帯状疱疹とは?症状・治療薬・アメナリーフの特徴を薬剤師が解説|ワクチン定期接種も【2026年版】

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帯状疱疹とは?症状・治療薬・アメナリーフの特徴を薬剤師が解説|ワクチン定期接種

こんにちは、薬剤師のしぐです。

「ピリピリすると思っていたら、数日後に赤い発疹が出てきた」

「帯状疱疹でアメナリーフが処方されたけど、どんな薬?」

薬局でもよく聞く帯状疱疹。

以前からよく知られている病気ですが、ここ数年で帯状疱疹を取り巻く環境はかなり変わっています。

特に大きいのが、

・2025年に「帯状疱疹診療ガイドライン2025」が公開された
・2025年度から帯状疱疹ワクチンが定期接種になった
・アメナリーフ(アメナメビル)を含め、抗ウイルス薬の使い分けがより整理された

という点です。

帯状疱疹というと「皮膚に水ぶくれができる病気」というイメージがありますが、本当に怖いのはむしろ神経へのダメージ。

治療開始が遅れると、皮疹が治った後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」につながることがあります。

今回は2026年時点の情報をもとに、

・帯状疱疹とは何か
・単純ヘルペスとの違い
・症状と受診の目安
・抗ウイルス薬の使い分け
・アメナリーフの特徴
・帯状疱疹後神経痛
・帯状疱疹ワクチン

まで、薬剤師目線でまとめます。

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  1. 帯状疱疹とは?
  2. 帯状疱疹と「ヘルペス」は同じ?
    1. 帯状疱疹
    2. 単純ヘルペス
  3. 帯状疱疹の症状
  4. 「痛いだけ」で帯状疱疹のこともある
  5. 帯状疱疹は早く治療することが大切
  6. 帯状疱疹に使われる主な抗ウイルス薬
  7. バラシクロビル・ファムシクロビルでは腎機能確認が重要
  8. アメナリーフとは?
  9. アメナリーフの作用機序
  10. アメナリーフ最大の特徴は「1日1回」
  11. アメナリーフは「食後」が重要
  12. 腎機能による用量調節が基本的に不要
  13. アメナリーフは相互作用に注意
  14. アメナリーフとバラシクロビル、どちらがいい?
  15. 抗ウイルス薬は基本7日間
  16. 帯状疱疹の痛みはかなり重要
  17. 帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?
  18. PHNに使われる薬
  19. 顔や耳の帯状疱疹は要注意
    1. 目の周囲
    2. 耳の周囲
    3. 陰部・臀部周辺
  20. 帯状疱疹は人にうつる?
  21. そして今は「帯状疱疹ワクチン」の時代
  22. 帯状疱疹ワクチンは2種類
    1. 生ワクチン
    2. 組換えワクチン
  23. 「帯状疱疹になったことがあるからワクチン不要」ではない
  24. 薬剤師として帯状疱疹処方で確認したいこと
  25. まとめ
  26. 帯状疱疹とは
  27. 帯状疱疹とヘルペスの違い
  28. 帯状疱疹の症状
  29. 帯状疱疹の治療
    1. 抗ヘルペスウイルス薬
    2. 鎮痛薬
  30. 帯状疱疹発症時の生活指導
    1. 患部のケア
    2. 生活上の注意点
  31. 帯状疱疹治療後の後遺症
    1. PHNに対する治療薬
  32. アメナリーフ錠について
    1. 有効成分
    2. 効能効果
    3. 用法用量
    4. 作用機序
    5. 特徴
    6. 禁忌

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:Varicella-Zoster Virus)

によって起こる病気です。

実はこのウイルス、帯状疱疹になった時に初めて感染するわけではありません。

子どもの頃などに「水ぼうそう(水痘)」に感染すると、水痘が治ったあともウイルスは体内から完全には消えず、神経節の中に潜伏します。

そして、

・加齢
・疲労
・ストレス
・免疫機能の低下
・悪性腫瘍
・免疫抑制治療

などをきっかけにVZVに対する免疫が低下すると、潜んでいたウイルスが再び増殖します。

これが、

帯状疱疹です。

つまり、

「新しく帯状疱疹ウイルスに感染した」

というより、

昔感染した水痘ウイルスが再活性化した病気

と考えるとわかりやすいです。

日本皮膚科学会の帯状疱疹診療ガイドライン2025でも、高齢化や悪性腫瘍・自己免疫疾患治療の変化などを背景として、今後も帯状疱疹の発症増加が予測されています。再発も「絶対にしない」わけではなく、国内報告では約6%程度の再発が報告されています。

帯状疱疹と「ヘルペス」は同じ?

