薬剤師のしぐです。
正直自分は、精神科領域の医薬品について学ぶのがそんなに得意ではないです。
理由として、同類薬の違いや細かな作用機序の違い、副作用等々の違いといった内容を学んでも患者さんへ服薬指導する際にはあまり活かせないってところですね。
そういった細かな違いを聞いてくる患者さんも少ないですし、まず本人との会話できっちり予想通りのやりとりを行えることが少ないからです。
今回なんで血圧のお薬が変わったのかしら?
こっちの降圧剤には腎保護作用や尿酸値低下作用といった+αの作用があるからですかねー??
この血糖値なお薬初めて飲むんだけど、なにか注意することある?
血液中の糖分を尿で出してしまおうというお薬なので、尿路感染症に対する注意が必要になります。とりあえず、お風呂にはしっかりはいって清潔な状態を保てるように気をつけましょう
とかね。
せっかく勉強する内容なんだから活かしたいよね。
そんなこんなで、あんまり得意ではない分野。
そんな分野で、大日本住友製薬さんから新薬が発売されます。その名も、「ラツーダ錠」。
とりあえず、新薬として他同類薬との違いなんかをまとめていくよ。
そんな自分でも、やっぱりそれなりの知識は欲しいわけで。
管理薬剤師として、他の薬剤師に薬識では負けたくない!!
と思い、最低限のお勉強はしてます。Amazonさんで評価も高いこの日経DIのメンタル疾患系総集編のコチラ。
各疾患・薬効別の概要がすごくわかりやすく、重宝してます。
オススメなこの1冊。
ラツーダ錠の有効成分
ルラシドン
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の適応・効能効果
統合失調症、双極性障害におけるうつ症状の改善
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の用法用量
統合失調症
通常、成人にはルラシドン塩酸塩として 40mg を 1 日 1 回食後経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、1 日量は 80mg を超えないこと。
双極性障害におけるうつ症状の改善
通常、成人にはルラシドン塩酸塩として 20~60mg を 1 日 1 回食後経口投与する。 なお、開始用量は 20mg、増量幅は 1 日量として 20mg とし、年齢、症状により適宜増減 するが、1 日量は 60mg を超えないこと。
用法用量における注意点
中等度以上の腎機能障害のある患者では、腎機能の程度に応じて投与量を適宜減量し、慎重に投与すること。
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の食事による影響
用法用量があえての食後。添付文書によると、
血清中ルラシドンのCmax、AUC0-48及びAUC0-∞は、空腹時投与に比べて食後投与では2.4倍、1.7倍及び1.7倍に増加した
食後の方が効き目があるってことですね!
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の作用機序・特徴
セロトニン・ドパミン受容体遮断薬。
SDAと呼ばれる分類に属しています。
ドパミンD2受容体、セロトニン5-HT2A受容体、5-HT7受容体に対するアンタゴニスト作用、セロトニン5-HT1A受容体に対する部分アゴニスト作用を有しています。
類似薬として、リスパダールやルーランといったものがあります。
5-HT2A受容体の遮断によって陰性症状を改善
ドパミンD2受容体の遮断によって陽性症状を改善
5-HT7受容体遮断作用と5-HT1A受容体部分作動によってうつ症状を改善
特徴として、現時点で分かっていることはこの程度ですねー。
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の禁忌
ルラシドン〈ラツーダ錠〉の薬価
ではではーしぐでしたっ
コメント