ザガーロ(デュタステリド)とは?効果・副作用・ジェネリック・アボルブとの違い【2026年版】

こんにちは、薬剤師のしぐです。
男性型脱毛症(AGA)の治療薬として使われる「ザガーロ」。有効成分はデュタステリドで、現在は複数のジェネリック医薬品も使われています。
もともとこの記事では、2020年に登場したザガーロのジェネリックを中心に紹介していました。しかし今では、単なる「新発売情報」だけでは不十分です。
- ザガーロは、どのようにAGAへ効くのか
- 0.1mgと0.5mgは何が違うのか
- プロペシア(フィナステリド)やアボルブとの違いは何か
- 性機能への副作用や妊活への影響はどう考えるか
- PSA検査や献血で注意すべきことは何か
- ジェネリックへ変更してもよいのか
今回は、ザガーロとデュタステリドについて、患者さんが気になりやすいポイントと薬局で確認したい点をまとめます。
- この記事の結論
- ザガーロとは?
- ザガーロの作用機序|DHTを作る2つの酵素を阻害
- ザガーロ0.1mgと0.5mgの違い
- 効果はいつから?まず6か月が目安
- ザガーロとプロペシア(フィナステリド)の違い
- ザガーロとアボルブは同じデュタステリドでも別の薬
- ザガーロのジェネリック|「ZA」が目印
- ザガーロの主な副作用
- 妊活中に服用しても大丈夫?
- PSA検査を受けるときは必ず服用を伝える
- 献血は服用中止後6か月間できない
- 飲み方と飲み忘れ|薬剤師から伝えたい注意点
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|ジェネリック発売情報だけでなく、安全に続けるポイントまで確認
- デュタステリドカプセル0.5mg ZA「トーワ」
- デュタステリドカプセル0.5mg ZA「サワイ」
- デュタステリド〈ザガーロ〉」。発売当初はパンフレットのライオンにすごくひかれました。
この記事の結論
- ザガーロは、男性のAGAに使う5α還元酵素1型・2型阻害薬
- テストステロンからDHTが作られる過程を抑え、抜け毛の進行を抑える
- 通常は0.1mgを1日1回、必要に応じて0.5mgを1日1回服用する
- 効果判定には通常6か月が必要。長期服用中も定期的な評価が欠かせない
- 主な副作用は、性欲低下・勃起不全・射精障害などの性機能不全
- 女性と小児は服用できず、漏れたカプセル内容物にも触れない
- PSA値を低下させるため、検査時には服用を必ず申告する
- ザガーロとアボルブは同じ成分でも適応が異なり、取り違えに注意が必要
- AGA治療は自由診療で、ザガーロもZA製剤も保険給付の対象外
ザガーロとは?
ザガーロは、有効成分「デュタステリド」を含む男性型脱毛症治療薬です。テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する5α還元酵素の1型と2型を阻害します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売名 | ザガーロカプセル0.1mg/0.5mg |
| 一般名 | デュタステリド |
| 薬効分類 | 5α還元酵素1型・2型阻害薬/男性型脱毛症治療薬 |
| 効能・効果 | 男性における男性型脱毛症 |
| 用法・用量 | 通常0.1mgを1日1回。必要に応じて0.5mgを1日1回 |
| 販売開始 | 2016年6月 |
| 保険適用 | なし(薬価基準未収載) |
| 製造販売元 | グラクソ・スミスクライン株式会社 |
大切なのは、ザガーロの適応が「男性における男性型脱毛症」に限られることです。円形脱毛症や薬剤性脱毛症など、AGA以外の脱毛症に使う薬ではありません。また、20歳未満での安全性と有効性は確立していません。
ザガーロの作用機序|DHTを作る2つの酵素を阻害
AGAでは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが5α還元酵素によってDHTへ変換されます。このDHTが毛乳頭細胞の受容体へ結合すると、毛髪が太く長く育つ「成長期」が短くなり、細く短い毛が増えていきます。
デュタステリドは、5α還元酵素の1型と2型をどちらも阻害します。その結果、DHTの産生が抑えられ、AGAの進行抑制や毛髪数の改善につながると考えられています。
電子添文では、0.5mgを24週間服用したとき、血清中DHT濃度はベースラインから約91%低下しました。また、6か月投与時には頭皮中DHT濃度が約52%低下したと報告されています。

