こんばんは。薬剤師のしぐです。
2026年5月、旭化成ファーマより
「ブレディニン®OD錠25」「ブレディニン®OD錠50」の販売中止案内が出ました。
理由は、製造委託企業の事情による製造継続困難。
近年、医薬品の供給不安や販売中止は珍しくなくなりましたが、今回ちょっと引っかかったのは、
“OD錠が消えて、普通錠が残る”
という点でした。
時代的には、むしろ逆じゃないのかな…?
そんな“なんだかなー感”を、保険薬局薬剤師目線でまとめてみます。
ブレディニンOD錠25・50が販売中止
今回販売中止となるのは、
- ブレディニン®OD錠25
- ブレディニン®OD錠50
の2製品。
案内によると、
- 2027年4月頃に特約店への出荷終了予定
- 2027年4月に経過措置品目へ移行
- 2028年4月に薬価削除予定
とのこと。
代替品としては、通常の普通錠
- ブレディニン錠25
- ブレディニン錠50
が案内されています。
そもそもOD錠って、かなり便利
OD錠(口腔内崩壊錠)は、
- 水なしでも飲みやすい
- 嚥下機能が低下した患者さんでも服用しやすい
- 高齢者やがん患者さんでも使いやすい
- 外出先でも飲みやすい
など、現場ではかなり重宝される剤形です。
特にブレディニンみたいに、
- 長期内服
- 高齢患者
- 腎疾患領域
- 自己免疫疾患
- 移植領域
などで使われる薬だと、OD錠の価値って結構大きいんですよね。
なのに、今回残るのは“普通錠”
今回、残るのは通常錠。
これ、なんだか時代と逆行している感じがしてしまいます。
最近は、
- 一包化対応
- 嚥下配慮
- アドヒアランス改善
- 在宅医療
など、“飲みやすさ”を重視する流れがどんどん強くなっています。
その中で、
「OD錠のほうが消えます」
と言われると、現場感覚としては少し違和感があります。
もちろん、製造設備や採算性、製剤技術の問題もあるので、単純な話ではありません。
でも、
「患者さんにとって便利だったものが維持できない」
というのは、やっぱり少し寂しい。
サムスカは“ODしかない”という対照的な世界
さらに今回思い出したのが、サムスカ。
サムスカは、むしろOD錠しか存在しません。
水制限や口渇との兼ね合いもあり、
- 飲みやすさ
- 服薬継続
- 患者負担軽減
をかなり意識した設計になっています。
つまり、
- 「ODを残したい薬」
- 「ODが消えていく薬」
が同じ時代に共存している。
このギャップが、なんとも今の医療用医薬品供給問題っぽいな…と思ってしまいます。
“患者さんに良い剤形”でも残れない時代
最近の医薬品供給問題を見ていると、
- 良い薬
- 便利な剤形
- 現場評価が高い製品
であっても、
- 製造ライン
- 原材料
- 委託先事情
- 採算性
などで、突然維持できなくなることがあります。
つまり、
「患者さんにとって良いもの」
= 「継続できるもの」
ではなくなってきている。
これ、地味にかなり大きな問題だと思っています。
ブレディニンOD錠の販売中止|現場で感じること
保険薬局で働いていると、
「ODのほうが飲めるんだよね」
「普通錠だと飲みにくい」
という声は本当に多いです。
だからこそ今回の販売中止は、
“単なる剤形違い”
以上の意味を感じました。
供給維持の難しさは理解しつつも、
- 飲みやすさ
- 継続しやすさ
- 患者さんの負担軽減
みたいな部分が、これからも大事にされてほしい。
そんなことを、ブレディニンOD販売中止の案内を見ながら感じました。


コメント