血糖測定器|リブレ・CGMと指先測定の違い、薬局販売時のポイント

こんばんは、薬剤師のしぐです。
「血糖測定器」と聞くと、指先を穿刺して血液を測る機器を思い浮かべるかもしれません。しかし現在は、腕などに装着したセンサーでグルコースの変化を追える機器も使われています。
薬局で「血を出さずに測れるものはありますか?」と聞かれる機会もあるでしょう。ただし、ここには大切な違いがあります。指先で測る機器は血液中のグルコースを、装着型センサーは皮下の間質液中のグルコースを測定します。 また、装着型センサーも皮膚への装着時には細いフィラメントを挿入するため、「完全に針を使わない測定器」という説明は正確ではありません。
この記事では、測定器の選び方から、薬局で販売するときの許可・管理、購入後のフォローまで整理します。
まず知っておきたい3種類の測り方
| 方法 | 何を測る? | 主な特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 血糖自己測定(SMBG) | 採血した血液中のグルコース | その時点の値を確認できる | 測定ごとに穿刺、対応する電極・針が必要 |
| センサーを読み取る方式 | 間質液中のグルコース | 装着期間中の値や変化を確認できる | 製品によって読み取り操作が必要 |
| リアルタイムCGM | 間質液中のグルコース | 値の推移、変化の方向、対応製品ではアラートも確認できる | 対応端末、通知設定、通信状態の確認が必要 |
現在はFreeStyleリブレのシリーズやDexcom G7 CGMシステムなど、装着型製品にも選択肢があります。「リブレ」「CGM」と一括りにせず、実際に使用する製品名と電子添文を確認することが基本です。製品によって装着期間、表示方法、アラート、対応スマートフォン、指先測定を併用すべき場面が異なります。

「血糖値を測っている」は、どこまで正しい?
装着型センサーの表示値は、指先から採った血液をその場で測定した値ではありません。間質液中のグルコースを測定しているため、食後や運動後、低血糖から回復する途中など、値が速く変化する場面では指先測定の結果や症状と食い違うことがあります。
たとえばセンサーの表示が正常域でも、冷や汗・動悸・手の震えなどがある場合は、表示だけで低血糖を否定しません。症状と表示が一致しないときは、使用製品の指示に従って血糖自己測定を行い、必要な対応につなげることが重要です。Dexcom G7の電子添文も、測定結果が症状と一致しない場合の血糖自己測定に言及しています。
指先測定はもう不要?
不要にはなりません。装着型センサーは、一日の変化や食事・運動との関係を把握するうえで役立ちます。一方、指先測定は、症状とセンサー値が食い違うときや、製品の電子添文で確認が求められる場面を支えます。
薬局で説明するときは「どちらが新しいか」より、次のように役割を伝えると分かりやすくなります。
センサーは変化の流れを見る道具。指先測定は、必要な場面でその時点の血糖を確かめる道具です。
治療方針やインスリン投与量を表示値だけで自己判断して変更しないことも確認します。具体的な判断方法は、使用機器の電子添文と主治医から受けた指示に合わせます。
最新の話題:薬局で血糖測定用の検査薬を買いやすくなる?
血糖自己測定に使う検査薬を一般用検査薬へ転用することについて、国の審議会で議論が続いています。論点は、薬局での提供体制、薬剤師による説明、測定結果を受診につなげる方法などです。政府の規制改革でも取り上げられました。
ただし、「一般用への転用を議論している」ことと、「どの血糖測定用検査薬でも一般用として販売できる」ことは別です。薬局で取り扱う際は、個々の電極・検査薬の承認区分、販売名、販売条件を確認する必要があります。測定器本体、検査薬、穿刺器具、針を一つの区分で判断しないようにしましょう。