ザガーロ0.1mgと0.5mgの違い
ザガーロには0.1mgと0.5mgがあります。電子添文上は、通常0.1mgを1日1回服用し、必要に応じて0.5mgを1日1回服用します。
| 比較項目 | 0.1mg | 0.5mg |
|---|---|---|
| 1カプセル中のデュタステリド | 0.1mg | 0.5mg |
| 電子添文上の位置づけ | 通常用量 | 必要に応じて使用 |
| 24週時の毛髪数変化量 | +63.0本 | +89.6本 |
| カプセルの色 | 淡橙色 | 淡紅色 |
国際共同試験では、頭頂部の直径2.54cm円内の毛髪数が24週時に0.1mg群で63.0本、0.5mg群で89.6本増加しました。数字だけを見ると0.5mgのほうが大きな変化ですが、用量は効果だけでなく副作用や患者背景も踏まえて医師が判断します。
「早く効かせたいから2カプセル飲む」といった自己調整はしないでください。
効果はいつから?まず6か月が目安
ザガーロは、飲んですぐに髪が増える薬ではありません。
電子添文では、投与開始後12週間で改善がみられる場合もある一方、治療効果を評価するには通常6か月間の治療が必要とされています。6か月以上服用しても改善がみられない場合は中止を検討し、継続する場合も定期的に必要性を評価します。
毎日鏡を見ていると変化が分かりにくいため、同じ場所・照明・髪型で定期的に写真を残しておくと、治療前後を比較しやすくなります。
ザガーロとプロペシア(フィナステリド)の違い
ザガーロとプロペシアは、どちらもDHTの産生を抑えるAGA治療薬です。ただし、阻害する5α還元酵素のタイプが異なります。
| 比較項目 | ザガーロ | プロペシア |
|---|---|---|
| 有効成分 | デュタステリド | フィナステリド |
| 主に阻害する酵素 | 1型・2型 | 2型 |
| 国内承認用量 | 0.1mgまたは0.5mgを1日1回 | 0.2mgまたは1mgを1日1回 |
| 適応 | 男性における男性型脱毛症 | 男性における男性型脱毛症の進行遅延 |
| 保険適用 | なし | なし |
ザガーロの臨床試験では、0.1mgと0.5mgのいずれもフィナステリド1mgに対する非劣性が検証されています。ただし、薬の選択は単純な「強さ比べ」ではありません。副作用歴、治療歴、費用、継続しやすさなどを含めて相談することが大切です。
ザガーロとアボルブは同じデュタステリドでも別の薬

ザガーロとアボルブは、どちらも有効成分がデュタステリドです。しかし、承認されている目的が異なります。
| 比較項目 | ザガーロ/ZA製剤 | アボルブ/AV製剤 |
|---|---|---|
| 主な目的 | AGA治療 | 前立腺肥大症治療 |
| 効能・効果 | 男性における男性型脱毛症 | 前立腺肥大症 |
| 保険給付 | 対象外 | 条件を満たせば対象 |
| 後発品名の識別 | 「ZA」 | 「AV」 |
ジェネリック名の「ZA」と「AV」は、適応の違いを見分ける重要な手がかりです。成分量が同じ0.5mgでも、自己判断で流用したり、別の目的で使ったりしてはいけません。
アボルブとそのジェネリックについては、こちらの記事でも詳しく整理しています。

