JAK阻害薬とは?JAK1・JAK2・JAK3・TYK2の違い

薬剤師のしぐです。
今回は、JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬について。
関節リウマチの薬として覚えたと思ったら、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎、円形脱毛症、そして骨髄線維症まで。処方箋で見かける診療科が、本当に幅広くなりましたよね。
しかも、「JAK1を選択的に阻害」「JAK1/2を阻害」「JAK3とTECを阻害」など、添付文書に出てくる説明も少しずつ違います。
名前だけを並べて覚えると、なかなか頭に残らない。でも、JAKファミリーが体の中で何をしているのかが見えてくると、薬の特徴も、確認したい副作用もつながってきます。
先に結論をいうと、JAKは炎症だけでなく、免疫や造血にも関わる細胞内の酵素です。JAK阻害薬を理解するには、作用するJAKの種類に加え、対象疾患・剤形・患者背景をセットで考えることが大切。
元の記事で紹介した薬に、その後加わった薬も含めて、添付文書の作用機序から整理してみます。復習にも、初めて処方を受けたときの確認にも、使ってみてください〜。
※国内の電子添文・適正使用資材をもとに、2026年10月12日時点で整理しています。以下の適応は理解のための要約です。処方監査では、既存治療で効果不十分などの条件、対象年齢、剤形別の適応・用量も確認してください。
JAK(ヤヌスキナーゼ)とは?
JAKは、Janus kinaseの略。細胞の外から届いた情報を、細胞の中へ伝える役割を持つチロシンキナーゼです。
「〜アーゼ」という名前から、酵素であることはイメージしやすいですね。
サイトカインは、細胞同士が情報をやり取りするための物質。その中には、インターロイキン(IL)やインターフェロン(IFN)などが含まれます。
これらのうち、JAKを利用するサイトカインが受容体に結合すると、細胞内でJAKが活性化し、その先にあるSTATへ情報が伝わります。
たとえるなら、サイトカインが「届いたメッセージ」、受容体が「受け取り口」、JAKが「細胞内へ情報をつなぐ担当」、STATが「遺伝子の働きに反映させる担当」といった感じです。
JAK阻害薬は、この伝達の途中にあるJAKの働きを抑えます。炎症に関わる情報が過剰に伝わることを抑えることで、治療効果につながるわけですね。
ただし、JAKが担当しているのは炎症の情報だけではありません。感染から体を守る免疫の働きや、血液細胞をつくる働きにも関わっています。
「炎症を抑えられる理由」と「感染症や血球減少に注意する理由」は、同じ作用機序から考えられる。 ここが、JAK阻害薬のおもしろくて、実務上も大切なところです。
JAK–STAT経路は、STATまでセットで考える
STATは、シグナル伝達兼転写活性化因子。JAKファミリーの一員ではなく、その下流で働くタンパク質です。
JAKによってリン酸化されたSTATは、二量体を形成して核内へ移動し、標的となる遺伝子の転写を調節します。これが、JAK–STATシグナル伝達経路です。
添付文書の「STATのリン酸化を阻害する」という記載は、細胞内で情報が先へ伝わりにくくなることを示しています。JAK阻害薬がSTATそのものを直接阻害する、と読み替えないこともポイントですね。
すべてのサイトカインがJAKを使うわけではない
ここは、少し混同しやすいところ。
たとえば、TNF-αやIL-17の受容体シグナルは、JAK–STATを主経路として伝わるものではありません。
JAK阻害薬の薬理試験でTNF-αの産生低下などが示されていても、それだけで「TNF受容体のシグナルをJAKで直接遮断する薬」とは説明できません。免疫細胞の働きや、サイトカイン同士のネットワークへの影響も含めて考える必要があります。
「いろいろな炎症を抑える薬」から、もう一歩踏み込んで、どの情報伝達に関わる薬なのかを押さえておくと、他の治療薬との違いも整理しやすくなります。

JAK1・JAK2・JAK3・TYK2の違い
JAKファミリーは、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2の4種類です。
最初は、次のように大きな役割から整理すると覚えやすいと思います。
| 種類 | 主に押さえたい役割 | 関連するシグナルの例 | 薬を理解するときの着眼点 |
|---|---|---|---|
