どもどもーしぐです
今回はチョイネタですよーー
オランザピンの有名な副作用である「著しい血糖値の上昇」についてです。
服薬指導の際に、患者さんに
「このお薬を飲むと、血糖値が上がってしまうことがあるので、口渇や多飲、多尿、頻尿などの初期症状には注意してくださいね。」
という説明を行うだけではなく、その副作用が起こる原理・作用機序もしっかり理解しておきましょうよ!!というお話です。
ジプレキサ:オランザピン
いつもなら効能効果や用法用量のご紹介をするのですが、ここらへんのお薬って結構効能効果も用法用量も複雑なので省略します。
ちなみに、抗悪性腫瘍薬投与に伴う消化器症状に対する適応も持ってます。
オランザピンの副作用:著しい血糖上昇
この副作用が起こる機序について。
厳密には、まだ発現機序が明確になってるわけではないんです。
それでも、現在4つの仮説が立てられています。
プロラクチン値の上昇
オランザピンの服用により、プロラクチン値が上昇します。
このプロラクチン値上昇により、インスリン 抵抗性が上昇すると言われています。
セロトニン5HT1A受容体拮抗作用
セロトニン5HT1A受容体拮抗作用により、膵臓ランゲルハンス島β細胞からのインスりン分泌が抑制されてしまうとも言われています。
インスリン分泌は顕著に阻害され、さらにプロインスリンとインスリンのいずれもオランザピン治療細胞に蓄積していたとの報告もあります。
ちなみにβ細胞から分泌されるのがインスりン。
α細胞から分泌されるのがグルカゴンです。
インスリン分泌細胞のアポトーシス
オランザピン服用により、膵臓ランゲルハンス島β細胞のアポトーシスを誘発する。
蛋白質合成抑制とインスリンmRNAのノックダウンが関係してるんだとか。
糖輸送担体阻害
オランザピン服用により、糖輸送担体に直接作用して、糖輸送を阻害します。
この糖輸送担体とは、グルコーストランスポーター(GLUcose Transporter:GLUT)のこと。グルコースが血液ー細胞間を移動する際に輸送するための器官です。
ここを阻害することで、血糖値に影響が出るってわけですね。
今回はこんな感じですねーーー。
副作用の機序まで説明できると、なんだか服薬指導の際の自信につながりますよね。
ではではーしぐでしたっ
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