ザガーロのジェネリック|「ZA」が目印
ザガーロの後発医薬品は2020年に初めて承認され、現在は複数の製品が流通しています。販売名は「デュタステリドカプセル0.5mgZA『メーカー名』」などとなり、「ZA」がAGA用製剤の目印です。
先発品とジェネリックは、有効成分・含量・効能効果・用法用量が基本的に同じです。一方で、カプセルの色や大きさ、添加剤、包装、医療機関での価格は製品ごとに異なる場合があります。
AGA治療は自由診療なので、薬そのものに全国一律の薬価はありません。ジェネリックに変更すると費用を抑えられることがありますが、診察料を含む総額は医療機関ごとに異なります。
オンライン診療を含め、個人輸入品や国内未承認品ではなく、国内で承認された医薬品かどうかも確認しておきたいポイントです。

ザガーロの主な副作用
特に知られているのが、性欲低下、勃起不全、射精障害などの性機能不全です。
| 副作用 | 電子添文上の頻度 |
|---|---|
| 性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害) | 1%以上 |
| 発疹、頭痛、抑うつ気分、乳房障害、腹部不快感 | 1%未満 |
| 肝機能障害、黄疸 | 頻度不明・重大な副作用 |
国際共同試験では、副作用発現頻度は17.1%で、主なものは勃起不全4.3%、リビドー減退3.9%、精液量減少1.3%でした。国内の52週間投与試験では、副作用発現頻度16.7%、勃起不全10.8%、リビドー減退8.3%、射精障害4.2%でした。
これらは試験条件や観察期間が異なるため、単純に頻度を比較するものではありません。気になる症状が出た場合は、恥ずかしがらずに医師や薬剤師へ相談してください。自己判断で中止したり、通販の別製品へ切り替えたりするのは避けましょう。
皮膚や白目が黄色い、尿の色が濃い、強いだるさなどは肝機能障害のサインとなることがあります。こうした症状がある場合は、早めの受診が必要です。
妊活中に服用しても大丈夫?
デュタステリドは、精子数・精液量・精子運動率に影響する可能性があります。海外試験では平均値は正常範囲内に保たれたものの、個々の受胎能にどのような臨床的意味を持つかは不明です。
妊活中、または今後妊娠を希望している場合は、治療開始前から医師へ伝えておきましょう。自己判断で休薬期間を決めるのではなく、AGA治療の必要性と妊活の時期を一緒に整理することが大切です。
また、デュタステリドは男子胎児の外性器発達に影響する可能性があります。女性、特に妊娠中または妊娠の可能性がある方は服用できません。カプセルから漏れた内容物は皮膚から吸収されるため、女性や小児が触れないようにしてください。触れた場合は、すぐに石けんと水で洗い流します。
PSA検査を受けるときは必ず服用を伝える
デュタステリドは、前立腺がん検診などで測定するPSA値を低下させます。前立腺肥大症患者へ0.5mgを投与したデータでは、6か月後にPSA値を約50%低下させました。
そのため、AGA目的の服用であっても、健康診断・人間ドック・泌尿器科受診などでPSAを測定するときは、デュタステリドを服用していることを必ず伝えてください。医師が服用を知らないと、検査結果の解釈を誤る可能性があります。
献血は服用中止後6か月間できない
日本赤十字社の基準では、デュタステリドを服用している方は、服用中止後6か月間は献血できません。フィナステリドは中止後1か月ですが、デュタステリドは体内からの消失に時間がかかるため期間が異なります。
献血前の問診では、AGA治療薬も忘れずに申告しましょう。
飲み方と飲み忘れ|薬剤師から伝えたい注意点
ザガーロは1日1回服用します。食事の影響は臨床上問題にならないとされているため、食前・食後にかかわらず服用できます。続けやすい時間を決めると飲み忘れを減らせます。
- カプセルは噛んだり開けたりせず、そのまま飲む
- 飲み忘れに気づいても、2回分を一度に飲まない
- 漏れたカプセルは女性や小児が触れないようにする
- 光と湿気を避けるため、PTP包装のまま保管する
- 重度の肝機能障害がある方は服用できない
- リトナビルなどCYP3A4阻害作用を持つ薬との併用に注意する
飲み忘れへの対応は、気づいた時間や次回服用までの間隔によって異なります。処方医や薬剤師から受けた指示を優先してください。