| JAK1 | 炎症・免疫に関わる幅広い情報伝達 | IL-6、IFNなど | 炎症性疾患の治療と、感染防御への影響 |
| JAK2 | 造血と、炎症・免疫の一部 | エリスロポエチン、トロンボポエチン、GM-CSFなど | 血液疾患の病態、血球数の変化 |
| JAK3 | 主に免疫細胞の機能 | 共通γ鎖を利用するIL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15、IL-21 | リンパ球の活性化・増殖・機能 |
| TYK2 | 炎症・免疫応答 | IL-12、IL-23、I型IFNなど | 乾癬などの病態と、TYK2阻害薬の特徴 |
この表は、あくまで理解の入口です。
サイトカインとJAKは、1対1で対応しているわけではありません。 多くの受容体では、複数のJAKが組み合わせで働きます。
たとえば、共通γ鎖を利用するサイトカインのシグナルにはJAK1とJAK3、I型IFNにはJAK1とTYK2、IFN-γにはJAK1とJAK2が関わります。IL-12やIL-23では、JAK2とTYK2の組み合わせが重要です。
「JAK1は炎症、JAK2は造血」と大きく覚えるのは便利。でも、その先では役割が重なり合っている。そんなイメージで押さえておきたいですね。
JAK2は、血球をつくる働きにも関わる
エリスロポエチンは赤血球の産生、トロンボポエチンは血小板の産生に関わる因子です。これらの情報伝達にJAK2が関わるため、JAK2の阻害を考えるときには、血球への影響も気になります。
一方、骨髄増殖性腫瘍では、JAK2の活性化などが病態に関わることがあります。
同じJAK2でも、「正常な造血で必要な働き」と「病気で過剰に活性化している働き」の両方があるわけですね。血液疾患の治療薬を理解するときには、ここが大きなポイントになります。
代表的なJAK阻害薬・TYK2阻害薬を比較
国内で使われる代表薬を、作用点から並べてみます。
| 一般名 | 代表的な商品名 | 作用点の整理 | 主な国内適応・領域の例 |
|---|---|---|---|
| トファシチニブ | ゼルヤンツ | JAK1/JAK3を介するシグナルへの作用が中心 | 関節リウマチ、潰瘍性大腸炎 |
| バリシチニブ | オルミエント | JAK1/JAK2 | 関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、若年性特発性関節炎、酸素吸入を要するCOVID-19肺炎 |
| ペフィシチニブ | スマイラフ | JAK1/JAK2/JAK3/TYK2 | 関節リウマチ |
| ウパダシチニブ | リンヴォック | JAK1への選択性 | 関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬性関節炎など |
| フィルゴチニブ | ジセレカ | JAK1への選択性 | 関節リウマチ、潰瘍性大腸炎 |
| アブロシチニブ | サイバインコ | JAK1への選択性 | アトピー性皮膚炎 |
| リトレシチニブ | リットフーロ | JAK3/TECファミリー | 広範囲に脱毛が及ぶ難治の円形脱毛症 |
| デルゴシチニブ | コレクチム | JAK1/JAK2/JAK3/TYK2、外用薬 | アトピー性皮膚炎 |
| ルキソリチニブ | ジャカビ | JAK1/JAK2 | 骨髄線維症、真性多血症、既存治療で効果不十分な移植片対宿主病 |
| モメロチニブ | オムジャラ | JAK1/JAK2/ACVR1 | 骨髄線維症 |
| フェドラチニブ | インレビック | JAK2への阻害作用 | 骨髄線維症 |
| デュークラバシチニブ | ソーティクツ | TYK2の機能制御部位 | 既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、乾癬性関節炎 |
※作用点は、電子添文の薬効薬理を理解するための要約です。選択性は試験条件や濃度に左右され、記載したJAK以外への作用がないことを意味しません。適応欄は全条件・全剤形を網羅したものではありません。
こうして並べると、同じJAKという言葉が出てきても、かなり個性がありますね。
作用点を覚えたら、次は「どの疾患の、どの患者さんに使う薬か」までつなげる。 薬局では、そこまで整理できると処方が読みやすくなります。

各薬の作用機序から、特徴を整理してみる