患者さんから、

「帯状疱疹ってヘルペスですか?」

と聞かれることがあります。

どちらも「ヘルペスウイルス科」のウイルスが原因ですが、原因ウイルスは違います。

帯状疱疹

原因は、

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)

です。

初感染では水ぼうそう、その後の再活性化で帯状疱疹になります。

単純ヘルペス

原因は、

単純ヘルペスウイルス(HSV)

です。

代表的なのが、

・口唇ヘルペス
・性器ヘルペス

ですね。

どちらも一度感染すると神経節に潜伏するという点は似ていますが、別のウイルスです。

また単純ヘルペスは同じ場所に繰り返し再発するケースが比較的多いのに対し、帯状疱疹は頻回に繰り返す病気ではありません。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹で特徴的なのが、

皮疹が出る前から痛みが出ることがある

という点です。

初期には、

・ピリピリする
・チクチクする
・焼けるように痛い
・かゆい
・触れると痛い

といった神経痛のような症状が現れることがあります。

その数日後に、

赤い発疹→水疱

が出現してきます。

典型的には神経の走行に沿って、

身体の左右どちらか片側

に帯状に皮疹が出ます。

この「片側」というのは帯状疱疹を考えるうえでかなり特徴的なポイントです。

「痛いだけ」で帯状疱疹のこともある

注意したいのが、

「まだ湿疹がないから帯状疱疹ではない」

とは言い切れないことです。

帯状疱疹では皮疹より先に痛みが出ることがあります。

そのため、

「昨日から脇腹だけ妙にピリピリする」

「服が触れるだけで痛い」

といった状態で、数日後に発疹が出て初めて帯状疱疹とわかるケースもあります。

逆に、皮疹がほとんど目立たないケースもあるため、神経痛のような痛みが片側だけに続く場合は注意が必要です。

帯状疱疹は早く治療することが大切

帯状疱疹治療の基本は、

抗ウイルス薬をできるだけ早く開始すること

です。

2025年版ガイドラインでも、抗ウイルス薬の全身投与は皮膚病変出現後なるべく早く開始し、一般的には5日以内に開始することが推奨されています。

帯状疱疹は、

「とりあえず数日様子を見よう」

と放置するより、

疑った時点で早めに受診する

ことが非常に大切な病気です。

帯状疱疹に使われる主な抗ウイルス薬

外来で使用される代表的な内服薬には、

成分代表的な商品名特徴
バラシクロビルバルトレックスなど使用経験が豊富。腎機能による用量調節が必要
ファムシクロビルファムビル1日3回。腎機能による用量調節が必要
アメナメビルアメナリーフ1日1回。腎機能による用量調節が基本的に不要

があります。

2025年版ガイドラインでは、入院・点滴が必要ではない症例について、

バラシクロビル、ファムシクロビル、アメナメビル

などが選択肢として推奨されています。

ここで薬剤師として特に注意したいのが、

腎機能です。

バラシクロビル・ファムシクロビルでは腎機能確認が重要

アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどは腎排泄型です。

腎機能が低下している患者さんで通常量のまま使用すると、血中濃度が上昇することがあります。

特に高齢者では、

・急性腎障害
・意識障害
・せん妄
・幻覚
・けいれん

などの中枢神経症状にも注意が必要です。

帯状疱疹そのものが高齢者に多いため、

「抗ウイルス薬が出ている=腎機能を確認する」

くらいの意識でちょうどいいと思っています。

2025年版ガイドラインでも、これらの薬剤はCrClやeGFRを参考に用量調節し、NSAIDsなどの併用薬にも注意するよう記載されています。

アメナリーフとは?

