薬剤師のしぐです。
今回は、2020.1に新しく販売承認を受けたabbvieさんのJAK阻害薬:ウパダシチニブ〈リンヴォック〉について!
ファイザーさんのトファシチニブ(ゼルヤンツ)、リリーさんのバリシチニブ(オルミエント)、アステラスさんのペフィシチニブ(スマイラフ)に続く国内で4番目のJAK阻害剤ですね。
自分の薬局は今のところ、すべてのJAK阻害剤が採用になってます。
まずどれも高額なんですよねー。
後半には各JAK阻害剤での薬価の比較なんかもまとめてみます。
自分の中で、「関節リウマチ」としてしっかりまとまってる参考書はコレ!
意外と知らない薬剤師さんが多いのですが、この「薬局シリーズ」
レシピプラスさん同様、各巻ごとに1つの話題をまとめてくれてます。
なんだか見た目も国家試験の時にお勉強した黒本みたいですよね〜
リンヴォック錠の有効成分
リンヴォック錠の有効成分は、ウパダシチニブ。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉の効能効果
既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
今のところ、適応症はこの関節リウマチのみ。
特に併用禁忌なんかもないので他の抗リウマチ薬と併用して使用することになります。
日本における関節リウマチの治療では、まず世界共通のアンカードラッグであるメトトレキサート。
その次にバイオ医薬品、その次にJAK阻害剤という順番での治療が主流ですね。
海外ではバイオ医薬品とJAK阻害剤が同等のランク付となっていて、日本でもJAK阻害剤の使用が一般的になっていく予定なんだとか。
以前バイオ医薬品やバイオシミラーについてまとめた内容です。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉効能効果に関連する注意点
過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
なんか、少し「ん?」と思うこの注意点。
他のJAK阻害剤にも同じ記述があるので仕方ないんですけど、なんだか使用開始にあたって少しとっつきにくい印象を持っちゃいますよね。
あ、ちなみに抗リウマチ薬のことをDMARDって言いますよね。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉の用法用量
通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて7.5mgを1日1回投与することができる。
リンヴォック錠は、減量することはあっても、15mgを超えての増量はないんだとか。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉の用法用量に関する注意
免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と他のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤や抗リウマチ生物学的製剤、タクロリムス、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン等のような免疫抑制剤(局所製剤以外)等との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
だいぶ併用できる抗リウマチ薬が限られる感じですね。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉の作用機序
作用機序として、ターゲットになるのがヤヌスキナーゼ(JAK)。
JAKはサイトカインや象力因子のシグナル伝達経路を制御する細胞内チロシンキナーゼです。リンヴォックは選択的かつ可逆的にJAKを阻害し、関節リウマチの秒遺体に関与するIL-6やINFα/β/γなどのシグナル伝達を阻害することによって、炎症性サイトカインの産生を抑制します。
JAKにはJAK1~3までのタイプがありますが、特にTNFαやIL-6の作用する受容体はJAK-1が関与していることが知られています。
このリンヴォックは他のJAK阻害剤と比較して、JAK-1を選択的に阻害します。JAK-1を選択的に阻害することで、TNFαやIL-6による刺激が核に伝わるのを遮断して炎症を抑え、関節リウマチの進行を抑制すると考えられています。
また、ほかのヤヌスキナーゼ阻害薬に比べて低分子でおることも特徴の一つと言われています。
JAK-1以外のJAKが、血液系の副作用発現に関与していると言われているので、このJAK-1に選択性を持つことで副作用発現を少なくできると考えられています。
注意が必要な副作用
免疫反応に関連するJAKを阻害するため、重症感染症に注意が必要です。
添付文書にも、下記記載があります。
肺炎(0.1%未満)、帯状疱疹(0.7%)、結核(頻度不明)等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれ、致死的な経過をたどるおそれがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。
どのJAK阻害剤にも共通する注意点です。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉の服用上の注意
- 粉砕不可
- 1包化は可
他薬剤との相互作用については、CYP3A4に影響を与えるお薬との併用には注意が必要。まあ禁忌ってまでではないから、ホント、注意してねって感じで。
臨床試験
リンヴォックは販売前から他JAK阻害薬と比較にならないほどの臨床試験を行ってるらしいです。そして、その試験の内容もまさかの「ヒュミラ皮下注40mg」との比較試験。
比較する相手を自社製品にするとは。さらにさらに、今のご時世この比較試験で証明するのは「非劣性」であることが多いですよね。
このリンヴォックは、世界一の売上を誇るヒュミラ皮下注に対して、まさかの「優越性」を示したらしいです!!
すごいなー。リンヴォック。名前もかっこいいしね。
ウパダシチニブ〈リンヴォック錠〉名称の由来
初めてのケースなんだけど、このリンヴォック。商品名には特に由来はないらしんですけど、まさかの成分名である「ウパダシチニブ」に意味があるとのこと。
その理由が、「ヒュミラを超えるぞ!」とのことで、
UP(超える) + Adalimumab(ヒュミラの成分名)
の頭文字を、まさかの成分名にいれちゃってるんですよね。珍しい。
リンヴォックと、類似薬の薬価比較
ゼルヤンツ | オルミエント | スイマラフ | リンヴォック |
5mg:2659.9円/錠 | 2mg:2722.7円/錠 | 50mg:1749.4円/錠 | 7.5mg:2550.9/錠 |
4mg:5274.9円/錠 | 100mg:3396.1円/錠 | 15mg:4972.8/錠 |
ついに薬価収載もされました!
リンヴォック錠の製剤写真
みなさん、コレ、見たことありますか??
あんまり伝わらないかなー。
15mgの錠剤、なんとムラサキというか。なかなか、毒毒しぃ色してます。
リンヴォック錠投薬制限解除のご案内
ついに、新薬14日処方日数制限解除のお知らせが届きました!!
リンヴォック錠7.5mg/15mg
投薬期間制限解除日 2021年5月1日
とりあえず、今回はこんな感じー。
最近、このJAK阻害薬って話題ですよね。
又これに関連する内容書きます。
あんまりリウマチ関連の参考書とかってないんですけど、これは比較的読みやすくて、わかりやすく、具体的な指導内容も書いていたのでオススメです。
比較的Amazonさんでの評価も高めですよ〜 ↓
ではでは、しぐでしたっ
コメント
トファシチニブ
バリシチニブ
ですよ正しくは(^o^)
ご指摘ありがとうございます!
おじいちゃんみたいな、少し恥ずかしめな間違いをしていました、、、
今後とも宜しくお願いします!!
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