こんばんは。薬剤師のしぐです。
オンライン診療が広がる中で、保険薬局でも少しずつ浸透してきた「オンライン服薬指導」。
ただ現場では、
- 「薬剤師は薬局にいないとダメ?」
- 「医師の指示って必要?」
- 「加算って算定できるの?」
- 「結局どこまでOKなの?」
と、意外と整理しきれていない部分も多い印象です。
特に大学病院前の薬局では、
- 抗がん薬
- ハイリスク薬
- 継続フォロー
- 調剤後薬剤管理指導料
との関係も深く、オンライン服薬指導をどう使うかは、今後かなり重要になってくるテーマだと思います。
今回は、現在の制度をもとに、
オンライン服薬指導って、実際どこまでできるのか?
を、保険薬局目線で整理してみます。
■ そもそも服薬指導は「薬局内」でやる必要がある?
まず基本から。
通常の対面服薬指導は、原則として薬局内で行います。
一方で例外として認められているのが、
- 在宅訪問
- オンライン服薬指導
です。
ここで誤解されやすいのが、
「オンライン服薬指導=薬剤師は薬局にいなきゃダメ?」
という点。
以前はかなり「薬局内限定」に近い運用でした。
しかし現在は制度改正により、
当該薬局の薬剤師と相互に連絡可能な場所
であれば実施可能と整理されています。
つまり現在は、
- 薬局内
- 別室
- 一定条件下のサテライト環境
などでも実施可能になっています。
薬局外での服薬指導も可能ということ!
ただし当然、
- 個人情報保護
- 通信環境
- 緊急対応
- 調剤との連携
などは必要です。
「どこでも自由にOK」というわけではありません。
■ オンライン服薬指導を行うにあたり医師の指示は必要?
ここもかなり誤解されやすいポイント。
結論からいうと、
「毎回の医師の個別指示」は必須ではありません。
現在のオンライン服薬指導は、
薬剤師の判断と責任に基づいて実施する
という整理になっています。
つまり制度上は、
- 患者の状態
- 処方内容
- 理解度
- 安全性
を踏まえて、
「オンラインで安全に実施できる」
と薬剤師が判断すれば実施可能です。
ただし、
「医師との連携が不要」という意味ではありません。
特に、
- 抗がん薬
- 処方変更
- 有害事象
- 検査値異常
などがある場合、
医師情報なしで進めるのはかなり危険です。
実際の現場では、
「薬局単独運用」より、
「病院・クリニック連携型」
で回っているケースが多い印象です。
■ オンライン服薬指導の要件は?
現在の制度では、主に以下が求められています。
● オンライン服薬指導は「映像+音声で行う」こと
電話のみではなく、
- 表情
- 理解度
- 服薬状況
などを確認できる必要があります。
● 患者ごとのオンラインへの理解・安全性評価
薬剤師が、
- 本当にオンラインで問題ないか
- 対面が必要ではないか
を毎回判断します。
● 患者の同意
オンライン特有の、
- 通信トラブル
- 個人情報漏えい
なども含め、説明と同意取得が必要です。
● 緊急時対応
副作用発現時などに、
- 医師連携
- 対面切り替え
ができる体制も必要です。

■ オンライン服薬指導で、各種加算は算定できる?
ここが実務上かなり重要。
結論としては、
「算定できる加算」と「慎重運用が必要な加算」があります。
■ 算定しやすい代表例
● 特定薬剤管理指導加算1
いわゆるハイリスク薬管理。今では特1イ・特1ロがあります。
- 抗凝固薬
- インスリン、糖尿病薬
- 抗悪性腫瘍薬
などへの指導は、オンラインでも算定可能です。
● 特定薬剤管理指導加算2
これはむしろオンラインとの相性が良い場面もあります。
特に、
- 抗がん薬副作用確認
- 支持療法フォロー
- 継続的介入
などは、遠隔のほうが頻回フォローしやすいこともあります。
手足症候群『HFS』など、皮膚症状を確認しながらの副作用フォロー。素晴らしい時代です。
● 調剤後薬剤管理指導加算
電話フォロー等とも親和性が高く、オンライン活用しやすい領域です。
■ 注意が必要な加算
● 吸入薬指導加算
ここはかなり慎重。
吸入手技をどこまでオンラインで評価できるかが問題になります。
実務的には、
- 初回対面
- デバイス確認
を求めるケースも多いです。
■ オンライン服薬指導について、現場で感じること
オンライン服薬指導は、
「対面の代替」
というより、
“継続フォローを補強する手段”
として考えると、かなり可能性があると思っています。
特に抗がん薬領域では、
- 副作用確認
- 発熱チェック
- 支持療法確認
- 服薬アドヒアランス
など、患者さんが「今困っていること」を早く拾えるのが大きい。
一方で、
- 検査値
- レジメン変更
- 医師意図
が見えないまま進める怖さもあります。
だからこそ今後は、
「オンラインをやるか」ではなく、
「どう連携して安全に運用するか」
が、保険薬局に求められていくのかもしれません。


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