薬局で血糖測定器を販売できる?「高度管理医療機器」の確認
自己検査用グルコース測定器は、高度管理医療機器(クラスⅢ)に該当します。薬局開設許可があるだけで販売できると考えず、その営業所に高度管理医療機器等販売業の許可があるかを確認します。PMDAも、自己血糖測定器などの販売には医療機器の区分に応じた販売業の許可・届出が必要と案内しています。
高度管理医療機器等を扱う営業所には、資格要件を満たす営業所管理者が必要です。営業所管理者には毎年度の継続研修も求められます。仕入れ・販売の記録や回収時の対応を含め、販売後まで管理できる体制を整えます。なお、一般のお客さまへの販売記録と、業者・医療機関などへの販売記録では法令上の記載事項が異なるため、すべてを同じ記録義務として説明しないことも大切です。
販売前に薬局で確認したいこと
- 営業所の許可:高度管理医療機器等販売業の許可と、扱う製品の区分を確認する。
- 製品の組み合わせ:測定器本体に対応する電極・検査薬、穿刺器具、針、必要なアプリや読み取り機を確認する。
- 購入目的:すでに治療中か、医師の指示による測定か、健康状態が気になり自己購入したいのかを聞く。
- 測定後の行動:数値が高い・低いとき、症状と合わないとき、受診が必要なときの対応を伝える。
- 継続使用の見通し:消耗品の入手方法、費用、操作方法、問い合わせ先を確認する。
とくに「測定器本体は買えたが、対応する電極が手に入らない」という事態は避けたいところです。販売時には本体価格だけでなく、継続して使うための消耗品と費用まで一緒に確認します。
穿刺器具・針の説明も販売時の重要な仕事
指先測定では、採血用穿刺器具と針を適切に使う必要があります。器具の種類によって構造が異なるため、使い方を製品ごとに確認します。穿刺器具の共用は避け、使用済みの針の扱いも購入時に説明することが欠かせません。PMDAは採血用穿刺器具の安全使用について注意喚起しています。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
また、電極の使用期限や保管条件、測定器との適合も確認します。うまく測れないときには、機器の故障と決めつける前に、操作手順や電極の状態を一緒に見直せると安心です。

薬剤師がフォローしたい5つのポイント
1.低血糖の症状と表示値が合っているか
低血糖を疑う症状があるのにセンサー表示が低くない場合、表示値だけで安心しないよう説明します。患者さんが主治医から指示されている低血糖時の対応と、指先測定で確認する場面を共有します。

2.アラートを受け取れる状態か
リアルタイムCGMでは、機器を装着しただけで通知を活用できるとは限りません。対応端末、通知設定、通信状態など、使用製品に必要な設定を確認します。アラートの有無や使い方は製品ごとに異なります。
3.センサーを続けて使えているか
貼付部位の皮膚トラブル、外れやすさ、交換忘れは、継続使用に影響します。患者さんが困っている点を聞き、装着方法は当該製品の説明に沿って確認します。
4.数値を見て自己判断で薬を変えていないか
グラフが見えると、食事や運動、薬の影響に気づきやすくなります。一方、単発の表示値だけで服薬やインスリン量を変更すると危険な場合があります。「どの値なら、どう行動するか」について主治医の指示が共有されているかを確認します。
5.機器・消耗品・処方内容がつながっているか
処方された電極と手元の測定器が合うか、針が不足していないか、機器を変更したあと古い消耗品を使おうとしていないかを確認します。入院・退院や医療機関の変更時にも見落としやすい点です。
保険適用と自費購入はどう考える?
保険診療での測定材料の扱いは、治療内容や算定要件、医療機関からの提供方法によって変わります。「インスリンを使っていれば、どの機器も同じ条件・同じ費用で使える」とは説明できません。
薬局で購入を相談されたら、医療機関から機器や材料の提供を受けているか、主治医がどの測定方法を指示しているかを先に確認します。そのうえで、自費購入する製品と継続費用を整理すると、重複購入や使えない消耗品の購入を防ぎやすくなります。
「針なしで血糖値が分かるスマートウォッチ」は使える?
「時計だけで血糖値を測れる」という広告を見かけても、その表示を糖尿病治療の判断に使えるとは限りません。製品を確認するときは、日本で医療機器として承認・認証された販売名、測定対象、使用目的、電子添文を確かめましょう。
腕に装着するCGMも、スマートフォンなどに結果を表示できるからといって、時計そのものが血糖を直接測っているわけではありません。仕組みを区別して説明することが、誤購入を防ぐ第一歩です。