ここからは旧記事でも中心だった、

アメナリーフ錠200mg

について詳しく見ていきます。

有効成分は、

アメナメビル

です。

帯状疱疹に使用される抗ウイルス薬ですが、従来の抗ヘルペスウイルス薬とは作用機序が異なります。

アメナリーフの作用機序

バラシクロビルやファムシクロビルなどの核酸類似体は、ウイルスDNAポリメラーゼを阻害することでDNA複製を抑制します。

一方、アメナメビルは、

ヘリカーゼ・プライマーゼ複合体阻害薬

です。

ウイルスがDNAを複製する際の、より上流の過程を阻害します。

そのため、従来の核酸類似体とは異なる作用機序を持つ抗ウイルス薬です。

2025年版ガイドラインでも、アメナメビルはヘリカーゼ・プライマーゼ阻害薬として、既存の核酸アナログとは異なる作用機序を持つことが整理されています。

アメナリーフ最大の特徴は「1日1回」

帯状疱疹に対する通常用量は、

アメナメビルとして400mgを1日1回、食後

です。

つまりアメナリーフ錠200mgなら、

1回2錠を1日1回

ですね。

帯状疱疹は高齢者にも多い疾患。

もともと薬の種類が多い患者さんも少なくありません。

その中で「1日1回」という服用回数の少なさは、服薬アドヒアランスの面でも大きなメリットだと思います。

アメナリーフは「食後」が重要

アメナリーフは、

食後投与

となっています。

「1日1回だからいつでもいいですよ」

ではありません。

ここは服薬指導でもしっかり伝えたいポイント。

処方箋を見たときにも、

1日1回+食後

になっているか確認しておきたいところです。

腎機能による用量調節が基本的に不要

アメナメビルの大きな特徴が、

腎機能に応じた用量調節を必要としない

ことです。

アメナメビルは肝臓で代謝された後、主として糞便中へ排泄されます。

そのため、バラシクロビルなどの腎排泄型薬剤とは性質が異なります。

2025年版ガイドラインでも、透析患者を含め、腎機能に応じた投与量設定の必要がないことが特徴として示されています。

これは実際の薬局でもかなり大きなメリット。

特に、

・高齢者
・腎機能低下患者
・腎機能が把握しにくい患者

では使いやすい薬剤のひとつです。

ただし、

「腎機能調節不要=誰にでもアメナリーフが最適」

というわけではありません。

後述する相互作用があります。

アメナリーフは相互作用に注意

アメナメビルは、

CYP3Aで代謝

されます。

さらにCYP3AやCYP2B6の誘導作用もあるため、併用薬の確認がかなり重要です。

特に、

リファンピシンは併用禁忌

です。

またCYP3A関連薬など、併用注意となる薬剤もあります。

つまりアメナリーフは、

「腎機能をあまり気にしなくていいから簡単」

という薬ではありません。

薬局では、

腎機能を見る代わりに、併用薬をしっかり見る。

そんな薬だと考えると覚えやすいと思います。

アメナリーフとバラシクロビル、どちらがいい?

ここはよく気になるところですが、

「アメナリーフの方が新しいから優れている」

という単純な話ではありません。

2025年版ガイドラインでは、アメナメビルについて皮膚病変の治癒までの期間、疼痛消失までの期間、ウイルス消失までの期間でバラシクロビルと同等の効果が示されています。

したがって実際には、

・腎機能
・年齢
・併用薬
・服薬回数
・重症度
・患者さんの服薬状況

などから選択することになります。

個人的には薬局でアメナリーフを見ると、

「腎機能は安心しやすい。その代わり併用薬を確認しよう」

というスイッチが入ります。

一方、バラシクロビルなら、

「まず腎機能と用量を確認」

です。

この違いを意識するだけでも監査しやすくなります。

抗ウイルス薬は基本7日間

帯状疱疹では抗ウイルス薬を通常、

7日間

使用します。

「まだ発疹が残っているから14日飲んだ方がいいのでは?」

と思うかもしれませんが、2025年版ガイドラインでは、通常7日間投与とし、それ以上の投与期間延長について有効性を示す十分なエビデンスはないとされています。

ただし免疫不全患者や重症例では、臨床症状に応じて延長を検討することがあります。

帯状疱疹の痛みはかなり重要

帯状疱疹は皮膚症状ばかりに目がいきますが、

痛みの治療も非常に重要

です。

急性期には、

・アセトアミノフェン
・NSAIDs

などが使用されます。

強い疼痛では治療が追加されることもあり、場合によっては神経ブロックなど専門的な治療が検討されます。

特に高齢者では、

「発疹は治ったけど痛みだけ残った」

というケースが問題になります。

帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?

