点耳薬ってどう使う?【点耳方法】と【耳浴】のやり方を解説

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こんばんは。薬剤師のしぐです。

さて、長く保険薬局でで勤務しておりますが、細かい部分で曖昧なところって結構あったり。

点耳の薬って、なんとなく「耳に入れればOK」と思われがちなんですが、
実は入れ方や、そのあとの過ごし方で薬の届きやすさが変わることがあります。

特に、耳鼻科で説明されることのある**「耳浴」**は、聞き慣れない言葉なので、
「結局どうすればいいの?」となりやすいところです。

今回は、そういった現場で「アレ?」と思うことをもとに、
適切な点耳方法耳浴のやり方を、できるだけわかりやすく、まとめていきます。
点耳薬を使うときのコツや注意点を、やさしく整理してみましょう。  

【点耳薬の基本】まず知っておきたいこと

点耳薬のよいところは、薬を耳の患部に直接届けやすいことです。
点耳・耳浴療法には、

  • 薬が患部に直接届く
  • 薬が患部に直接作用する
  • 患部を中心に作用するので、炎症部位以外への影響が少なくてすむ

といったメリットがあると説明されています。  

つまり、飲み薬のように全身をめぐるというより、
必要なところにピンポイントで届かせる治療というイメージです。


【ここが大事】適切な点耳方法の流れ

1.点耳の前に、耳の入り口をきれいにする

まずは、医師の指示に従って外耳道の分泌物を十分に取り除くことが大切です。
綿棒などで耳の入り口や外耳道を清潔にしてから使うよう案内されることが多いです。  

耳の中に汚れや分泌物が多いと、
薬がうまく届きにくくなることがあります。

2.点耳薬は冷たいまま使わない

点耳薬は、できるだけ体温に近い状態で使うのがポイントです。
一般的に、冷たい薬液を耳に入れるとめまいを起こすことがあるため、
手で温めるなどしてから使うよう説明されています。  

冷蔵保存の薬をそのまま使うのではなく、
指示の範囲で、まず少し温度をなじませてから使うのが安心です。

3.悪いほうの耳を上にして横向きになる

点耳するときは、患側の耳を上にして横向きになります。
さらに、外耳道が水平になるように頭の位置を決めると、薬が耳の中にとどまりやすくなります。  

この姿勢づくり、地味ですがかなり大事です。
姿勢がずれていると、せっかく入れた薬がうまく届かないこともあります。

4.容器の先を耳につけずに、指示された量を滴下する

薬を入れるときは、容器の先端が耳や皮膚に直接触れないようにすることが大切です。
ポイントとして、医師が指示した量の点耳薬を滴下すること、
容器の先端を直接耳や皮膚に触れさせないことが重要です。  

先端が触れてしまうと、薬液が汚染される原因になることがあります。

5.点耳後は、耳たぶを軽く動かしてなじませる

点耳後は、耳たぶを1〜2回引いて、ゆするようにすることで、
薬液が患部に届きやすくなると説明されています。
特に中耳炎では、この動きが薬液の到達を助けるとされています。  

「入れたら終わり」ではなく、
なじませるひと手間までが点耳、という感じですね。

【耳浴ってなに?】点耳との違い

耳浴は、ざっくりいうと
点耳したあと、そのまましばらく横向きでいて、薬を耳の中にためておく方法です。  

点耳薬を入れてすぐ起き上がってしまうと、
薬が外へ流れやすくなります。
そこで、薬をしっかり耳の中にとどめるために、
一定時間そのままの姿勢で過ごすのが耳浴
です。  

【耳浴のやり方】“入れて終わり”にしないのがポイント

点耳後そのままの姿勢で耳浴を行うことが一般的とされており、
10分間の耳浴を1日2回
通常の点耳後は2〜3分、耳浴では約10分そのままの姿勢で過ごす

ことが大切です。  

なので、耳浴をする場合は、

  • 点耳薬を入れる
  • そのまま横向きの姿勢を保つ
  • すぐに起き上がらない
  • 目安の時間が過ぎてからゆっくり体を起こす

という流れになります。  

この“待つ時間”が、耳浴のいちばん大事なところです。

【耳浴のあと】どうすればいい?

耳浴が終わったら、
清潔なガーゼやティッシュを耳にあてて起き上がり、耳の外に流れ出た薬液を軽く拭き取るとされています。  

ここで大切なのは、
外に出たぶんをやさしく拭くこと。
中を強くこする、奥まで拭こうとする、という感じではありません。

やりすぎると耳を刺激してしまうこともあるので、
“そっと整える”くらいで十分です。

【どんなときに使われる?】点耳・耳浴療法の対象

点耳・耳浴療法の対象となる耳の病気として、
外耳炎中耳炎が多いかと思います。

■ 外耳炎

耳掃除や爪で耳をひっかいて皮膚に傷がついたり、
プールや入浴で耳に水が入ったことなどをきっかけに、
外耳に炎症が起こる病気です。
かゆみ、痛み、耳だれ、耳閉感、耳鳴り、難聴感などがみられることがあるとされています。  

■ 中耳炎

急性中耳炎は、細菌やウイルスが鼓膜の奥に入ることで起こり、
風邪のあとに続いて起こることもあると説明されています。
耳の痛み、発熱、耳が詰まった感じ、耳鳴り、難聴などを伴うことがあるようです。  

【点耳における注意点】自己流でやらない

点耳薬を使うときは、
1回の点耳量、1日の回数、使用期間は医師の指示に従うことが大切です。
この点はしっかり注意しましょう  

また、以下の点も大切です。

  • 容器の先端を耳や皮膚に触れさせないこと  
  • 小さなお子さんの手の届かないところに保管すること  
  • 保存方法は薬ごとに異なるため、医師の指示に従うこと  

特に保存については、
耳科用液には室温保存でよいものと、低温保存が必要なものがあります。

【まとめ】点耳薬は“入れ方”までが治療

点耳薬は、ただ耳に入れるだけではなく、

  • 耳を清潔にする
  • 薬を冷たすぎない状態にする
  • 悪い耳を上にして横向きになる
  • 指示された量を正しく入れる
  • 必要に応じてそのまま待つ
  • 耳浴ではしっかり時間をとる

この流れがとても大切です。  

特に耳浴は、
「薬を入れたあとに、耳の中へしっかりとどめておくための時間」
と考えるとわかりやすいかなと思います。  

耳の薬は、正しく使うことで力を発揮しやすくなります。
なんとなく使っていたかも…という方ほど、
この機会にぜひ、**点耳の姿勢と“待つ時間”**を見直してみてくださいね。

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