薬剤師のしぐです。
世の中コロナウイルス関連ニュースでバタバタしている中、この医療業界では2年に1度の大変動である「診療報酬改定」が4月1日から、ひっそりと行われています。
今回は、2年前と比べると結構大きな変更が行われています。
特定薬剤管理指導加算２とかね。
その中でも、全調剤薬局に影響を与えているであろう薬剤服用歴管理料について。
全調剤薬局対象になった「3月以内の来局か、3月外での来局か」によって10点以上変動してくるこの薬歴管理料。
今回はココを簡単にご説明します。
薬剤服用歴管理指導料とは
薬剤服用歴管理指導料の概要
●患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、薬剤情報提供文書により患者又は現に薬剤を管理している者に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
●処方された薬剤について、患者等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関して必要な指導を行うこと。
●手帳を用いる場合は、調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
●患者ごとに作成された薬剤服用歴や、患者等からの情報により、これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと。
●必要に応じて薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報（後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。）を患者に提供すること。
上記要件を満たして、調剤薬局薬剤師が服薬指導・投薬する際に算定する点数です。
調剤薬局で働いてると、けっこう患者さんからのこんなご意見をいただきます。
医師に管理してもらってるので、薬剤師による管理なんて不要だ！この薬歴管理表をぬいてくれ！！
まぁ、その意見もわかります。
診察・検査を行い、治療方針を決めて、どの医薬品で治療していくのを決めるのは医師の仕事。
でも、失礼ではありますが、医師は自分が行ってる治療以外の内容にはあまり、目を向けてくれないこともあります。
もちろん、しっかり確認してくれる医師もたくさんいますよ。
薬局薬剤師の仕事の１つとして、複数の医師から処方されてる医薬品の重複や矛盾、併用禁忌の確認があります。
これは、医師同士で気付いてくれるのが1番いいとは思いますが、そこで漏れてきてしまう部分をチェックするのが調剤薬局薬剤師の仕事の１つってわけです。
そして、調剤薬局で薬剤服用歴をもとに服薬指導を行い、この点数を算定することは義務であって、この薬剤服用歴管理指導料を算定しないのは「ちゃんと調剤薬局としての仕事をしてますか？責務をはたしてますか？」ということになっちゃうんですよね。
なので、バスの時間があろうが、電車の時間があろうが、薬局としてはやらなきゃいけないことなんですよ。
ご理解ください。
と、話はズレてしまいましたが、コレが薬剤服用歴管理指導料の概要になります。
「3月」以内の来局・手帳の有無で金額が変わります。
今回の調剤報酬改定での内容が下記。
- 原則３月以内に再度処方箋を持参した患者に対して行った場合
- 手帳を持参した患者
この要件を満たす患者さんは43点。
１つでも満たさない患者さんでは57点になります。
これまでは薬局や、その会社の規模なんかで違ったりしたのですが今回の調剤報酬改定で全薬局共通の内容に一本化されました。
ここで、細かいところまで考えてみると「ん？どーなんだろう？？」と思うのが
原則3月以内の【3月】について。「3ヶ月」ではなくて、「3月」。
- 3ヶ月後の90日後
- 3ヶ月後の84日後
- 保険請求上の3月後
- 日数ではなく、日にちでの3月後
こんな感じでの選択肢が出てきます。
自分の薬局でもけっこう議論になったのですが。結論として、正解は
「日数ではなく、日にちでの3月後」です。
レセコンのメーカーさんにも確認済みです。
例をあげると、
4/4の3月以内は1/5まで。1/4は、もう4月目になっちゃう。
5/20の3月以内は2/21まで。2/20はもう4月目になっちゃう。
って考え方ですね。逆に考えると、
4/4の3月後は7/3まで。
5/20の3月後は8/19までということ。
わかりにくかったらスミマセン。
今回の内容は、こんな感じー。
誰もが、迷うよね。日本語って難しいからね。
3月。今までも、6月以内なら〜って制度の対象になってた薬局もあり、その時からこのルールは同じみたいなので、当たり前のこと過ぎると感じる薬剤師さんも多いでしょう。
自分は初めて知ったので、書いてみました！
ではではーしぐでしたっ
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