皮膚症状が治ったあとも痛みが残る状態を、

帯状疱疹後神経痛(PHN:Postherpetic Neuralgia)

と呼びます。

帯状疱疹によって神経そのものが障害されることで、

・焼けるような痛み
・電気が走るような痛み
・ズキズキする痛み
・服が触れるだけで痛い

といった神経障害性疼痛が長期間続くことがあります。

高齢者や、帯状疱疹発症時の痛み・皮疹が強い患者さんでは特に注意が必要です。

PHNに使われる薬

帯状疱疹後神経痛では、一般的な鎮痛薬だけでは十分な効果が得られないことがあります。

そこで、

・プレガバリン
・ミロガバリン
・ガバペンチン
・一部の抗うつ薬

など、神経障害性疼痛に使用される薬剤が選択されます。

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顔や耳の帯状疱疹は要注意

帯状疱疹の中でも特に注意したい部位があります。

目の周囲

三叉神経第1枝領域に帯状疱疹が発症すると、

・結膜炎
・角膜障害
・眼球運動障害

などの眼合併症につながることがあります。

目の周囲や鼻の先に皮疹がある場合は、早めの眼科評価が重要です。

耳の周囲

耳介や外耳道周辺に皮疹があり、

・顔面神経麻痺
・耳痛
・難聴
・めまい
・味覚障害

などを伴う場合は、

ラムゼイ・ハント症候群

の可能性があります。

陰部・臀部周辺

仙髄領域の帯状疱疹では、

尿閉などの排尿障害

を起こすことがあります。

2025年版ガイドラインでも、眼症状、耳症状、排尿障害などがある場合には早期に専門診療科へつなぐことが推奨されています。

薬局で、

「帯状疱疹の薬ください」

だけで終わらせず、

どこに発疹が出ていますか?

と確認する意味は大きいと思います。

帯状疱疹は人にうつる?