まとめ|薬局では「測れるか」の先まで確認したい
血糖測定器は、指先でその時点の血糖を確認する方法に加え、装着型センサーで変化を追う方法へと選択肢が広がりました。それぞれ測定対象と得意な場面が異なり、症状とセンサー値が一致しないときには指先測定が重要になります。
薬局での販売では、測定器の性能だけでなく、高度管理医療機器等販売業の許可、製品ごとの区分、対応する消耗品、測定後の行動、継続費用まで確認したいところです。便利な機器を、安全に使い続けられるよう支えることが薬局の役割です。
FAQ
Q.FreeStyleリブレは血糖値を直接測っていますか?
装着型センサーが測定するのは、皮下の間質液中のグルコースです。指先から採った血液中のグルコースを直接測定するSMBGとは異なります。
Q.CGMがあれば指先測定器は不要ですか?
症状と表示値が合わない場合など、指先測定が必要になる場面があります。使用中の製品の電子添文と主治医の指示を確認してください。
Q.薬局なら血糖測定器を販売できますか?
自己検査用グルコース測定器は高度管理医療機器です。販売する薬局の営業所に、必要な高度管理医療機器等販売業の許可があるか確認します。
Q.測定器と検査薬は同じ販売区分ですか?
同じものとして扱いません。本体、電極・検査薬、穿刺器具、針は、それぞれ実際の製品の承認区分や販売条件を確認します。
Q.低血糖の症状があるのにセンサーの数値が低くないときは?
表示値だけで低血糖を否定しないでください。使用製品と主治医の指示に従い、必要に応じて指先測定や低血糖時の対応を行います。
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薬剤師のしぐです。
最近チラホラ「血液を必要としない血糖測定器が発売した」という話を聞きましたので、調べてみました。その名も、【FreeStyleリブレ】。
みなさんが担当している患者さんも、使っているかもしれません。
かんたんにまとめてみるので、みてみてねー
FreeStyleリブレ:アボットジャパン
コイン型のセンサーと液晶付きの本体がセットになった「FreeStyleリブレ」(アボットジャパン)は、腕に貼り付けたセンサーに本体を「ピッ」とかざして血糖値を測定するという商品。
センサーは貼り付けたまま入浴も水泳も可能です。指に針を指す必要がないため痛みが無く、服の上からでも何度でも血糖値を測ることができるので、自己血糖測定のストレスが軽減されます。
今まで通りの使用法も可
チップを付けて従来の血糖測定器同様の測定を行うこともできます。
リブレは、約2週間貼り付けが出来るセンサーと、他社の血糖測定同様の針で血を出し測定するチップの2種類が使用できる測定器です。
チップを使用する場合は、別途針(穿刺器具)が必要です。
ただしセンサーのみの販売は現在許認可上出来無い為チップとのセット販売のみとなっております。インスリン注射で治療していれば、生活習慣が主な原因の2型糖尿病でも使うことができる。費用は原則として、従来の血糖測定器を使用した場合と変わらない。 ほぼ同等の条件で、保険適用で購入できるみたいですね〜。

測っているのは血糖値そのものではなく、皮膚の下の間質液に含まれるブドウ糖濃度。これを独自のシステムで補正し、実測値に近いデータを推計している。
以前までは、あくまで採血による血糖測定を「補助」する医療器具でした。2019年4月3日に「FreeStyleリブレ」の添付文書上の「使用目的」が改訂され、以前の「使用目的」にあった「自己血糖値測定による糖尿病の血糖値管理を補助することを目的とする」という記述はなくなり、「必要に応じて血糖自己測定器を併用しながら、糖尿病の日常の自己管理に用いる」という内容に変わりました。
これが理由で結構積極的に使用されるようになったみたいですね!

すごい時代になりましたね。
AppleWatchで心拍数がわかるし、機器をかざすだけで血糖値までわかっちゃう。
指先から血を出すための穿刺って、すごく、ストレスですからね。
それがなくなるだけでもすごいメリットだと思います。
慣れちゃった人はそうでもなくなるのかな。
今回は血糖測定器の内容でした。生活習慣病の1つ「糖尿病」。
透析導入の1番の原因「糖尿病」。
次は糖尿病についてまとめてみよっかな。
【追記】糖尿病についてはまだだけど、関連した内容についてまとめてるので貼ります〜
→ https://shg11710blog.com/insulin-directions-bpt/
→ https://shg11710blog.com/bptとゾルトファイ配合注/

ではでは、しぐでしたっ


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