薬剤師のしぐです
先日書いた「BPTとゾルトファイ配合注の特徴」
→ https://shg11710blog.com/bptとゾルトファイ配合注
ではBPTについても書いたので、少しゾルトファイ配合注についての内容で書ききれなかったところもあり第2弾を書くことにしました!!
というわけで、今回はゾルトファイ配合注の特徴について!
もちろん空打ちについても調査済み!
おさらいも含めてるので、前回の分と重複するところもあります。
ゾルトファイ配合注に続いて、同系統薬である「GLP-1作動薬・持続型インスリンの配合注」である【ソリクア配合注ソロスター】の発売も決まりました!
コチラにまとめてあるので、みてみてね。
ゾルトファイ配合注の用法用量
ゾルトファイ配合注はトレシーバ®(インスリン デグルデク)」と、ヒトGLP-1アナログ「ビクトーザ®(リラグルチド)」を固定比率で配合した新医療用配合剤。
2剤を固定比率で配合してるため、一般的にインスリン製剤で用いられる「単位」はなく、「ドーズ」や「クリック」で使用する。
1ドーズにはインスリンデグルデク1単位とリラグルチド 0.036mgが配合。
「成人、初期は1日1回10ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして10単位/0.36mg)を皮下注。1日50ドーズを超えない範囲で適宜増減し、注射時刻は原則として毎日一定とする」。
ゾルトファイ配合注の投与を忘れた場合には、本剤の作用持続時間等の特徴から気づいた時点で直ちに投与できるが、その次の投与は8時間以上あけてから行い、その後は通常の注射時刻に投与するよう指導すること 。
基礎インスリン製剤に比べ低血糖および体重増加のリスクを抑えながら、空腹時および食後の血糖コントロールを改善することができる製剤。
ゾルトファイ配合注の空打ちとは
安定の2ドーズで空打ち。あーよかった。
「空打ちは2単位」の暗黙の決まりごとは守ってくれてよかった。
ゾルトファイ配合注も1本あたり300ドーズらしいので、これもいつも通り。
唯一3単位で空打ちする「ランタスXRソロスター」。なぜこんな例外を作っちゃったのか。
サノフィさん。トレシーバ みたいな効き目が長持ちのイイ基礎インスリンが出ちゃったにしても、薬剤師泣かせですよ。さらにランタスXRは1本450単位。
日数計算するときにめんどくさいよーーー。
ゾルトファイ配合注は、1本300ドーズ。空打ちも2ドーズ。
混合不要:ゾルトファイも、ライゾデグも
ゾルトファイはミックス注ではなく、配合注。つくりはライゾデグ配合注とほとんど同じ感じらしく、
混合不要とのこと。ノボさん、わかってるーーー。
混合の手間や、手技確認やらなかなか大変なので、使用する患者様のことを考えてらっしゃる。
これ、混和のやり方。ゾルトファイ配合注では不要だからね。念のために。
ゾルトファイ配合注の発売日
2020.8に薬価収載予定で、9月中に発売予定らしいです。
すでに世の中で発売されてる成分の合剤ではあるけど、
新薬の14日処方制限ルールは適応されるらしいですよ。
こんな感じですねー。
ソリクア配合注の新薬14日処方制限ルール
以前まとめた、サノフィさんから発売の「ランタス」と「リキスミア」の配合注である「ソリクア配合注」は、この新薬14日処方制限ルールは適応となりません。
大人な理由だと思うのですが、何かしら、うまく、法律の網をかいくぐったのか。
自分的な勝手な考えでは、ゾルトファイ配合注がソリクア配合注に売上で負けるポイントがあるとしたら、この処方制限のみかと。
ゾルトファイ配合注の投与制限解除
2020年10月1日
ついに、投与制限が解除となりました!!
コレに伴い処方件数も増えています。10月にはいり、急に処方数が増えていますねー。さすが注目の商品。
そんなこんなで、まとめるとこんな感じ
ゾルトファイ配合注
- 「トレシーバ 」+「ビクトーザ」の効果が間違いない組み合わせ
- 14日処方制限ルール解除
ソリクア配合注
- 「ランタス」+「リキスミア」のどちらも2番手感のある組み合わせ
- 14日処方制限ルールなし
インスリン製剤で共通して用いられる「単位」とは
ちなみに、このブログを見てくれてるのは薬剤師さんだったり医療関係者が多いとは思いますが、この「インスリン1単位」って世界的な基準があるのはご存知ですか?
国際連盟保健機構の標準化委員会で、インスリンの1単位は「健康な体重約2kgのウサギを24 時間絶食状態にし、そのウサギにインスリンを注射して、3時間以内に痙攣を起こすレベル(血糖値:約45mg/dL)にまで血糖値を下げ得る最小の量」と定義されてます。
この単位は完全にインスリン製剤限定のもので、GLP-1製剤だったり骨粗鬆症の注射剤では注入する成分量(μg)での表記になります。
そんなこんなで、今回ご紹介しましたゾルトファイ配合注も「単位」ではなく「ドーズ」での表記というわけですね!!
関連する内容なので、最新の血糖測定器について書いたこちらもよかったらみてみてね。
→ https://shg11710blog.com/最新の血糖測定器について
というわけで今回は
BPT療法を牽引するであろう新薬ゾルトファイ配合注の特徴
についてでしたーーー!
ではでは。しぐでしたっ
最後に紹介したいのがコチラ!
最近自分が気に入ってるレシピプラスの糖尿病治療で用いられる注射剤特集。
インスリンから GLP-1作動薬の各デバイスの使い方や、プレフィルド製剤の使い方までまとめてくれています。
薬についての説明に加えて、使用方法についても説明が必要になる注射製剤。
とてもわかりやすく、詳しくまとまってるのでとてもオススメです!!
【追記】
最終回の第3弾も書きました!
これでゾルトファイ配合注についてはほぼほぼ書ききってると思いますので〜
少しでも読んでくれた方のお役に立てたら嬉しいです。
→ https://shg11710blog.com/糖尿病治療の新薬ゾルトファイ配合注③-特徴・注/
【さらに追記】
BPT療法を含めたインスリンの使い方一覧をまとめました!
→ https://shg11710blog.com/insulin-directions-bpt/
ゾルトファイ配合注の1成分「ビクトーザ皮下注」について、いろんな薬局で起こってる1つのトラブルについてピックアップしてみたよ。うちの薬局でももちろんあったので、実体験です。
コメント
初めまして、通りがかりの薬剤師です。
ランタスXRはリリーさんではなくサノフィさんではなかったでしたっけ?
分かりやすくて参考になりました。
初めまして。
おっしゃる通りです、、、。
訂正いたしました。
ご指摘いただきありがとうございました!
今後も自分の知識をもとに情報を更新していくため、間違っているところがあったらご指摘いただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!
[…] ゾルトファイ配合注の特徴② 糖尿病治療の新薬!単位や空打ち。インスリ… […]
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