ここもよく質問されます。

帯状疱疹そのものが、そのまま他人に「帯状疱疹」として感染するわけではありません。

ただし水疱の中にはVZVが存在します。

水痘にかかったことがなく、ワクチンによる免疫もない人が感染すると、

水ぼうそう

として発症する可能性があります。

そのため水疱がある間は、

・患部をできるだけ覆う
・水疱を触らない
・触ったら手を洗う

ことが大切です。

特に、

・水痘への免疫がない妊婦
・新生児
・乳幼児
・免疫機能が低下している人

との接触には注意したいところです。

そして今は「帯状疱疹ワクチン」の時代

以前の記事を書いた2019年頃と比べて、最も大きく変わった部分がここです。

2025年度から、帯状疱疹ワクチンが予防接種法に基づく定期接種になりました。

基本的な対象は、

65歳になる人

です。

さらに2025年度から2029年度までの5年間は経過措置として、その年度に、

70歳
75歳
80歳
85歳
90歳
95歳
100歳

になる人も対象となります。

また60~64歳でも、HIVによる免疫機能障害について一定の条件を満たす場合は対象となります。

帯状疱疹ワクチンは2種類

定期接種で使用されるワクチンには、

生ワクチン

と、

組換えワクチン

があります。

生ワクチン

・1回接種
・皮下注射

組換えワクチン

・原則2回接種
・筋肉注射
・通常は2か月以上あける

という違いがあります。

厚生労働省によると、帯状疱疹発症予防効果は接種後1年時点で、

生ワクチン:約6割
組換えワクチン:9割以上

とされています。

さらに組換えワクチンでは、接種後5年でも約9割、10年でも約7割程度の予防効果が示されています。

「帯状疱疹になったことがあるからワクチン不要」ではない

これは意外と重要です。

一度帯状疱疹になった人でも、

再び帯状疱疹になる可能性があります。

そのため、過去に帯状疱疹になったことがある人も定期接種の対象になり得ます。

厚生労働省も、水痘や帯状疱疹の既往があっても定期接種の対象になるとしています。

「一度なったからもう大丈夫」

ではないんですね。

薬剤師として帯状疱疹処方で確認したいこと

帯状疱疹の処方箋を受けたら、薬だけを見るのではなく、

①いつ発症したか
②どこに皮疹があるか
③腎機能はどうか
④併用薬は何か
⑤痛みはどの程度か

まで見られると理想的です。

例えば、

バラシクロビルなら
→腎機能と投与量。

アメナリーフなら
→食後服用と相互作用。

顔面なら
→眼症状や耳症状。

高齢者なら
→PHNリスク。

ここまで確認すると、ただの「抗ウイルス薬7日分」の処方ではなくなります。

帯状疱疹は薬局の服薬指導が意外と重要な疾患だと思っています。

まとめ

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して起こる病気です。

重要なのは、

早く気づいて、早く治療を始めること。

2025年版ガイドラインでも、抗ウイルス薬は皮疹出現後なるべく早く開始し、一般的には5日以内の開始が推奨されています。

また、

・バラシクロビルなどでは腎機能
・アメナリーフでは相互作用と食後服用
・顔や耳なら眼・耳の合併症
・治療後も痛ければPHN

と、薬剤師が確認できるポイントはかなりあります。

そして2025年度からは、帯状疱疹ワクチンの定期接種もスタートしました。

昔は、

「帯状疱疹になったら早く薬を飲む」

が中心でしたが、現在は、

「帯状疱疹そのものをワクチンで予防する」

という選択肢もより身近になっています。

帯状疱疹は皮膚だけの病気ではありません。

神経を守り、長く続く痛みを防ぐためにも、

違和感を覚えたら早めに受診する。

これが一番大切だと思います。

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過去の内容はコチラ

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今回は帯状疱疹について。
風邪やら、過労による疲れやらをきっかけに症状が出る患者さんが多い印象のこの疾患。

学生の頃あんまり勉強した記憶が、、、なかったりするし、少し前に新しくアメナリーフ錠が発売されたし、この際まとめてみました。

帯状疱疹とは

日本において年間約60万人が発症し、80歳までに3人に1人が罹患すると推定されてます。

発生割合は加齢に伴い増加し、特に50歳以降では発症割合が増加するため、人口の高齢化に伴い帯状疱疹患者は今後増加すると予想されています。

帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によるウイルス性疾患であり、帯状に分布する皮膚病変と痛みが特徴です。VZVは小児期の初感染で水痘(水疱瘡)として発症し、水痘治癒後も生涯にわたり脊髄後根神経節に潜伏感染し続けています。

日本では成人の9割以上がVZVウイルスを保持していると考えられています。

加齢、疲労、ストレスなどにより宿主のVZVに対する免疫力が低下した際、VZVが再活性化し、神経を傷害しながら末端まで下向して帯状疱疹が発症すると言われています。このため、皮疹及び痛みは神経支配領域に一致して片側性に生じる。

多くは1〜2週間程度で皮膚症状の改善とともに痛みも消失するが、一部の症例で帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行することがあります。

通常は症状から診断されるが、非典型的な症状の場合は2018年発売の「ウイルス迅速検査キット」による検査で、簡便かつ迅速(5〜10分で判定可)に検出できるようになりました。

水痘・帯状疱疹ウイルス迅速検査キット:デルマクイックVZV(マルホ)

帯状疱疹とヘルペスの違い

帯状疱疹は水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの感染によって起こります。この2つのウイルスはとてもよく似ており、両方とも、一度感染すると一生涯、体の中に潜んでいて、免疫力が落ちたときに症状が出てきます。水疱や痛みが出る症状もほとんど同じですが、帯状疱疹が主に上半身の片側に帯状にできるのに対し、単純ヘルペスは口の周りや性器などにできます。一般的に、帯状疱疹の方が症状の範囲が広く、痛みも強く、後遺症が残ることがあるといわれています。

帯状疱疹の症状

皮疹の出現前に、ピリピリとした神経痛のような皮膚の痛み(前駆痛)や痒みが数日〜1週間続きます。その後、浮腫性紅斑と水ぶくれ(水疱)、膿疱が帯状に出現し、徐々に痛みが強くなります。

上記の通り皮膚症状は体の片側に発症し、上半身に多くみられます。

皮膚症状の改善とともに痛みも消失して行き、皮疹出現後3〜4週間で治癒します。

こういった経過になるようです ↓

発症割合は加齢に伴い増加し、特に50歳以降では発症割合が増加するため、日本の高齢化に伴い患者数も増加すると予想されています。

帯状疱疹の治療

症状の早期改善及び合併症・後遺症のリスク軽減を目的として抗ヘルペスウイルス薬が投与されます。また、必要に応じて痛みに対する治療が行われます。

軽症から中等症の帯状疱疹は内服薬だけで十分治療が可能です。抗ヘルペスウイルス薬とともに、初期の痛みがあればアセトアミノフェンを併用します。

帯状疱疹の治療の目標は4つ!

