、定義があります。

発作がある程度の長さ以上に続くか、または、
短い発作でも反復しその間の意識の回復がないもの

持続時間について、けいれん発作が5分以上持続すれば治療を開始すべきで、30分以上持続すると後遺障害の危険性がある。

この「てんかん重積状態」での適応となります。

<てんかん重積状態について>:武田薬品さんHPより

てんかん発作(てんかん性発作)とは、脳における、過剰または同期性の異常なニューロン活動による一過性の徴候または症状と定義されています。 

てんかん発作が持続する場合や連続して発生する場合、文字通り発作の連続状態を意味するてんかん重積状態の危険性が高まります。国際抗てんかん連盟(ILAE)はてんかん重積状態を「発作がある程度の長さ以上に続くか、短い発作でも反復し、その間の意識の回復がないもの」と定義しており、発作が5分以上持続する場合、速やかに治療を開始する必要があるとしています。初発てんかん重積状態の年間発症率は小児人口10万あたり42人であり、日本の0~17歳人口から推計すると、年間約8,000人の初発てんかん重積患者が存在すると推定されます。

ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の用法用量

まだ承認されただけなので、詳細は決まっていません。

ただ、規格が「ブコラム口腔用液2.5mg、同5mg、同7.5mg、同10mg」と4規格の製造販売になることから、結構細かな用法用量設定がされるのかなーと。

予想されます。

ブコラム口腔用液の用法用量決定!

通常、修正在胎52週(在胎週数+出生後週数)以上1歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回2.5mg、1歳以上5歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回5mg、5歳以上10歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回7.5mg、10歳以上18歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回10mgを頬粘膜投与する。

ブコラム口腔用液の注意点

  • 本剤のシリンジ液剤の全量を片側の頬粘膜に緩徐に投与すること。体格の小さい患者や用量が多い場合は、必要に応じて両側の頬粘膜に半量ずつ投与すること。
  • 保護者又はそれに代わる適切な者が本剤を投与する場合は、1回分(シリンジ1本)のみの投与とするよう指導すること。
  • 本剤は頬粘膜より吸収されるため、投与時に可能な限り本剤を飲み込まないように注意すること。

ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の薬価

ここも、まだ承認されただけなので詳細は決まっていません。

薬価収載の通知が来たら更新します!

ブコラム口腔用液の薬価決定!

  • ブコラム口腔用液2.5mg:1,125.8円/本
  • ブコラム口腔用液5mg:1,977.8円/本
  • ブコラム口腔用液7.5mg:2,750.0円/本
  • ブコラム口腔用液10mg:3,474.6円/本

ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の禁忌

ここも、まだわからないところが多いのですが、最初に軽く触れていた同成分の既存医薬品から予想できる部分も大きいと思うので、同成分での既存医薬品ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉について簡単に紹介します。

ブコラム口腔用液の使い方

歯ぐきと頬の間に注入するプレフィルドシリンジ製剤。

ミダゾラムは小腸と肝臓において顕著な初回通過効果を受けるため、初回通過効果を回避して前進循環に薬剤を到達させることを意図して開発された。

結構ポイントになりそうなのがこの使い方。

ただただ服用するだけではなく、『歯ぐきと頬の間に注入する』というのがポイント。歯ぐきの毛細血管から、循環血液に吸収されるというわけですね。

ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉

今回の主役はブコラム口腔用液なので、簡単に紹介だけ。

ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉の適応、効能効果

てんかん重積状態

ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉の禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  • 重症筋無力症のある患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
  • HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する製剤、ネルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビルを含有する製剤)、エファビレンツ及びコビシスタットを含有する製剤を投与中の患者
  • ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの抑制がみられる急性アルコール中毒の患者

調剤薬局としてはやはり急性閉塞隅角緑内障の患者への禁忌は重要なポイント。

ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉の特徴①

なんと言っても、このネーミング。「ミダフレッサ」

成分名は「ミダゾラム」。

販売会社が「アルフレッサファーマ」。

商品名が「ミダフレッサ」。

そう、そういうこと。そういうネーミング。うん。

アルフレッサファーマのミダゾラムはミダフレッサ!

ミダゾラム〈ミダフレッサ静注0.1%〉の特徴②

てんかん重積状態の第一選択薬として用いられます。

呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる施設においてのみ用いる必要があり、アルカリ性注射液との配合不可とされています。

今回はこんな感じですねー。

最後に、ミダゾラム〈ブコラム口腔用液〉の製造販売承認の通知がコチラ。

ブコラム口腔用液2.5mg、同5mg、同7.5mg、同10mg(ミダゾラム、武田薬品):「てんかん重積状態」を効能・効果とする新投与経路医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。未承認薬・適応外薬検討会議開発要請品目。

合成イミダゾベンゾジアゼピン誘導体。ミダゾラムはこれまでに静注製剤はあるが、今回は頬粘膜投与製剤となる。家庭や学校でてんかん発作が起きたときなど緊急を要する場合に、利便性及び即効性を有する治療オプションとして開発された。

けいれん発作が30分以上持続すると長期的な後遺障害を残す可能性が指摘されており、国内外のガイドラインでは、けいれん発作が5分以上持続する場合にはてんかん重積状態と診断し、治療を始めることが推奨されている。

小児を含む早期てんかん重積状態の第一選択薬としてジアゼパム静脈内投与やロラゼパム静脈内投与、ミダゾラム静脈内投与が推奨されている。ただ、救急搬送に時間を要し、治療開始までに時間がかかる点が指摘されていた。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討を受けて開発要請が行われた経緯もある。

海外では20年2月現在、33の国・地域で承認済み。

発作がおこった際に、迅速に対応できる医薬品。

需要は必ずあり、今後のてんかん治療において重要な医薬品になりそうです!

ではでは、しぐでしたー

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