よくある質問(FAQ)
Q1. ザガーロはどれくらいで効果が出ますか?
12週間ほどで改善がみられる場合もありますが、効果判定には通常6か月が必要です。毎日の変化だけで判断せず、定期的に同じ条件で写真を撮り、医師と評価しましょう。
Q2. ザガーロ0.1mgと0.5mgはどちらがよいですか?
通常用量は0.1mgで、必要に応じて0.5mgが選択されます。効果、副作用、患者背景を踏まえて医師が決めるため、自己判断で増量しないでください。
Q3. ジェネリックへ変更すると効果が落ちますか?
国内承認されたジェネリックは、有効成分・含量・効能効果・用法用量が先発品と基本的に同じです。ただし添加剤や製剤の外観などが異なることはあります。気になる場合は処方医や薬剤師へ相談してください。
Q4. ザガーロとアボルブは同じ薬ですか?
有効成分は同じデュタステリドですが、承認されている目的が異なります。ザガーロ・ZA製剤はAGA、アボルブ・AV製剤は前立腺肥大症に使われます。自己判断で代用はできません。
Q5. 女性がカプセルに触ってはいけないのはなぜですか?
デュタステリドは皮膚から吸収され、男子胎児の外性器の発達に影響する可能性があるためです。通常の破損していないカプセルではなく、漏れた内容物への接触に特に注意します。触れた場合は、すぐに石けんと水で洗ってください。
Q6. 服用中に献血できますか?
できません。日本赤十字社の基準では、デュタステリドは服用中止後6か月間、献血を控える必要があります。
Q7. ザガーロは保険適用ですか?
AGA治療は保険給付の対象外で、ザガーロも薬価基準未収載です。ジェネリックを含め、診察料や薬代は医療機関ごとに異なります。
Q8. 服用をやめるとどうなりますか?
AGAは進行性のため、服用中止後は薬で抑えられていた影響が徐々に失われ、再び進行する可能性があります。一方、副作用や妊活などで中止を検討する場面もあります。必ず医師と相談して判断してください。
まとめ|ジェネリック発売情報だけでなく、安全に続けるポイントまで確認
ザガーロは、5α還元酵素の1型と2型を阻害し、AGAに関与するDHTの産生を抑える治療薬です。2020年にジェネリックが登場し、治療費を抑える選択肢も広がりました。
一方で、効果判定には通常6か月が必要であり、性機能不全、肝機能障害、妊活への影響、PSA値の低下、献血制限など、服用前後に知っておきたいポイントが少なくありません。
特に覚えておきたいのは、次の4点です。
- 毎日1回、自己判断で増減せずに続ける
- 6か月を目安に効果を評価し、長期服用中も定期確認する
- PSA検査時にはデュタステリド服用中と必ず伝える
- ザガーロ・ZA製剤とアボルブ・AV製剤を混同しない
「髪の薬だから」と軽く考えず、医師・薬剤師と相談しながら、安全に継続することが大切です。
デュタステリドカプセル0.5mg ZA「トーワ」
製剤写真がコチラ。

ザガーロにすごく似ているので、いい感じですね。
ただ、東和薬品さんなので流通上あまり積極的に採用はしたくないなー。
ちなみに、東和薬品さんはデュタステリドカプセル0.1mgZA「トーワ」、デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」の2規格での販売になるようです。
デュタステリドカプセル0.5mg ZA「サワイ」
沢井さんはデュタステリドカプセル0.5mgZA「サワイ」の1規格とのことです。
製剤写真が入手できしだいご紹介します。
デュタステリド〈ザガーロ〉」。発売当初はパンフレットのライオンにすごくひかれました。

自分がこういう医薬品にお世話になる頃には、もう少し治療の選択肢が増えていると嬉しいな。
ではではーしぐでしたっ


コメント
[…] […]
[…] […]