アムロジピンOD錠【処方薬解体新書①】特徴や作用機序等、詳細

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薬剤師のしぐです。

今回は新しい試みとして、定番中の定番である医薬品の知識をさらに深めていこうという【処方薬解体新書】のカテゴリーを作ってみました。

もう、調べるまでもない常識中の常識である医薬品にも、さらに「へぇ〜」と思える深い知識があったりしますよね。

常識すぎて、話題にも上がらない医薬品だからこそ、意外と知らなかったという知識もあると思います。

第1段の今回は、「アムロジピン」について!!

いやー知らない薬剤師さんはいないでしょう。このアムロジピン。

ではでは、さっそく、まとめてみたいと思います。

アムロジピンを含む医薬品:単剤

  • アムロジン
  • ノルバスク

アムロジピンを含む医薬品:配合剤

  • ザクラス(アジルサルタン・アムロジピン)
  • アイミクス(イルべサルタン・アムロジピン)
  • ミカムロ(テルミサルタン・アムロジピン)
  • エックスフォージ(バルサルタン・アムロジピン)
  • ユニシア(カンデサルタン・アムロジピン)
  • ミカトリオ(テルミサルタン・アムロジピン・ヒドロクロロチアジド)
  • カデュエット(アトルバスタチン・アムロジピン)

アムロジピンの適応・効能効果

  • 高血圧症
  • 狭心症

上記「配合剤」に関しては、カデュエット以外は全て高血圧症のみの適応、効能効果。

カデュエットは「高血圧症又は狭心症と、高コレステロール血症又は家族性高コレステロール血症を併発している患者」という適応、効能効果になります。

アムロジピンの用法用量

高血圧症での用法用量

通常、成人にはアムロジピンとして2.5~5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減するが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。

通常、6歳以上の小児には、アムロジピンとして2.5mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。6歳以上の小児への投与に際しては、1日5mgを超えないこと。

狭心症での用法用量

通常、成人にはアムロジピンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減する。

妊婦への投与は禁忌

妊婦又は妊娠している可能性のある女性は禁忌

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている

疫学調査は行われていない、およびヒトでの催奇形を示唆する症例報告はない。および動物生殖試験で催奇形性は認められていないか行われていない。

疫学調査で催奇形性との関連は認められていない。およびヒトでの催奇形を示唆する症例報告はない。しかし、動物生殖試験で催奇形性の報告がある。

授乳婦への投与は有益性投与

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。

アムロジピンの食事による影響

健康成人にアムロジピンとして5mgをクロスオーバー法により空腹時又は食後に単回経口投与した場合の薬物動態パラメータに有意差は認められず、アムロジピンの吸収に及ぼす食事の影響は少ないものと考えられる。

アムロジピンの作用機序

Ca拮抗薬とは

Ca拮抗薬は降圧薬の中でも降圧作用が強力であり、糖代謝、脂質代謝、電解質代謝に影響を与えないのが特徴です。

血管の収縮にはカルシウム(Ca)イオンが重要な役割を担っていて、カルシウムイオンが細胞内に入ると血管が収縮します。

カルシウムイオンが細胞内に入るときに電位依存性カルシウム(Ca)チャネルという通り道があり、この通り道におけるカルシウムイオンの流入を阻害すると血管の収縮が阻害さます。

血管の収縮が阻害されると、血管が拡張し血圧が下がります。

安静状態では、Ca2+は細胞外に多く存在し、細胞内では筋小胞体内に蓄えられているため、細胞内のCa2+濃度は非常に低い状態です。細胞内と細胞外では約1万倍のCa濃度勾配が存在すると言われています。

Ca拮抗薬の作用機序

アムロジピンなどのCa拮抗薬は、細胞膜の膜電位依存性カルシウムチャンネルに特異的に結合し、細胞内へのCa2+の流入を減少させることにより、冠血管や末梢血管の平滑筋を弛緩させる。

カルシウム拮抗作用の発現は緩徐であり、持続的である。また、心抑制作用は弱く、血管選択性が認められている

このアムロジピンは「ジヒドロピリジン系」のCa拮抗薬に分類されます。

ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬とは

ジヒドロピロジン系(dihydropyridine:DHP)のCa拮抗薬の特徴はコチラ

  • 脂溶性が高く末梢血管に広く分布することができ、主に末梢血管を拡張させる
  • 心臓に対してはほとんど作用しない末梢血管選択性。

ジヒドロピロリジン系Ca拮抗薬は、一般的にL型チャネルを遮断することで抹消血管の拡張をもたらします。

Ca拮抗薬に関するQ&A

アムロジピンの2T2X朝夕食後など分2の用法は大丈夫なの?

用法用量のとこでも書いてるんですが、基本的に1日1回の用法なんですよね。アムロジピンは。

ただ、このアムロジピンの分2処方については保険請求上、突合点検や返戻になることは99%ありません。

理由としては、高血圧治療ガイドラインで推奨されている用法だからです。

「朝 1 回服用する薬剤のうち 1 剤を就寝前に変えてみたり、1日1回の薬剤を 2 回にすることも 1 つの方法である。」

という文言があり、降圧目標を達成できない患者さん・夜間高血圧がみられる患者さんでは意外とみられる用法になりつつあります。

Ca拮抗薬なのか、Caチャネル阻害薬なのか

カルシウム拮抗剤は、カルシウムに拮抗する薬剤ではなく細胞膜上のカルシウムチャネルに結合し、細胞内へのカルシウムイオン流入を阻害する薬剤です。

「カルシウム拮抗剤」という名称は本来適当でないとされ、「カルシウムチャネル拮抗剤」「カルシウムイオン流入抑制薬」とするべきという意見も多くある中、日本においては「カルシウム拮抗剤」の名称が一般的となっているのが現状です。

開発当時は作用機序がわかっておらず、Caイオンによる血管や心筋収縮を用量依存的に抑制し、見掛け上はカルシウムに拮抗した作用であったため「カルシウム拮抗薬」と記載されたという経緯があります。

カルシウム摂取による薬効への影響はあるのか?

この一般的な作用機序の名称のために、一部でカルシウムの吸収が阻害される薬剤であるとの誤解も生まれることがあります。患者さんから質問された薬剤師の方も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか??

Ca拮抗薬は血液中のカルシウムに作用するのではなく、細胞中のカルシウムイオンチャネルに働くものであり、名前から想像されるようなカルシウムと競合する作用やカルシウムの吸収を阻害する作用はありません。

したがって、Ca拮抗薬の高圧効果がカルシウム剤により減弱することもないと考えられます。もし、患者さんに質問された時は、

「体内のカルシウムに拮抗するものではなく、血管が収縮する時に通過するカルシウムイオンの通り道に作用するお薬なので、カルシウムとは直接関係ありません」

と答えることができますね!

機序不明ではありますが「Ca摂取不足により血圧が上昇してしまう」という報告もあるようなので、逆にCaの摂取を推奨する必要はあるかもしれません。

実際に、高血圧の方に6日間大量にカルシウムを摂取してもらったところ、それだけで血圧が下ったという実験データもあります。

商品名【ノルバスク】の名前の由来は?

名前の由来はNormalize Vascular(血管を正常化させる)からNor-Vasc(ノルバスク )となりました。

今回はこんな感じー

やはり、メジャーな医薬品だけに調べれば調べるだけいろんな内容が出てきますねー。

また少しずつでも追記していき、「アムロジピンについて」ならなんでもわかる解体新書的なものを作り上げていきたいと思います。

ではではーしぐでした

コメント

  1. […] […]

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