ゼルヤンツ:JAK1・JAK3と免疫の働きを考える
トファシチニブは、酵素阻害試験ではJAK1、JAK2、JAK3を阻害し、TYK2にも軽度の阻害作用を示します。
一方、細胞内のシグナル伝達では、JAK1やJAK3が関わる経路を強く抑えることが特徴です。共通γ鎖を利用するサイトカインのシグナルを抑えることで、リンパ球の働きに影響します。
ここから見えてくるのが、治療効果と感染症への注意のつながり。
「免疫を抑える薬です」という説明で終わらず、発熱、長引く咳、帯状疱疹を疑う痛みや発疹があったときに、どこへ連絡するかまで伝えておきたいですね。
オルミエント:JAK1・JAK2を阻害する、適応の広い薬
バリシチニブは、JAK1とJAK2の活性を阻害し、STATのリン酸化・活性化を抑えます。
関節リウマチだけでなく、アトピー性皮膚炎、難治の円形脱毛症、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎などに使われるため、「どの疾患の処方か」を確認することが大切です。
2026年時点では内用懸濁液も電子添文に掲載されています。小児の処方では、年齢・体重とともに、剤形に応じた調製や計量の確認も必要になります。
また、腎機能によって用量や使用の可否が変わる点も、薬局では重要。同じ錠数が続いているから大丈夫、ではなく、検査値や患者背景の変化も見ておきたい薬です。
スマイラフ:JAKファミリーを幅広く阻害する
ペフィシチニブは、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2を阻害します。各種サイトカインのシグナル伝達や、免疫細胞の働きを抑えることで、関節リウマチの治療に使われます。
ただし、「幅広く阻害するから一番よく効く」「幅広いから一番危険」と、作用点だけで順位をつけることはできません。
効果や安全性は、臨床試験、承認用量、患者背景を含めて判断するものです。作用機序の比較表は、薬の理解には役立ちますが、そのまま薬の優劣表にはならないんですね。
リンヴォック・ジセレカ・サイバインコ:JAK1への選択性に注目
ウパダシチニブ、フィルゴチニブ、アブロシチニブは、JAK1への選択性が特徴として挙げられる薬です。
ただし、同じ「JAK1」という言葉でまとめられても、適応や用量、相互作用まで同じではありません。
リンヴォックは複数の炎症性疾患に使われ、潰瘍性大腸炎やクローン病では寛解導入と維持で用量が異なることがあります。2026年の電子添文には、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎で使用する内用液も掲載されていますが、承認された剤形の掲載と、実際の販売・流通は分けて確認する必要があります。
ジセレカは、関節リウマチと潰瘍性大腸炎。サイバインコは、アトピー性皮膚炎に使われます。
リンヴォックの個別の特徴は、コチラでも扱っています。

そして、ここで忘れたくないのが、選択的という言葉は、副作用がないという意味ではないこと。JAK1そのものが感染防御にも関わるため、感染症などへの注意は必要です。
リットフーロ:JAK3だけでなくTECファミリーにも作用
リトレシチニブは、JAK3とTECファミリーキナーゼを不可逆的に阻害する薬です。
円形脱毛症に使われますが、対象は脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合です。「脱毛症全般に使える薬」とは説明しないようにしたいですね。
オルミエントと同じ円形脱毛症の領域に登場していても、作用点は異なります。同じ病気に使われる薬を、異なる角度から理解できるのが、作用機序を整理する良さだと思います。
コレクチム:外用のJAK阻害薬
デルゴシチニブは、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2を阻害する外用薬です。皮膚の炎症や、そう痒に関わるシグナルを抑え、アトピー性皮膚炎の治療に使われます。
内服薬と大きく違うのは、患部に塗って使うこと。全身に作用する内服薬の安全性情報を、そのまま同じ程度のリスクとして説明するのは適切ではありません。
一方で、外用薬にも皮膚感染症や刺激感などの注意点があります。塗る部位、範囲、量、製剤の濃度、使用後の皮膚の変化を確認したいところです。
小児にも用法があり、生後6ヵ月未満などを対象とした有効性・安全性の臨床試験は実施されていません。成人用の説明を、そのまま小児に当てはめないことも大切ですね。