  • 皮疹の治癒促進
  • 急性期痛のコントロール
  • PHN発症の抑制
  • 合併症の管理

抗ヘルペスウイルス薬

症状を早期に改善し、合併症や後遺症のリスクを軽減するために投与されます。通常は内服薬で、免疫機能が低下してる患者や重症患者であれば注射薬を使用することもあります。

抗ヘルペスウイルス薬は早期に服用するほど皮疹の重症化や痛みを抑えることができるため、皮疹出現後3日以内、遅くとも5日以内に投与を開始することが推奨されています。

鎮痛薬

皮疹出現時の痛みに対して、一般的にはアセトアミノフェンやNSAIDsが使用されます。重症例ではステロイドが使用され、痛みの種類や程度に応じてプレガバリン・ミロガバリン等も使用されます。

帯状疱疹発症時の生活指導

帯状疱疹の痛みの緩和や周囲への感染防止のために、患部のケアの方法・生活上の注意点についての指導が必要になります。

患部のケア

冷えると痛みが増すことが多いため、患部は冷やさずに温めて血行を良くする。
感染防止のために、水ぶくれを破らないようにする。

生活上の注意点

十分な睡眠と栄養を摂り、出来るだけ安静にする。
水痘罹患歴のない乳幼児にうつさないように、接触を控える。

帯状疱疹治療後の後遺症

皮膚症状が始まった後も3ヶ月以上続く痛みを「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と言います。知覚神経の損傷により生じる痛みで、数年にわたって持続することもあります。

帯状疱疹患者の10〜50%で生じると言われており、帯状疱疹発症時の強い痛みや、高齢者でリスクが高くなります。

このPHNの予防のためにも、抗ウイルス薬は発症後できるだけ早く服用する必要があるんですよね。

PHNに対する治療薬

第一選択薬として多く処方されるのが、プレガバリンやガバペンチン、ミロガバリンなどのCaチャネルαδリガンド。

新薬ミロガバリンについてまとめた内容はこちら!
→ https://shg11710blog.com/タリージェ錠の作用機序や特徴/

他にもSNRIのデュロキセチン、三環系抗うつ薬のアミトリプチリンやノルトリプチリンなどが処方されます。

第二選択としてはワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液やトラマドールが処方されます。

これらの薬でPHN症状が軽減しない場合に、オピオイドの使用が考慮されます。

アメナリーフ錠について

有効成分

アメナメビル。2017年9月にマルホさんから発売されました。

効能効果

帯状疱疹のみ。単純疱疹の適応もないのがちょっと不思議。

ちなみに、バラシクロビルやアシクロビルの長期処方って見たことがありますか?
ウチの薬局では結構見る処方なんですけど、これは
「造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症の発症抑制」
での処方になりますねー。

用法用量

1日1回食後に、1回400mgを経口投与する。
1日1回2錠ってことですね〜

1日1回!というのがこのお薬のメリットですよね。

また、空腹時服用で最高血中濃度Cmaxが0.64倍に減少し、
血中濃度時間曲線下面積AUCが0.52倍に減少するため、必ず食後で服用するように指導しましょう!

原則、投与は7日です。

患者さんの状態しだいでの延長も考えられなくはないけど、原則としては7日間です。

作用機序

ウイルスのDNA複製に必須の酵素であるヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の酵素活性を直接阻害することで、抗ウイルス作用を示す。

これまで使用されていたバラシクロビル(バルトレックス)やアシクロビル(ゾビラックス)、ファムシクロビル(ファムビル)といった核酸類似体とは全く違う作用機序のため、交差体制を示さない。

ちなみに核酸類似体は、VZVが増殖する際に必要なDNAポリメラーゼ活性を阻害することで抗ウイルス作用を発揮するんでしたよね〜。

特徴

腎排泄の寄与が少ないため、クレアチニンクリアランスといった腎機能に応じた用量調節が不要。

既存薬では細かな用量調節が必要だったため、アメナメビルの簡易な用法用量での固定は処方する医師も、調剤する薬局も、服用する患者さんも助かるよね!

この腎機能に左右されない用量から、高齢者にはアメナメビルが推奨されてるみたいですね。

もともと高齢者は水分摂取量が低下する傾向にあるため、特に抗ヘルペスウイルス薬を服用する際の水分摂取はしっかり行うように声がけが必要になります。

禁忌

CYP3Aを誘導するリファンピシンと併用すると、相互に代謝が促進され血中濃度が低下し、ともに作用減弱の可能性があるため禁忌。

リファンピシンは長期で服用してる患者さんも多いので、これは注意が必要ですね、、、。

ちなみに併用注意にはクラリスロマイシンやブロチゾラム、ニフェジピンやカルバマゼピンといったメジャーな医薬品がたくさん。気をつけましょう。

こんな感じですねーーー。
腎機能の検査も不要なので結構使いやすいって評判がいいらしいです。

ではではーしぐでしたっ

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