個別の使い方は、コチラもあわせてどうぞ。

ジャカビ・オムジャラ・インレビック:血液疾患のJAK阻害薬
この3剤は、骨髄線維症の治療を考えるときに押さえておきたい薬です。
ジャカビのルキソリチニブはJAK1/JAK2を阻害し、骨髄線維症のほか、真性多血症や既存治療で効果不十分な移植片対宿主病にも使われます。
オムジャラのモメロチニブは、JAK1/JAK2に加えてACVR1も阻害します。ACVR1の阻害を介してヘプシジン産生を抑え、鉄の利用や造血に関わる点が特徴です。
「JAK2を阻害するなら、血球を減らす方向だけ?」と思いがちですが、薬が持つ別の作用も見ていくと、理解が深まりますね。ただし、オムジャラにも血球減少への注意があり、「貧血を必ず改善する薬」と一律に説明するものではありません。
インレビックのフェドラチニブはJAK2を阻害する薬で、国内では2026年6月に発売されています。薬局で特に押さえたいのは、ビタミンB1(チアミン)管理と、ウェルニッケ脳症への注意です。
開始前のビタミンB1濃度の確認、投与中のビタミンB1経口剤の併用、悪心・嘔吐・下痢や食事摂取状況の確認が重要です。歩きにくさ、ものが二重に見える、意識や記憶の変化などがあれば、速やかな医療機関への連絡が必要になります。
同じ骨髄線維症の薬でも、フォローすべき内容が違う。作用点の一覧に加えて、この「薬ごとの注意」を残しておきたいですね。
ソーティクツ:TYK2を、機能制御部位から抑える
デュークラバシチニブは、TYK2阻害薬です。
TYK2もJAKファミリーの一員ですが、ソーティクツはTYK2の機能制御部位に結合して、その活性化を抑えます。IL-12、IL-23、I型IFNなどに関わるシグナル伝達を抑える薬です。
従来の多くのJAK阻害薬で出てくるATP結合部位への作用と、結合する場所が異なる。ここが、作用機序を整理するときのポイントになります。
2026年5月の電子添文改訂では、乾癬性関節炎も適応に加わっています。
ただし、TYK2への選択性が高いことだけを理由に、「感染症を気にしなくてよい」とは説明できません。ソーティクツにも感染症などへの注意があり、薬ごとの電子添文に沿って確認が必要です。
乾癬の外用治療を整理したい方は、コチラも参考にしてみてください。

「選択性」と「臨床での使いやすさ」は分けて考える
添付文書を読むと、IC50などの数値がたくさん出てきます。
IC50は、ある条件の試験で作用を50%阻害する濃度。数値が小さいほど、その試験条件では低い濃度で阻害できることを示します。
ただ、酵素だけを使った試験と、細胞や全血を使った試験では結果の見え方が変わります。さらに、体内では薬物濃度、活性代謝物、投与量なども関わります。
そのため、別々の試験の数値を横並びにして「この薬が何倍強い」と比較するのは慎重であるべきです。
選択性は、薬の性質を理解する手がかり。患者さんにとっての効果や安全性を、それだけで決めるものではありません。
最初は作用点の大枠をつかみ、実際の処方では適応・用量・検査値・併用薬へ戻る。この行き来ができると、添付文書の読み方も少し楽になると思います。

JAK阻害薬の副作用と、薬局で確認したいこと
感染症は、具体的な症状と連絡先まで伝える
全身投与のJAK阻害薬では、重篤な感染症、結核、帯状疱疹などが重要な確認項目です。開始前の感染症評価に加えて、治療中の変化にも注意します。
薬局では、「体調はどうですか?」に、少し具体的な質問を足してみたいですね。
| 確認すること | 聞き方・伝え方の例 |
|---|---|
| 発熱・咳 | 「熱が続いたり、咳が長引いたりしていませんか?」 |
| 呼吸器症状 | 「いつもより息切れしませんか? 新しく息苦しくなったら、早めに連絡してください」 |
| 帯状疱疹を疑う症状 | 「皮膚の痛みやピリピリ感、水ぶくれはありませんか?」 |
| 他院の薬 | 「別の病院で新しく薬が出ていませんか? 感染症の薬も確認させてください」 |
| 予防接種 | 「ワクチンを受ける予定があれば、先に治療中の薬を医師へ伝えてください」 |
症状が軽そうに見えても、免疫に影響する薬を使っていることは判断に関わります。患者さんが迷わず連絡できるよう、主治医や薬局の相談先も確認しておきたいところです。
ワクチンについては、生ワクチンの扱いや接種時期を薬ごとの注意事項に沿って確認します。患者さんの判断だけで接種や休薬を進めないように伝えます。
心血管系事象・血栓症・悪性腫瘍の情報は、背景と一緒に読む
トファシチニブの海外試験では、心血管系事象のリスク因子を持つ関節リウマチ患者を対象に、主要な心血管系事象と悪性腫瘍について、TNF阻害薬に対する非劣性が確認されませんでした。血栓症などにも注意が必要です。
この情報は重要ですが、全薬剤・全疾患・全年齢・全剤形に、同じリスクの大きさが証明されたと受け取るものではありません。
薬局では、喫煙歴、心血管疾患や血栓症の既往、併用薬などを把握し、各薬の注意事項につなげて考えます。
また、突然の息苦しさ、胸の痛み、片脚の腫れや痛みなどがあれば、次の受診まで待たずに医療機関へ相談するよう伝えたいですね。強い症状や急激な悪化がある場合は、救急要請も含めた対応が必要です。
不安だけを残す説明より、「何が起きたら、どう動くか」がわかる説明にしたいところです。
検査値と併用薬は、薬ごとに確認する
血球数、肝機能、腎機能、脂質、CKなど、確認する項目やタイミングは薬によって異なります。
また、相互作用も一括りにはできません。CYPを介する相互作用が重要な薬もあれば、腎機能やトランスポーターが用量に関わる薬もあります。
「JAK阻害薬だから、この説明でよい」とまとめすぎないこと。 同じ作用機序のグループでも、処方監査は個々の薬に戻る必要があります。
薬局で整理しておきたいのは、次のような項目です。
- 対象疾患と、現在の治療段階
- 年齢・体重、妊娠や授乳に関する情報
- 腎機能・肝機能・血球数など、薬ごとに必要な検査情報
- 新しく追加された処方薬、OTC薬、サプリメント
- 感染症や血栓症を疑う症状
- 症状が出たときの連絡先と、医師からの休薬指示の有無
情報が不足している場合は、患者さんへの聞き取りや医療機関との連携で補います。用量変更や休薬・再開は、患者さん自身の判断で進めないように確認したいですね。
まとめ:JAKの種類を覚えたら、処方の意味までつなげよう
JAK阻害薬は、関節リウマチの薬というイメージから、皮膚科、消化器、血液疾患などへ大きく広がってきました。
最初に押さえたいのは、JAK1、JAK2、JAK3、TYK2の大まかな役割。そして、サイトカインの情報がJAKを通り、STATへ伝わるという流れです。
そこに、薬ごとの選択性、剤形、適応疾患、患者背景を重ねていくと、同じJAK阻害薬の中の違いも見えてきます。
個人的には、作用機序を勉強する楽しさって、こういうところだと思うんですよね。
名前や数値の暗記で終わらず、「だから、この検査を確認する」「だから、この症状を聞く」につながる。そうなると、日々の服薬指導にもちゃんと意味が出てきます。
JAK阻害薬は、作用点と薬局でのフォローをセットで理解する。 今回は、この視点を持ち帰ってもらえたらうれしいです。
ではではーしぐでしたっ。
よくある質問
JAK阻害薬はステロイドですか?
ステロイドではありません。JAK阻害薬は、サイトカインなどの情報伝達に関わるJAKを抑える薬です。ステロイドとは作用機序が異なりますが、感染症など、それぞれに確認すべき注意点があります。
JAK1に選択的な薬なら、副作用は少ないのですか?
選択性だけでは判断できません。JAK1も免疫や感染防御に関わり、安全性は投与量、対象疾患、年齢、併用薬などにも左右されます。各薬の臨床データと電子添文を確認します。
TYK2はJAKファミリーに含まれますか?
含まれます。JAKファミリーはJAK1、JAK2、JAK3、TYK2の4種類です。ソーティクツはTYK2の機能制御部位に作用する薬で、他のJAK阻害薬との結合部位の違いも特徴です。
コレクチムも、内服のJAK阻害薬と同じ副作用に注意するのですか?
同じJAKファミリーを標的としますが、外用薬と内服薬では使用方法や全身への曝露が異なります。内服薬のリスクをそのまま当てはめず、コレクチムの皮膚感染症、刺激感、塗布部位・範囲などの注意を確認します。
JAK阻害薬を飲んでいて発熱したら、どうすればよいですか?
免疫に影響する薬を使っているため、発熱や感染症を疑う症状があれば、早めに主治医や薬局へ連絡してください。息苦しさなど強い症状がある場合は、速やかな医療機関での評価が必要です。服用の継続や休薬は、医師の指示を確認します。
円形脱毛症のJAK阻害薬は、ほかの脱毛症にも使えますか?
承認された対象は、広範囲に脱毛が及ぶ難治の円形脱毛症など、薬ごとに定められています。男性型脱毛症など、脱毛症全般に使えるわけではありません。


コメント
[…] […]
[…] […]